現役ドライバー“たかがゲーム”での不正行為で解雇に疑問の声
「たかがゲームじゃないか」 フォーミュラEの公式バーチャルレースにプロのシムレーサーを“替え玉”として参加させたダニエル・アプトを解雇するというアウディの決定を現役ドライバーたちが疑問視している。
ダニエル・アプトは、フォーミュラEの公式バーチャルレース『Formula E Race at Home Challenge』で自分の代わりにプロのシムレーサーを起用するという不正行為が発覚。大会から失格となるとともに10,000ユーロの“強制寄付”を命じられた。
これを受けて、アウディはダニエル・アプトを“出場停止”にすることを発表。その後、ダニエル・アプトは自身のYouTubeチャンネルで今後はフォーミュラEにアウディから参戦することはないとし、事実上の解雇であることを明かした。
「他のみんなやリアルドライバーたちにシムレーサーの実力を示して、彼らと戦うチャンスに使ったら面白いことになるんじゃないかというアイデアが浮かんだ。ファンのために面白いストーリーにしたかった」とダニエル・アプトは語った。
「今日、アウディとの会話で、これで僕たちは別々の道を進んでいくことを知らされた。僕たちはもうフォーミュラEで一緒にレースをすることはない。協力は終わった。人生で感じたことのないような痛みだ」
この決定を受け、DSテチーターから参戦する2度のチャンピオンであるジャン・エリック・ベルニュはアウディの決定に批判的に語った。
「結局のところこれはゲームだ。真剣に取り組むべきではあるけど、たかがゲームじゃないか」とジャン・エリック・ベルニュはTwitterに投稿。
「それなら、意図的にクラッシュしたドライバーはどうなる? もしそれが現実だったとしたら、おそらくライセンスが剥奪されるだろう」とインディカーのバーチャルレースでランド・ノリスに意図的にクラッシュしたシモン・パジェノーに言及した。
「ほとんどのドライバーがスポーツマンらしくない行動をしているじゃないか。僕をブレーキとして利用したりね」
DSテチーターでジャン・エリック・ベルニュのチームメイトであり、現在、実世界のフォーミュラEのポイントリーダーであるアントニオ・フェルックス・ダ・コスタは、今後はもうバーチャルレースのライブ配信はやめると語った。
「さようならTwitch、さようなら配信・・・もうやめるよ。また会おう」とアンドニオ・フェリックス・ダ・コスタは投稿。ジャガーのフォーミュラEドライバーであるジェームス・カラドもゲーム配信はやめると宣言している。
ポルシェのGTドライバーであるローレンス・ヴァントールは「すべては娯楽のためのショーとして始まった。それが今では複数のキャリアが犠牲になっている」と人種差別発言が原因でチップ・ガナッシのNASCARのシートを失ったカイル・ラーソンにも言及。
「やっていいことと悪いことがあるのは確かだ。確かに受け入れられないものもある。結果は必要だけど、これはどうなんだ?」
「バーチャルのレースはみんなを楽しめるためのものであって、僕たちの日常の仕事ではない。でも、それが僕たちの日常の仕事を犠牲にしている」
ローレンス・ヴァントールが言うように、そもそもの目的はレースがない間に少しでもファンを楽しませようとしてスタートしたはずの“バーチャルレース”。決して彼らは“eスポーツ”に敬意を払っていないわけではない。
バーチャルレースにはリアルのレースと同じくらいのポテンシャルがある主張する者もごく少数いるが、ファンも現実のレースが再開するまでのつなぎであることは十分に理解しているはず。プロゲーマーによる本格的な“eスポーツ”とは線を引いて、“バーチャルレース”はドライバーたちの楽しいゲーム大会ということでいいのではないだろうか。
新型コロナウイルスが収束してレースが再開し、“バーチャルレース”が必要のない世の中になることを願うばかりだ。
カテゴリー: F1 / フォーミュラE
ダニエル・アプトは、フォーミュラEの公式バーチャルレース『Formula E Race at Home Challenge』で自分の代わりにプロのシムレーサーを起用するという不正行為が発覚。大会から失格となるとともに10,000ユーロの“強制寄付”を命じられた。
これを受けて、アウディはダニエル・アプトを“出場停止”にすることを発表。その後、ダニエル・アプトは自身のYouTubeチャンネルで今後はフォーミュラEにアウディから参戦することはないとし、事実上の解雇であることを明かした。
「他のみんなやリアルドライバーたちにシムレーサーの実力を示して、彼らと戦うチャンスに使ったら面白いことになるんじゃないかというアイデアが浮かんだ。ファンのために面白いストーリーにしたかった」とダニエル・アプトは語った。
「今日、アウディとの会話で、これで僕たちは別々の道を進んでいくことを知らされた。僕たちはもうフォーミュラEで一緒にレースをすることはない。協力は終わった。人生で感じたことのないような痛みだ」
この決定を受け、DSテチーターから参戦する2度のチャンピオンであるジャン・エリック・ベルニュはアウディの決定に批判的に語った。
「結局のところこれはゲームだ。真剣に取り組むべきではあるけど、たかがゲームじゃないか」とジャン・エリック・ベルニュはTwitterに投稿。
「それなら、意図的にクラッシュしたドライバーはどうなる? もしそれが現実だったとしたら、おそらくライセンスが剥奪されるだろう」とインディカーのバーチャルレースでランド・ノリスに意図的にクラッシュしたシモン・パジェノーに言及した。
「ほとんどのドライバーがスポーツマンらしくない行動をしているじゃないか。僕をブレーキとして利用したりね」
DSテチーターでジャン・エリック・ベルニュのチームメイトであり、現在、実世界のフォーミュラEのポイントリーダーであるアントニオ・フェルックス・ダ・コスタは、今後はもうバーチャルレースのライブ配信はやめると語った。
「さようならTwitch、さようなら配信・・・もうやめるよ。また会おう」とアンドニオ・フェリックス・ダ・コスタは投稿。ジャガーのフォーミュラEドライバーであるジェームス・カラドもゲーム配信はやめると宣言している。
ポルシェのGTドライバーであるローレンス・ヴァントールは「すべては娯楽のためのショーとして始まった。それが今では複数のキャリアが犠牲になっている」と人種差別発言が原因でチップ・ガナッシのNASCARのシートを失ったカイル・ラーソンにも言及。
「やっていいことと悪いことがあるのは確かだ。確かに受け入れられないものもある。結果は必要だけど、これはどうなんだ?」
「バーチャルのレースはみんなを楽しめるためのものであって、僕たちの日常の仕事ではない。でも、それが僕たちの日常の仕事を犠牲にしている」
ローレンス・ヴァントールが言うように、そもそもの目的はレースがない間に少しでもファンを楽しませようとしてスタートしたはずの“バーチャルレース”。決して彼らは“eスポーツ”に敬意を払っていないわけではない。
バーチャルレースにはリアルのレースと同じくらいのポテンシャルがある主張する者もごく少数いるが、ファンも現実のレースが再開するまでのつなぎであることは十分に理解しているはず。プロゲーマーによる本格的な“eスポーツ”とは線を引いて、“バーチャルレース”はドライバーたちの楽しいゲーム大会ということでいいのではないだろうか。
新型コロナウイルスが収束してレースが再開し、“バーチャルレース”が必要のない世の中になることを願うばかりだ。
カテゴリー: F1 / フォーミュラE