FIA 角田裕毅についてメディアに語ったワーウィックをF1スチュワードから外す

ワーウィックに代わって、元F1ドライバーのエンリケ・ベルノルディがスイス・ジュネーブにあるFIAのリモート審議拠点から審判業務を担当する。
FIAの声明では、問題となった具体的な発言内容には触れられていないが、『The Race』によれば、スペインGP終了後にワーウィックがベッティング・プラットフォームを通じて発信した一連のコメントが対象となっているという。
その中でワーウィックは、マックス・フェルスタッペンへのペナルティに対する私見、ルイス・ハミルトンのフェラーリ離脱を示唆する発言に加え、角田裕毅の近況についても厳しく言及した。
角田裕毅については「最近のパフォーマンスは“災難”だ」とし、「レッドブルは2台目のクルマを速くする方法を見つける必要がある。明らかにフェルスタッペンと同じマシンを他のドライバーに渡しても、うまくいかない」「何人もドライバーを試したが、角田が速いことは我々も知っている。ただ、現時点ではうまくいっていない」と語っている。
さらに、放出されたセルジオ・ペレスについて「我々が思っていた以上に良い仕事をしていた可能性がある」「ペレスを放出したのはミスだったのか?今となっては、そう見えてしまう」と述べた。
また、角田裕毅に対するチームの不確実な態度がパフォーマンスに悪影響を与えている可能性を指摘し、「今こそチームは『角田裕毅は今季いっぱいこのシートにいる』とはっきり言うべきだ」と主張。「たとえ毎戦クラッシュしても、最下位でも構わない。彼を信じて支えると公言すれば、精神的に安定して走れるようになる」と強調した。
FIAは「ワーウィックは自身の立場を考慮すれば不適切な発言だったことを認めており、謝罪している」と説明している。
ワーウィックは直近ではF1マイアミGPでスチュワードを務めており、今回のカナダGPを経て、F1オーストリアGPで職務復帰する見込み。
なお、今年初めにはジョニー・ハーバートもメディア活動との「適合性の欠如」を理由にFIAスチュワード職を退いたが、今回の件では発言内容自体が問題視されていると考えられている。
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