ルイス・ハミルトン F1メキシコGP4位のベアマンを称賛「メガドライブだった」

メキシコシティのアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで行われた第20戦は、ベアマンにとってこれまでで最も充実した週末となった。
予選では1分16秒410のタイムで10番手につけ、ポールシッターのランド・ノリスとの差は0.874秒。カルロス・サインツJr.がグリッド降格ペナルティを受けたことで、ベアマンは9番グリッドからスタートした。
波乱のレースを経て、ベアマンは王者マックス・フェルスタッペンの後方、そして選手権首位オスカー・ピアストリの前でチェッカーを受け、見事4位でフィニッシュした。
ハースF1チームはレース後、ベアマンとエンジニアが喜びを分かち合う動画をSNSに投稿。これに対し、同じイギリス出身のハミルトンがコメント欄で祝福の言葉を送った。
「メガドライブだったよ、オリー。本当に嬉しい」
とハミルトンは記し、若き同胞の快挙を称えた。

ハミルトンはペナルティでレースを失う
一方のハミルトンは苦しいレースとなった。3番手スタートから第1コーナーでコースをカットした際に不当な利益を得たとして10秒のタイムペナルティを科され、ポジションを大きく落とした。
その結果、3番手から14番手に後退し、最終的に8位でフィニッシュ。前にはジョージ・ラッセル、後方にはエステバン・オコンが続いた。
優勝はランド・ノリス(マクラーレン)、2位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が入った。
レース後、ハミルトンはペナルティに対する不満を隠さなかった。
「僕と同じようにカットしたドライバーもいたけど、誰もペナルティを受けなかった。正直、意味が分からなかったよ」とハミルトンは語った。
さらに、「マックスとのバトルは普通にレースだった。僕だけが10秒のストップ・アンド・ゴーを受けるなんて、ちょっとおかしいと思う」と続けた。
現在ハミルトンはドライバーズランキング6位(146ポイント)。チームメイトのシャルル・ルクレールは5位(210ポイント)で、フェラーリは第20戦終了時点でコンストラクターズランキング2位(356ポイント)につけている。
ベアマンが示したハースの成長曲線
メキシコGPでの4位入賞は、オリバー・ベアマンとハースF1チームにとって大きな転機となった。
チームは近年、戦略・タイヤマネジメント・ピット作業いずれの面でも苦戦してきたが、今回は明確な進歩を見せた。ベアマンのクリーンなレース運びと堅実なタイヤマネジメントは、上位陣と渡り合えるポテンシャルを証明した。
また、フェラーリ・パワーユニット勢の中でベアマンが最上位に入ったことは、同陣営の若手育成戦略にとっても象徴的だ。
ハミルトンの「メガドライブ」という称賛は、単なる国籍的なエールに留まらず、次世代英国ドライバーへの評価としても意味深い。
この結果により、ハースF1チームはコンストラクターズ争いで中団上位に接近。ベアマン自身も来季以降の去就において、確かな存在感を示す一戦となった。
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