ハースF1、トヨタの協力を得て英国拠点に自社シミュレーター導入
ハースF1チーム代表の小松礼雄は、チームの自社シミュレーターが5月に稼働を開始する予定であり、これによって他チームと同等の環境が整うと明かした。

F1の一部チームが潤沢なリソースを持つ一方で、ハースF1チームはこれまで常に身の丈に合った運営を続けてきた。それでも近年、より公平な競争環境を実現するために着実な前進を遂げている。

2026年に向けて稼働する自社シミュレーター
サーキット外において、シミュレーターはマシン理解を深めるだけでなく、ドライバーが各種条件に慣れるための重要なツールだ。しかしハースはこれまで、敷地内にシミュレーターを保有していなかった。

だがトヨタとのパートナーシップによって道が開かれ、チームは英国バンベリーの拠点にシミュレーターを建設中だという。小松礼雄は、5月から6月頃に稼働予定で、設置された瞬間から使用可能になると語った。

「バンベリーのものは5月、6月頃に稼働する予定だと思っています」と小松礼雄はPlanetF1.comを含むメディアに語った。

「ただ、彼ら(トヨタ)にはエプソムに別のシミュレーターがあります。ですので、エプソムのものと並行して、モデル統合の実証作業を進めています。物理的にバンベリーに設置されたら、すぐに使える状態になります」

「並行して進めているので、設置された時点で即座に問題なく使えるはずです」

これまでハースはマラネロにあるフェラーリのシミュレーターを使用してきたが、自前の設備を持つことで、より良いデータ取得が可能になると示唆している。

「これは非常に重要です。マラネロにあるフェラーリのシミュレーターを使うことはできますが、エンジニアリングチームの大半は英国にいますし、使用できる日数も限られていますし、場所もイタリアです」

「ロジスティクスの面では、かなり難しかったです」

「2026年には、シミュレーターはさらに重要になります。すぐに自由に使える環境が必要ですし、これは本当に、本当に重要な要素になります。チームにとって大きなマイルストーンです」

ハースF1チーム

トヨタとの提携がもたらす人材育成の価値
小松礼雄がチームを率いるようになって以降、ハースF1チームは大きく進化してきた。2024年10月に発表されたトヨタとの提携により、同社のモータースポーツ部門であるトヨタ・ガズー・レーシングの支援を受けている。

2026年からはTGRがハースのタイトルスポンサーとなり、この関係は双方に利益をもたらすと小松礼雄は示唆した。

「豊田章男会長と私の間では、このコラボレーションの目的が“人を育てること”であり、それによって競争力のある組織を作ることだという点で完全に一致しています」

「F1という環境を見れば、人材を育成したり、非常に競争的で国際的な場に放り込むという点で、これ以上のものはありません」

「本当に驚くべきなのは、非常に国際的で、信じられないほど競争が激しいということです。企業の世界では、たとえば3か月かかることが、F1では2週間で解決されます」

「人材育成という観点では、これ以上の環境は見つからないと思います。ここに我々のシナジーがあります。我々は人材を求めていますし、豊田章男会長は自分たちの人材を育て、成長させる場を探していました」

「長い目で見れば、トヨタ自動車にとっても、これは単なるレースの話ではありません。この環境で育ち、鍛えられた人材が、将来的には国際的かつ競争的なマインドセットを持った上級管理職や経営層になることを期待しています」

「これは『パワーユニットを作るのか』とか『トヨタのワークスチームになるのか』といった話ではありません。そこが目的ではまったくありません。毎回その質問をされますが、そういう話ではありません」

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム / トヨタ