フレデリック・バスール 「人材流出は事実でない」 フェラーリF1結束を強調

「マラネロから人が出ていっているという話は冗談だ」とフランス人のバスールは語気を強めた。
これは、主要なエンジン系人材が突然アウディに移籍したことが、ライバルチームへの大規模な人材流出の一環ではないかという最新の噂に対する反応だった。
「常に人の出入りはある。過去18カ月で、我々は他チームから60人を採用している」とバスールは主張した。
「我々には勝てるチームがあると確信している。ただ、あらゆる面で改善が必要なのは明らかだ。だが、私はまったく恐れていない。我々は前進し続け、よりチャンスを狙っていく必要がある」
こうした発言は、マクラーレンが調子を落としたのと同じタイミングでフェラーリの速さも失われた、荒れた週末の終わりに出たものだった。「我々はマクラーレンと似た特性を持っている」とバスールは認めた。「彼らが輝けば我々も輝き、彼らがダメなときは我々もダメになる。メルセデスとレッドブルは別の次元にいる」
だが、バクーで見出しを飾ったのは、最終ラップにルイス・ハミルトンがチームオーダーを無視し、8位をシャルル・ルクレールに譲らなかったことだった。フェラーリはラストのスワップ後にモナコ人ドライバーを前に出すよう指示したが、ハミルトンはタイミングを誤ったと説明した。
「終盤になってから無線でメッセージを受け取った」とハミルトンは説明した。「アクセルを戻してブレーキも踏んだが、0.4秒ほどタイミングを外してしまった。次はこういうことは起きない。単に僕のミスだ」
さらに彼はこう続けた。「シャルルはそれまでに親切に僕を前に出してくれていた。僕は前のクルマに集中しすぎて見誤ってしまった。シャルルには謝るよ」
一方でルクレールは明らかに苛立ちを見せた。「僕は正直どうでもいい。たかが8位だから」と彼は皮肉っぽく言った。
「でもただバカげている。不公平だからだ。スワップでどう動くかにはルールがある。それが守られなかった。でも構わない。彼が8位で喜ぶならそれでいい」
27歳のルクレールは、この件の重要性を軽視しながらも、原則を破られたことには引っかかりを隠さなかった。「もっと上位を争っているときには、違う対応になるといいけど。こんな日には正直どうでもいい。我々は週末を通じてすごく遅かったし、それこそが集中すべき問題だ」
一方で7度の世界王者ハミルトンは、フェラーリの2025年型マシンに不満を隠さなかった。「アップグレードなら何だって欲しい」と彼は言った。「でも我々には何もない。レッドブルは進歩したが、我々はしていない。数歩遅れている」
ルクレールも同じ不満を示しつつ、わずかな希望を残した。「今シーズン中に勝てるかと聞かれれば、すごく難しいと答えるしかない」
カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ