ルイス・ハミルトンがうつ病を告白 「大きな影響力」とメンタルヘルス団体
7度のF1世界チャンピオンに輝いたハミルトンは、Sunday Times Style誌のインタビューで、自身のメンタルヘルスの苦悩について打ち明け、幼少期にいじめられていたことを明かした。
39歳のハミルトンは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中に瞑想を始めたと語り、「最初は心を落ち着かせるのに苦労した」と、その感情を若い頃の自分に結びつけた。
「20代の頃は本当に辛い時期もあった。つまり、人生を通じて精神的な健康に苦しんできた」とハミルトンは幅広い内容のインタビューで語った。
「うつ病。13歳くらいのかなり幼い頃からだ。レースのプレッシャーと学校での苦労が原因だったと思う。いじめ。誰にも相談できなかった」
「何年も前に、ある女性(セラピスト)に相談したことがあるが、あまり役に立たなかった。今なら相談できる人が見つかると思う」
「両親から受け継いだことを学んでいる。そのパターンに気づき、物事に対して自分がどう反応するのか、それをどう変えられるのかに気づく。だから、過去に僕を怒らせたことが、今日僕を怒らせることはない。僕はずっと洗練されてきた」
ルイス・ハミルトンは、自分が置かれた立場を利用して不正を指摘したいと気づいた時期を特定し、ジョージ・フロイドの殺害の動画を見た後に打ちのめされたことを明かした。
「もし不正があると感じても、自分は声を上げられないと感じていた」とハミルトンは付け加えた。
「栓が弾けた。僕は泣きながらひざまずいていた。あらゆる感情が溢れ出た。幼い頃から泣いた記憶がないので、とても不思議な経験だった。もうたくさんだと思った。本当に声を上げなければならなかった」
「沈黙を守っている人々がいる。声なき声を代弁する人々がいる。そして、僕にはこのプラットフォームがある。チャンピオンシップで優勝することは素晴らしいことだが、それを使って何をするのか？この地球上で過ごす時間を何に使うのか？」
今やF1界の大御所となったハミルトンは、不正行為に対してはどんなものでも立ち向かう力を得ており、先週末のシンガポールGPでは、オートスポーツ誌のインタビューでFIA会長のモハメド・ビン・スライエムが発したコメントを「人種差別的要素がある」と非難した。
ハミルトンは、自身の精神状態について公に語ったことで、特に同年代の男性の間では長い間タブーとされてきた話題を一般化する最新のスポーツスターとなった。
「我々は、ルイス・ハミルトンがうつ病の経験と、長年にわたって彼に影響を与えてきた人種差別の影響について、これほどまでにオープンに語ってくれたことに感謝している」と、メンタルヘルス慈善団体マインドのメディア責任者ジョー・レベンソンは語った。
「声を上げて発言することは、会話を普通のものにし、メンタルヘルスにまつわる多くの偏見に立ち向かうことにつながる。我々のマインドでは、公人がメンタルヘルスについて率直に語ることで、大きな影響を与えることができると認識している」
「我々の調査では、5人に1人が、有名人や世間の注目を浴びる人物が自身の経験を語っているのを聞いて、メンタルヘルスについて話し始めたことが分かっている」
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