ハース
ハースのチーフデザイナーを務めるロブ・テイラーは、フェラーリとのパートナーシップは“諸刃の剣”かもしれないと考えている。

フェラーリとの密接な技術提携によって今シーズンからF1参戦を果たしたハースだが、提携の内容には、エンジン供給だけでなく、レギュレーションで許される限りのパーツの提供が含まれていたため、その方法論は議論を呼んだ。

この提携によってコストとマンパワーを抑えられる一方、ハースがパーツを理解し、VF-16に独自にそれらを組み込んでいくための時間は限られている。

ロブ・デイラーは、デザイン面でその点が頭痛の種になっていると認める。

「そのことに起因するいくつかの問題が起こっている。我々はフェラーリから多くの情報を吸収しているが、彼らからそれを与えられるのは彼ら自身が把握してからなので、我々がそれらのパーツを購入する際に事前の見通しはまったくない」

「通常、これから採用しようとするコンセプトに関して、本格的なデザインの前に何らかのアイデアがあるものだ。フェラーリとの合意によって、我々は念入りに考察されて実現に向かう段階まで一部のパーツを目にできない。したがって、諸刃の剣のようなものだ」

「その作業をする必要がない一方、通常よりも遅い段階で他の者の仕事に反応していかなければならない」

最も難しいのはフェラーリ SF16-H用にデザインされたパーツを自分たちのマシンに装着することだとロブ・テイラーは語る。

「最大の懸念は『完成して導入したときに合うか?』ではない。『ここに着けられるのか? この隙間に私たちの指が入るのか?』だ。例えば、小さなフロントのロッカーでさえも、それを実装するまでには入り組んだプロセスを辿らなければならない」

「我々は自分たちのシャシーを組み、彼らはミリ単位の配置で彼らのシャシーを組んでいる。ロッカー全体がマシン上で機能するかどうかではなく、『なんてことだ、入らない! もっと手の小さいメカニックはいないか!』といったおかしなことが問題になっている」

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム