ルイス・ハミルトン 「また戻って来られれば」発言でF1引退説再熱
F1ハンガリーGPは、ルイス・ハミルトンの輝かしいキャリアにおいて陰りを帯びた一章となり、7度のワールドチャンピオンである彼の自己批判的な発言がパドック全体で懸念と議論を呼んだ。

英スカイF1のマーティン・ブランドルは、フェラーリドライバーであるハミルトンが予選後に見せた悲観的な態度――自分を「役立たず」と評し、フェラーリに自分の代わりを立てるよう示唆した――を、「言わずにおく方が良かった瞬間」と表現した。

この発言に加え、ハミルトンが8度の勝利記録を持つハンガロリンクで12位に終わったことで、彼の将来を巡る憶測は避けられないものとなった。スカイ・ドイツの同僚ラルフ・シューマッハは、引退の可能性が再び視野に入ってきたと指摘した。

「彼は落ち込んでいた。見ていてつらかったよ」とブランドルは語った。「彼のために、あの部分を巻き戻して編集で消してあげられたらと思う。あれは長く影響を引きずるだろう。言わない方が良かった」

「だが、それが彼の本心で、彼は感情を隠さないタイプなんだ。他方のフェラーリでシャルルがポールポジションを取った? それは彼の傷口に塩を塗るようなものだ」

引退の話が再燃
ハミルトンは決勝後、「Hopefully I’ll be back(また戻って来られれば)」という意味深な発言を残した。この曖昧な言葉を受けて、シューマッハはハミルトンが「完全に」引退に踏み切る可能性があると考えている。

「ルイスはとても裕福な男だ。『よし、ほかのことをやろう。映画を作るだけにしよう』と言い出すかもしれない」とシューマッハは述べた。

「それもうまくいっている。彼は新しいF1映画に関わっているしね。『なぜこんなことを自分に続けさせる必要がある?』と考えることもできる。40歳という年齢を考えれば、それは荒唐無稽な話ではない。人生をずっと円を描いて走ることに費やす必要はないんだ」

ルイス・ハミルトン F1 引退

以前、ハミルトンの引退の可能性を示唆して批判を浴びたことのあるシューマッハは、今やその見解がハミルトン本人の発言によって裏付けられたと感じている。

「そう、彼の発言に基づけば、私は彼がそうする可能性を完全に見ている。我々がそれを報じたのはたった3か月前のことだ。その時は皆が批判した――特に私に対して――なぜ私がルイスが引退するかもしれないと考えるのかと。でも今や彼自身がそれを口にしている。何かが起きたんだ」

しかしシューマッハは、たった一つの突破口がハミルトンの情熱を再び呼び覚ます可能性もあると示唆し、それをゴール欠乏症のサッカー選手が得点する瞬間に例えた。

「もし彼が状況を好転させられれば、それは過去の話になると思う」と彼は語った。

「時には、1つか2つの出来事だけで前進でき、再び楽しめるようになることがある。

サッカーで長い間ゴールがなかった選手が得点するようなものかもしれない。レーシングドライバーにとっての究極の一瞬――誰もできないと思っていたラップを決め、ポディウムを勝ち取ること。それが起きれば問題ない。でももしそうでなければ、私はルイスが年末に引退する可能性を排除しない」

2025年F1シーズン後半戦は、ハミルトンにとって現在の戦いだけでなく、2026年のグリッドに彼が名を連ねるかどうかを左右する重要な時期となるかもしれない。

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カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン / スクーデリア・フェラーリ