次世代F1パワーユニット:MGU-Hの廃止でバッテリー技術が重要な役割
次世代F1パワーユニットは、MGU-Hを廃止することで合意に至っているとされ、バッテリーの役割がより重要となる。

現在、F1で使用されているV6ターボハイブリッドは、ファンやメーカーの間で人気があるわけではない。ファン目線での最も大きな要因はそのサウンドにあるが、メーカーにとっては複雑さとコストが大きな要因となっている。

そのなかでもMGU-Hは、複雑でコストのかかるエレメントであり、市販車との互換性もほとんどない。したがって、新しいエンジンメーカーがF1に参入する妨げとなっている。

F1は、2026年から導入する新しいパワーユニットについてしばらくの間話し合いを続けてきたが、 Auto Motor und Sport は、ようやくそれが合意に達したと報告している。

メルセデス、フェラーリ、ルノー、レッドブル・パワートレインズがすべて議論に参加。新しいエンジンで合意された最大の変更はMGU-Hの廃止だ。

MGU-Hは、ターボチャージャーとの間でエネルギーを改正または貯蔵するために使用されるため、エンジンからエネルギーがなくなると、エネルギー回収はリアアスクルのみ行われることになる。

Auto Motor und Sport は、MGU-Kが強化され、現在の120kwhではなく350kwhの出力を提供し、その結果、MGU-Kが発生する馬力は163から476に増加すると述べている。

したがって、新しいエンジンフォーミュラでは、バッテリーが重要な役割を果たすことになる。自動車業界は電化への流れが進んでおり、小型化および効率化が大きな課題となっている。

また、新しいパワーユニットは価格の問題も解決し、新しいエンジンのコストは、現在のユニットの200万ドルの値札と比較して、「100万ドルをはるかに下回る」と報告されている。

電気自動車のレースであるフォーミュラEから自動車メーカーが相次いで撤退しているのは、同シリーズがバッテリーの開発を許可しないことにある。バッテリーの開発をメーカーに委ねれば、そこで大きな競争力の差が生じるからだ。ホンダがF1撤退後にフォーミュラEに参戦することがないのは、そこも理由の一つだと言われている。

フォーミュラEを撤退したポルシェとアウディがF1参戦に関心を持っているとされる理由はそこにある。複雑なMGH-Hが廃止され、バッテリーの開発ができ、開発コストも抑えられることになれば、F1は自動車メーカーにとって絶好の開発の場としての立場を取り戻すことになる。

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カテゴリー: F1 / F1マシン