アキュラ LMDh車両『ARX-06』を公開 「ホンダF1の技術などを結集」
アキュラは、2023年のIMSA ウェザーテック スポーツカー選手権の新しいGTP クラスに参戦するLMDh車両『ARX-06』を公開した。

7月にポール・リカールで開催されたテストではカモフラージュ塗装が施されていたアキュラARX-06だが、主にホワイトの配色が特徴的な完全なカラーリングが初公開された。

また、アキュラは、オレカベースの LMDh車両に動力を供給するためにホンダ パフォーマンス デベロップメント(HPD)によって社内で設計された特注の 2.4 リッター ツインターボ V6 エンジンを構築したことを明らかにした。

これは耐久レース用にホンダによって製造された最小の排気量エンジンであり、現在のタイトルを獲得した ARX-05 DPi カーに搭載されている 3.5 リッター V6エンジンから大幅に縮小となるが、それでもリアアクスルで 500 kW のパフォーマンス目標を満たしている。また、重心を下げ、慣性の極移動を減らすために、90度のVアングルが採用された。

エンジンは、Xtrac、Bosch、Williams Advanced Engineeringが共同で構築した仕様のハイブリッドシステムと組み合わされる。

車の外装デザインは、ロサンゼルスにあるアキュラのデザイン スタジオ、HPD エアロ エンジニア、およびオレカのチームによって共同で完成された。

設計プロセス中にドライバーからの意見も取り入れられ、VR ヘッドセットでのテスト走行後、リアビュー ミラーの位置が空力特性と視認性を改善するように調整された。

HPD で ARX-06 のパワートレイン設計チームを率いたピエール・デカンプスは「我々は、この新しいレギュレーションパッケージによってIMSA と ACO から提示された課題に取り組み、非常に競争力のあるソリューションであると信じているものを開発した」とコメント。

「我々は、ICE の設計において HPD の新しい方向に進みました。もちろん、ホンダにとってはよく知られているV6だが、電動MGUとバッテリーパックを最大限に活用できると信じているいくつかの新しい要素を組み込んでいる」

「我々の新しいエンジンはルールで定められた最高回転数10,000rpmまで回るし、音もいい!」

新しい ARX-06 は、来シーズンから GTP クラスで Meyer Shank Racing と Wayne Taylor Racing が走らせる。両チームは現在の DPi 時代から IMSA チームのアキュラ陣営に残る。

Meyer Shank Racing と Wayne Taylor Racing は、2022 年の IMSA ドライバーズ タイトルとチーム タイトルを争う唯一のチームであり、DPiルールの最後のシーズンでアキュラのためにチャンピオンシップの栄誉を目指す。

「新しいアキュラ ARX-06 には、インディで優勝した技術、ホンダF1の技術、そしてロレックス24 で優勝した技術の要素が組み込まれている」とHPD のプレジデント兼テクニカル ディレクターであるデビッド・ソルターズは語った。

「これは、当社のエンジニアが開発、テスト、検証した HPD の世界クラスのシミュレーション、設計、開発、製造技術を使用して達成された」

「我々はそれを非常に誇りに思っている。これから、過酷な24時間のシミュレーションや、パフォーマンスのあらゆる側面を最大化する方法の学習など、挑戦とハードワークが実際に始まる。」

来年からIMSAとWEC(世界耐久選手権)

現時点で、アキュラはARX-06をFIA世界耐久選手権(WEC)に持ち込む計画はない。2つのシリーズ間のルール統一の一環として、来年からル・マン・ハイパーカーに対してLMDhの機械を使用できるようになる。

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カテゴリー: F1 / IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権