F1エンジン圧縮比:FIAが常温測定継続でメルセデスの手法は合法と判断

今回の会合は、F1の圧縮比ルールを巡って浮上した論争を受けて招集されたものだ。
メルセデスおよびレッドブルのパワーユニットを使用する陣営に対し、ライバル勢は両社が規則上許されている以上の圧縮比でエンジンを作動させる方法を見つけたのではないかと疑念を抱いている。
問題の背景には、2026年から導入される圧縮比16:1の上限が、レギュレーション上「常温」で測定されることしか規定されていない点がある。メルセデス、そして程度は小さいもののレッドブルが、エンジンが高温で作動する際に圧縮比が上昇するような巧妙な設計を採用し、それによって性能向上を得ているのではないか、という見方が示されている。
フェラーリ、アウディ、ホンダが合法性について説明を求める書簡をFIAに送ったことを受け、統括団体は今後の道筋を探るため、木曜日に技術専門家による会合を設定した。関係者によれば、この会合では、将来的にエンジンが高温状態で作動している際の圧縮比をどのように測定するか、その方法論について一定の認識共有が図られたという。

ただし、新たな測定手法について合意が得られたからといって、それが直ちに導入されることを意味するわけではない。次の段階として、エンジンメーカーのトップと協議を行い、高温時の測定手順を採用するためにF1の技術レギュレーションを変更する妥当性があるかどうかが検討される。
この変更が今季中に求められるのか、それとも2027年を見据えたものになるのかにかかわらず、規則改定には正式なガバナンス手続き、すなわちF1委員会での投票を経る必要がある。現在、メルセデス系チームは4チーム、レッドブル系は2チームを擁しており、両メーカーは多数の影響力を持つ。そのため、彼らの支持なしにルール変更を実現するのは容易ではない状況だ。
実際、メルセデスのライバル勢も、今回の会合を受けて短期的に何かが変わるとは想定していなかった。アウディのF1プロジェクト責任者であるマッティア・ビノットは、ベルリンで行われたアウディのシーズンローンチの場で次のように述べている。
「この会合で期待しているのは、レギュレーションそのものの明確化ではなく、将来に向けた測定方法を定義することだ」とビノットは語った。
現時点では、規則は記載どおり有効であり、圧縮比の測定は常温で行われる。つまり、メルセデスとレッドブルが得ているとされる優位性は、当面の間は維持されることになる。
カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)
