ルイス・ハミルトン フェラーリF1初シーズンに苦悩「この困難は予想外」
ルイス・ハミルトンは、フェラーリに加入してからのF1シーズン序盤で苦戦している中、「ここまで適応が難しいとは思わなかった」と率直に語った。

7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンは、フェラーリ移籍後、満足のいくスタートを切れず、現在ドライバーズランキング7位に位置している。唯一のハイライトは中国GPスプリントでの勝利である。

彼はSF-25のバランスの取りづらさに苦しんでおり、それはチームメイトのシャルル・ルクレールも同様で、現在は快進撃を続けるマクラーレン勢の後塵を拝している。

さらに、ハミルトンはルクレールに遅れを取っており、現時点でポイント差は12、順位も2つ下となっている。

エミリア・ロマーニャGPを前に、ハミルトンは新しいチームと環境で直面している苦労について率直に語った。

「加入前からかなり厳しいだろうとは覚悟していた。以前にもチームを変えたことがあるからね」と語った。

「すごくオープンな気持ちで来たけど、ここまで大変だとは思わなかった。もちろんチャレンジングだとは思っていたけど、すべての面で想像以上に困難だ」

ハミルトンは、マクラーレンに対する差を埋めるのは容易ではないとしつつも、その挑戦から逃げるつもりはないと強調した。

「チャンピオンシップ? まだ道のりは長い」と語った。

「長年の経験から言えば、この時点で100ポイント以上の差があって、こちらのマシンがかなり優れたマシンを相手にしているとすれば、現実的にはチャンピオン争いは難しいと考えるのが普通だ。

でも、物事は一変する可能性もある。実際にそうなった例はまだ見たことがないけど」

フェラーリにとって追い風となる可能性があるのは、スペインGPから導入されるフレキシブルウイングに関する厳格な新規則、そして予定されているアップグレードである。

ハミルトンはこうした変化によってどれほどパフォーマンスが改善されるかについての見通しは明言を避けたものの、タイヤの摩耗や現行のフロアが課題だと認めた。

「現時点では、今シーズン終盤までにコンマ数秒、あるいは1秒近く縮められるのかどうか、はっきりとは言えない」と認めた。

「その領域に少しでも近づきたいと思っている。そして今は、どんな可能性にも扉を閉ざすわけにはいかない。

常に視野を広く持ち、注意を怠らず、勝利を目指して進まなければならない。それが今も毎週末の目標だ」

「エンジニアと話すときも、どうやってこの週末に勝つかがテーマだ。タイヤからもう少し引き出せれば、フロアからもう少し引き出せれば、チームの全員が0.05秒ずつでも何かを伸ばせれば、もしかしたらその先に辿り着けるかもしれない」

ルイス・ハミルトン スクーデリア・フェラーリ F1 エミリアそれでもハミルトンは、ティフォシの前でフェラーリを走らせる初レースに胸を躍らせている

初めてティフォシの前で走ることに「興奮している」
現在の困難な状況にもかかわらず、ルイス・ハミルトンはフェラーリの赤いマシンで情熱的なティフォシの前を走ることに大きな喜びを感じている。

イタリアでの初レースを控え、ハミルトンは胸を躍らせつつも、特別な準備はしていないと語った。

「特別な準備はしていない。いつも通りの準備をした」とハミルトンはメディアに語った。

「火曜日と水曜日はファクトリーにいた。正直、何が待っているのか分からない」

「この何年もイタリアに来て、ティフォシの姿は見てきた。ステージではフェラーリのドライバーの後に自分が登場してきたし、いろいろな場所でもファンの熱気を見てきた」

「工場の中でもそうだし、門のところにも毎日人がいて、本当に信じられないくらいのサポートがある。このチームが受けているサポートは特別だ」

「それだけ期待も大きい。でも、それが偉大さというものだと思う」

「偉大なチームがあってこそ、人々はそうした期待を寄せる。でも、アプローチ自体はいつもと変わらない。良いポイントを取ることを目指している」

「当然、毎週末良いポイントを取りたいと思っている。でも今回は特に、もっと多くの赤を目にできることが楽しみだ」

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カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン