F1、カーボン剥き出しのカラーリングのトレンドはすぐに終わる?
2023年のF1グリッドに色がないことは予想されていたことかもしれないが、それでも多くのファンを落胆させることになった。

F1チームは長い間、マシンの一部を無塗装にすることの利点を高く評価してきた。暗い色合いは、ライバルが空力面の形状を調べるのを難しくする。

しかし、近年では、カーボン剥き出しのカラーリングを採用する理由も増えてきた。塗装が少ないということは、重量が軽いということになる。

2021年にアストンマーティンF1がグリッドに登場したとき、チームはすぐにブリティッシュ・レーシング・グリーンの色調をより軽くすることを模索しはじめた。これは、翌シーズンから導入される新しい技術レギュレーションで、最低重量制限が798kgに引き上げられたことも理由のひとつだった。

昨シーズン開幕後、いくつかのチームは、さらに数グラムを削るためにマシンの塗装面積を減らした。アストンマーティンF1もそのひとつだった。テクニカルディレクターのダン・フォローズは、ピレリのタイヤなど、自分たちが製造していない部品の重量が変化することは、まったく予期していなかった問題であると認める。

「重量制限は前後した」とダン・ファローズは認めた。「タイヤの重量が増えた」

「それをレギュレーションに組み込む方法もあるので、それが最終的な結論だ。このクルマは、これまで見てきたように、重量制限をクリアするための合理的な挑戦だ」

「我々は、クルマでやりたいことができるようにするために、ものすごく努力してきた。そして、そこに到達するために大きな力を注いできた」

ダン・ファローズは、アストンマーティンF1が2022年中にマシンの軽量化を順調に進めたと語る。

「AMR22は、シーズンを終えた時点で、シーズン開始時よりもはるかに良い状態になっていた。したがって、AMR23に向けてはかなりいいポジションにいたと思う」とダン・ファローズは語る。

とはいえ、AMR23は昨年とほぼ同じカラーリングで登場した。ウィリアムズ、アルファロメオ、メルセデス、フェラーリ、そして、アルピーヌの新車と同様、フロントとリアのウイングはブラックのままだ。しかし、グリッドがダークなカラーリングで溢れることがないようにと願うファンは楽観視できるだろうか?

2022年F1マシンの塗装を縮小したあるチームは、今週、色彩豊かなマシンを発表した。マクラーレンのMCL60は月曜日に発表され、オレンジのリアウイングを装着していた。

マクラーレンのF1チーム代表のアンドレア・ステラは、シャシーをスリム化することに成功したおかげで、もう少し多くの塗料を使うことができるようになったと語った。

アンドレア・ステラは、マクラーレンのライバルたちも同じようなことができるだろうと期待している

「正直なところ、すべてのチームが重量の観点から良いステップを踏んでいるだろうと思う。この新しいレギュレーションの2シーズン目を迎えるにあたり、この話題を耳にすることも少なくなるはずだ」

「エンジニアはいい仕事をしたと言っても差し支えないだろう。彼らはマシンのいくつかのエリアで重量を減らすことができたので、我々のマシンに関しては、その観点から良い位置にいると思う。最後は オレンジやビニールのステッカーを貼るスペースも確保できるようになった」

アンドレア・ステラは、マクラーレンのライバルたちも同じようなことができるだろうと予想している。

「正直なところ、すべてのチームが重量の観点から良いステップを踏んでいるだろうと思う。この新しいレギュレーションの2シーズン目を迎えるにあたり、この話題を耳にすることも少なくなるはずだ」とアンドレア・ステラは語る。

「これまでのところ、少し楽観的な見方をしているようだ。ほとんどのチームは、できる限り塗装を剥がしているように見える。オフシーズンには、多くのエンジニアリング部門とマーケティング部門の間で、険悪な会話が交わされたことだろう」

アルパインのテクニカルディレクターであるマット・ハーマンは、F1の最低重量規定である798kgを下回るためにチームがとった必死の行動であることを否定した。

「バラストでバランスを最適化することもできる」とマット・ハーマンはAuto Motor und Sportに語り、アルピーヌは制限を十分に下回っているとほのめかした。

アンドレア・アテラが正しかったかどうかは、今後のシーズンで証明されるだろう。ームが昨年のように塗装を縮小するのか、それともマクラーレンに続いて色を追加するのかが明らかになるだろう。

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カテゴリー: F1 / F1マシン