角田裕毅 レッドブルF1での現状を自覚「まだ十分に印象を残せていない」

今季、角田裕毅はシーズン開幕からわずか2戦後にレッドブルの本隊へ昇格。クリスチャン・ホーナーとヘルムート・マルコの判断により、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてリアム・ローソンに代わる形で起用された。
しかし、ここまでの10戦では苦戦が続いており、オーストリアGPとイギリスGPではいずれも完走ドライバー中の最下位という厳しい結果に終わっている。
角田裕毅は、イギリスGP前にメディアの取材に応じ、現状の評価やチーム内でのサポートについて語った。
「正直なところ、今のところはレッドブルで十分に印象を残せていないと思っています。でも、ヘルムートは引き続き僕のことをサポートしてくれています」
「オーストリアのレース内容については当然満足していなかったですけど、それでも僕を見限るような態度ではなくて、ちゃんとサポートし続けてくれていると感じています」
「彼は僕の才能やスピードを信じてくれていて、それをコース上で証明するだけだと言ってくれました。ヘルムートは昔からはっきりものを言う人なので、悪いレースのときは何が悪かったか、逆に何が良かったかを明確に伝えてくれます」
「そういうプレッシャーが、時には自分でも気づいていなかったレベルのパフォーマンスを引き出してくれることもありますし、ジュニア時代からそういう形でずっと支えてもらってきました。今も変わらずサポートしてもらっていることには、本当に感謝しています」

レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、角田裕毅との間で「集中した協議」を行ってきたことを明かしている。
マルコによれば、角田裕毅はマックス・フェルスタッペンとの差を縮めており、現在はスポーツ心理士とも連携しているという。
「角田裕毅は一部のGP週末で苦しんでいたが、イギリスではすでに上昇傾向が見られた」とマルコはSpeedweekのコラムで綴った。
「多くのフリー走行セッションでマックスとの差はこれまでより小さく、イギリスでは11番手からスタートすることができた」
「我々は角田と集中した議論を重ねてきた。彼はスポーツ心理士とも取り組んでいる。残念ながらマックス同様、このウイングではレースでチャンスがなかった」
「それでもパフォーマンスの改善は感じられており、近いうちにそれがポイントという形で現れると楽観的に見ている」
なお、イギリスGP直後にはレッドブル内で大きな動きがあり、チーム代表のクリスチャン・ホーナーが即時解任され、後任にはローラン・メキースが就任している。
ローラン・メキースは、角田裕毅がレーシングブルズに所属していた際のチーム代表でもあり、良好な関係を築いていた人物だ。角田裕毅にとっては、信頼できる存在と再びレッドブル本隊でタッグを組むことになり、後半戦の巻き返しに向けた好材料となる可能性がある。
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