レッドブルF1、マルコ退任後の発言をCEOが是正 批判を受けた判断を正当化

82歳のマルコは、2025年シーズン限りでミルトンキーンズ拠点の体制を離れ、20年以上にわたるレッドブルとの関係に終止符を打った。
オーストリア人のマルコはブランドのジュニアプログラムの中核人物として、チームをパドックの基準へと押し上げ、コンストラクターズタイトル6回獲得に貢献してきた。
レッドブルが2005年シーズン前にジャガー・レーシングを買収して以降、マルコは17人のドライバーをF1に導いてきた。この数は、近く昇格予定のアービッド・リンドブラッドを含めれば18人に達する。その中には、いずれも4度の世界王者であるセバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンが含まれ、若手育成の成功を象徴する存在となった。
しかし、レッドブルを去るにあたり、マルコは沈黙を守らなかった。退任声明ではチームの経営陣を公然と批判し、7月のイギリスGP後に解任された元チーム代表のクリスチャン・ホーナーに対しても、正面から矛先を向けた。
オランダ紙『デ・テレグラーフ』の取材に応じたミンツラフは、これらの発言は個人の見解に過ぎないと強調し、レッドブルとしての公式見解ではないと明確にした。
「クリスチャンについてのこれらの言葉は、ヘルムート個人のものだ。私はクリスチャンについて否定的なことは何も言えない。彼はレッドブルにとって計り知れない存在だったからだ」と述べている。
一方で、ホーナーとの決別がチームの将来像を見据えた判断であったことは認めた。
「どんな組織でも、物事が以前ほど機能しなくなる時は来る。そのとき企業として、さらに時間を与えるのか、新しいリーダーを迎えるべきかを決断しなければならない。我々は変化の時だと判断した」と説明した。

マルコは、レッドブル内部で多くが変わり、その変化が正しい方向ではないとの見解を示しているが、ミンツラフはこれに同意しない。
「私はヘルムートの発言には賛成できない。組織の中で物事が進化するのは当然だ。もしかすると、マルコ博士自身も年月とともに変わったのかもしれない」と反論した。
大規模組織における内部変化は不可避だというのが、ミンツラフの立場だ。
「5年前とまったく同じである必要はない。クリスチャンとヘルムートは2005年の初期から20年以上にわたり、非常に素晴らしい形で共に働いてきた」と語る。
この二重の別れを歴史的文脈で捉えるべきだとも訴えた。
「これほど長期間、同じ経営陣が続いた大規模スポーツ組織の例を挙げられるだろうか」。
失敗と見るのではなく、異例の長寿体制だった点を評価すべきだという。
「二人が同時に去ったことを非常にネガティブに捉えることもできる。しかし私は、これほど長く共に在り、これほど多くを成し遂げたこと自体が特別だと言いたい」。
そして最後に、変化の必要性をこう締めくくった。
「時には、物事を少し揺さぶるための変化が必要なだけなのだ」
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