坪井翔 ハースF1チームとシルバーストンで2度目の旧型車テスト決定
現スーパーフォーミュラ王者の坪井翔は、来月シルバーストーンでハースVF-23を駆って2度目のF1テストに臨むことになった。

トヨタと契約する坪井翔は、8月上旬に日本の富士スピードウェイで特別に組織された旧型車テスト(TPC)に参加し、初めてF1マシンを体験した。

30歳の日本人ドライバーである坪井翔は、その際にチームから高い評価を得ており、フェリペ・マッサが2008年に樹立した予選レコードにわずか0.2秒弱まで迫るベストラップを記録した。

今回、坪井翔は10月14〜15日にシルバーストーンで行われるハースの2度目のTPCに臨む予定で、ここでは富士で同じく走行したリザーブドライバーの平川亮と共に走る。

ハースのチーム代表である小松礼雄は、坪井翔がこれまで走行経験のないイギリスGPの舞台でどれだけ早く順応できるかを楽しみにしていると語った。

「彼にとって本当の試練は、これまで慣れ親しんできた日本の環境から一歩外に出て、まったく経験のないサーキットにどれだけ早く適応できるかだと思います」と小松礼雄は英オートスポーツの日本語版に語った。

「現段階では順調だと言えます。坪井翔は富士で何百周も走ってきましたが、F1カーをドライブしたときには、高速コーナーでのグリップの大きさに信じられないと話していました。特にターン1に入るとき、スーパーフォーミュラよりどれくらい速かったか正確には覚えていませんが、おそらく30km/hくらいは速かったはずですし、ブレーキもはるかに遅くまで踏めます。制動性能が全く違いました」

「ですが最初の衝撃を乗り越えたあとは、驚くほど早く順応しました」

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坪井翔の2度目のハースでの機会は、トヨタがスーパーフォーミュラおよびスーパーGT王者の今後の進路を検討している最中に訪れた。

しかし、坪井翔が前任のスーパーフォーミュラ王者・宮田莉朋のように、フルシーズンの欧州レースプログラムに挑戦する可能性は低いように見える。宮田莉朋は現在F2に参戦中だ。

トヨタ・ガズーレーシング・ヨーロッパの副会長を務める中嶋一貴は最近英オートスポーツに対し、坪井翔の2026年の計画は「彼の意思次第です」と語り、ハースでのさらなる機会が「日本での活動の合間を埋めることになるかもしれません」と示唆した。

坪井翔は最近、トヨタGRスープラGT4 EVOでニュルブルクリンク北コースを初走行しており、将来的にトヨタがニュルブルクリンク24時間レースに挑戦する可能性を示すサインとも受け取れる。

一方、宮田莉朋は依然としてF2で苦戦を強いられているが、来季も3年目のシーズンを戦う可能性が高い。ARTグランプリから参戦している宮田莉朋は、残り2戦を残してランキング16位、唯一の表彰台はスパの雨のレースでのものとなっている。

中嶋一貴は、度重なるメカニカルトラブル、特にエンジンの問題に見舞われた今季を考慮し「個人的には彼にもう一度チャンスが与えられるべきだと思います」と語っている。

また、ロマン・グロージャンは金曜日にムジェロでハースの2023年型F1カーによるTPCに臨み、2020年のバーレーンGPでの大事故以来初めてF1マシンを走らせた。フランス人ドライバーは、元インディカー・ドライバーでF1TVのアナリストを務めるジェームス・ヒンチクリフとともにこのテストに参加した。

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム / トヨタ