ニキータ・マゼピンの後任に4名の候補者 / ハースF1チーム
2022年にハースF1チームでニキータ・マゼピンの後任を務めるドライバーとして4名の候補者が挙げられている。

ウクライナ侵攻によってロシアへの制裁が強まる中、ハースF1チームは3月6日(土)、タイトルスポンサーであるロシアの肥料会社のウラルカリ、およびドライバーのニキータ・マゼピンとの契約を解除することを発表。シーズン開幕に向けて2週間というこの段階で空席ができることになった。

誰がミック・シューマッハのチームメイトになるのか。現時点で4名の候補者の名前が挙がっている。

ピエトロ・フィッティパルディ(☆★★★★)
ニキータ・マゼピンの将来が疑問視された際、ハースF1チームのギュンター・シュタイナーは、リザーブドライバーのピエトロ・フィッティパルディの名前を真っ先に挙げていた。フィッティパルディは2019年からチームのリザーブドライバーを務めており、2020年にロマン・グロージャンがマシンが大炎上するクラッシュで負傷した後、2レースで代役を務めている。チームには精通しているが、競争力に関してはそこまで高いとは言えない。

アントニオ・ジョヴィナッツィ(☆☆★★★)
昨年までアルファロメオF1のドライバーを務め、現在、フォーミュラEに参戦しているアントニオ・ジョヴィナッツィ。ハースF1のテクニカルパートナーであるフェラーリの公式リザーブドライバーでもある。フォーミュラEでレースをしているが、契約に終了条項があり、空席ができた場合にF1に戻ることができる。アントニオ・ジョビナッツィは、62レースに出場しており、ピエトロ・フィッティパルディよりもはるかに多くのF1経験を持ち、21ポイントを獲得している。

ニコ・ヒュルケンベルグ(☆☆☆★★)
昨年からアストンマーティンF1のリザーブドライバーを務めているニコ・ヒュルケンベルグ。2019年にルノーのレギュラードライバーを外されたニコ・ヒュルケンベルグは、2020年に新型コロナウイルスに感染したランス・ストロールとセルジオ・ペレスの代役としてレーシング・ポイントでグリッドに復帰。両方のレースでポイントを獲得して“スーパーサブ”の異名をとった。179レースに出場し、521ポイントをポイントを獲得しており、人気、実力という点では昨年まで現役だったアントニオ・ジョビナッツィよりも高いかもしれない。

オスカー・ピアストリ(☆☆☆☆★)
昨年のF2チャンピオンであるオスカー・ピアストリはジュニアカテゴリーでの実績は十分。今年はアルピーヌF1のリザーブドライバーを務めている。近い将来にアルピーヌF1に空席ができる可能性は低く、2022年のF2チャンピオンであるミック・シューマッハのタッグは興味深いものになる可能性があるが、アルピーヌF1がその道を選ぶかどうかは疑問視されている。

ニキータ・マゼピンは、スーパーライセンスを取得する成績は収めてきたものの、ウラルカリの資金によるペイドライバーの側面が強いドライバーだった。今回のシート喪失はロシアの政治の犠牲者という見方もあるが、単純にスポンサーを失った結果とも言える。

ハースF1チームは、2022年にミッドフィールドに返り咲くことを目指しており、ニキータ・マゼピンの後任の人選によってその本気度が測れるかもしれない。

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム / ニキータ・マゼピン