ルイス・ハミルトン、ジョージ・フロイドの死亡事件に声を上げないF1界を批判
F1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは、黒人男性のジョージ・フロイドさんが警官に首押さえられ死亡した事件について多くのスポーツ組織やアスリートがBlack Lives Matter運動にスポットライトを当てているなか、沈黙を貫いているF1界を批判した。

米北部ミネアポリスで、警官から首を膝で押さえつけられ、助けを求めながら死亡した黒人男性のジョージ・フロイドさんの死は、米国および世界中で平和的もしくは暴力的な抗議につながっている。

ドイツ・ブンデスリーガのサッカーの試合では、ボルシア・メンヒェングラートバッハのストライカーであるマルクス・テュラムがひざまずき、多数のボルシア・ドルトムントプレーヤーが得点後に「Justice for George Floyd」というメッセージを示していた。

マルクス・テュラムのポーズはクラブの公式Twitterアカウントで共有され、NFLのコミッショナーであるロジャー・グッドエルは「緊急の行動が必要だ」との声明を発表した。

しかし、F1自身や仲間のドライバーからの公式コメントはなかったため、ルイス・ハミルトンは人種差別問題について何も行動を起こさないF1に呼びかけた。

「僕は沈黙を守っているあなた方を目にしている。最大のスターの何人かがまだ不正の真っ只中に沈黙を守っているのを目にしている」とルイス・ハミルトンはInstagramに書いた。

「もちろん、白人が支配するスポーツである僕の業界では誰からの兆候もない。僕はそこにいる唯一の白人種と異なった皮膚着色を持った人種だし、まだ独りで立っている」

「僕はこれまでどうしてこのようなことが起こるのか、なぜそれについて何かを言うけど一緒に立つことができないのかを考えてきた。あなたが誰なのかを知り、あなたに会いたいだけなんだ・・・」

だが、ルイス・ハミルトンは、暴力的な抗議行動は支持しないと述べ、ヨーロッパでの抑圧の自分自身の経験にも注意を向けるようにさらに投稿を加えた。

「僕は略奪や燃えている建物ではなく、平和的に抗議している人々と一緒に立っている。私たちのいわゆるリーダーが変革するまで平和は訪れない」

「これはアメリカだけのことではありません。イギリスでもそうだし、スペインでもそうだし、イタリアでもそうだ。マイノリティの扱い方を変える必要がある。平等な国、人種差別、階級主義をどのように教育していくかは私たち全員にとって同じことだ。僕たちは人種差別のなかで生まれた。心の中で憎むのではなく、尊敬する人たちから教えられている」

ルイス・ハミルトンの投稿を受けて、ウィリアムズはニコラス・ラティフィ「このようなことは止める必要がある」とハッシュタグ#JusticeForGeorgeFloydと#BlackLivesMatterをつけてツイート。

また、マクラーレンのランド・ノリスは、ソーシャルメディアのアイコンをBlack Lives Matterに変え、「僕にはファンとフォロワーがいる。 サポートと愛がある。 そして、僕にはこれを介して多くの人々を導き、刺激する力がある。でも、僕たちは正しいことも支持する。 今回はあながらが何かをして行動を起こすようことをお願いたい」としてBlack Lives Matter運動のページへのリンクをクリックするよう促した。

フェラーリのシャルル・ルクレールも、沈黙していたことは間違っていたとソーシャルメディアで語った。

「正直、全体の状況についてソーシャルメディアで自分の考えを共有することは場違いなことだと思い、不安を感じていた。それが今日までもっと早くに自分を表現しなかった理由だ。そして、僕は完全に間違っていた」と投稿。

「僕はまだインターネットで見たいくつかのビデオの残忍さを表現する言葉を見つけられないでいる。人種差別は沈黙ではなく、行動で満たされる必要がある。積極的に参加して、他の人々に意識を広めるよう働きかけてほしい」

「不正に反対の声を上げることは僕たちの責任だ。沈黙しないでください。僕は#BlackLivesMattersを支持する」

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カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン