ホンダF1:2020年 第9戦 F1トスカーナGP 金曜フリー走行レポート
F1初開催となるムジェロ・サーキットでのF1トスカーナGP初日プラクティスでは、ホンダのPUを搭載するレッドブル・レーシングとアルファタウリ・ホンダのマシンが力強い走りでスタートした。

コロナ禍後のカレンダー見直し時に2020年のレースカレンダーに追加されたムジェロは、F1初開催。初日はコースに慣れるドライバーと最適なセットアップを探るチームスタッフにとって特に重要な一日になった。

FP1ではホンダ PUを搭載する4台がトップ10に入った。マックス・フェルスタッペンはトップから0.048秒差の2番手、モンツァで優勝したピエール・ガスリーは5番手、ダニール・クビアトは7番手、アレクサンダー・アルボンは9番手だった。

午後のFP2でも同じく力強いパフォーマンスをみせ、マックス・フェルスタッペンは3番手、アレクサンダー・アルボンは4番手、ピエール・ガスリーはアルボンから約4分の1秒遅れで8番手、ダニール・クビアトは15番手だった。

明日の予選でも力強いパフォーマンスを発揮できるように、チームは今日のデータの分析を行い、セットアップの最適化を進めていく。

田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のトスカーナGP初日は、我々2チーム4台ともにスムーズなセッションとなり、多くの周回を重ね予定通りにプログラムを消化することができました。現行F1レギュレーション下で初走行となるムジェロ・サーキットで、きちんとプログラムを消化しデータを収集することは、初日の仕事として大変重要なことです。今日は色々なセッティングを試して走行したことで、車体・PUともに予選、レースに向けて貴重なデータを収集することができました。初めてのサーキットということで、車体・PUともに通常よりも最適化の余地が大きいのではないかと考えています。これからデータを分析し、明日以降のセッションに備えます」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「マシンの状態もよくムジェロでの1日目をいい形で終えられました。バランスの調整はまだ必要ですが、メルセデスとの差も少なく、全体的に満足しています。アラビアータ1と2をはじめ高速コーナーが多く、走っていて本当に楽しいサーキットです。今日は問題ありませんでしたが、身体能力が要求されるコースなので、暑い中での59周の決勝は簡単ではないでしょう。チャレンジは好きなので、文句は言わずに楽しみたいと思います。タイヤにとっては厳しいコースになりそうなので、明日以降注視したいと思います。低速コーナーがなく流れるように走れるこのタイプのコースが好きなので、さらに走行を重ねていくことを楽しみにしています」

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「走るのが楽しいサーキットで、いい一日になりました。ノリス選手のケースでも見られたように、非常に高速で少しのミスが命取りになるトラックですが、ドライバーとしてはそれゆえに楽しいということも言えます。非常にエネルギーを消費するサーキットで、ターン1から15のすべてのコーナーでマシンの感触が異なります。ターン8から9は特に体力が要求され、首にGもかかりますが、そんな中でのドライビングを楽しんでいます。マシンのバランス面で改善点はありますが、苦しんだモンツァに比べて、いいパフォーマンスを発揮できていると思います。タイヤは高温の中でも持ちそうなので、ソフトタイヤのパフォーマンスは悪くなさそうです。ただ、決勝では何回かタイヤ交換が必要になるのではと思っています」

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「両セッションをトップ10内でフィニッシュでき、いい一日になりました。高速コーナーが多く、F1マシンで走ると本当に楽しいサーキットでした。マシンの状態には100%満足しているわけではないので、明日はもっとパフォーマンスを引き出せるようにセッティングを変更していきたいと思います」

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「まずまずの一日でした。F1初開催ですし、走っていて本当に楽しいサーキットです。自信を持ってドライブできるようになる必要があるので、周回を重ね、コースに合ったマシンバランスを探りました。まだ改善が必要だと思うので、さらによくできるように明日はベストを尽くします」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1