F1:ピンクメルセデス阻止のために3Dカメラやコピー技術の禁止を明確化
F1チームは、ライバルの設計をコピーするために3Dカメラと複雑なソフトウェアシステムを使用することを禁止される。FIA(国際自動車連盟)は論争となった“ピンクメルセデス”が再び登場することを阻止するルールを発表した。

今年、メルセデスW10のクローンを作成したレーシング・ポイントの行動は論争を引き起こした。同チームがタイトル獲得マシンをコピーすることによってアドバンテージを得たことにライバルは不満を露わにした。

ルノーF1は正式に抗議し、レーシング・ポイントは、リアブレーキダクトの製造においてメルセデスの知的財産系を違法にしようした罪で有罪判決を受け、コンストラクターズ選手権から15ポイントの剥奪と40万ユーロの罰金を科せられた。

レーシング・ポイントの手法は、他チームが成功するために模倣するという道を選択する可能性が懸念されたことで、FIAは今年初めにそれを防ぐためのルールの考案に動いた。

当時、FIAのシングルシーター責任者を務めるニコラス・トンバジスは、この問題について「これによって、チームはレーシング・ポイントのように写真の大部分を使用して他のマシン全体をコピーすることはできなくなる」と語っていた。

「我々は、ローカルエリアでコピーされる個々のコンポーネントを引き続き受け入れるが、マシン全体が基本的に別のマシンのコピーになることは望んでいない」

今回、新たに技術規則が公開され、F1チームは知的財産権を別のチームと共有したり、リステッドパーツの“リバースエンジニアリング”によってライバルの設計を自チームで製造できなくなることが詳細に説明された。

新しいルールでは、F1チームが“競合他社の設計もしくはコンセプトによって影響を受ける可能性のある”部分について明確化されている。F1チームは“すべての競合他社が利用できる可能性のある情報”しか使用できなくなる。そのような知識はレースやテストイベントでしか得られなため、トラックを離れてそのような作業をすることはできなくなる。

FIAは、F1チームがライバルの設計をリバースエンジニアリングするのを防ぐために、以前にチームにオープンにされていた多くの行動に厳格な禁止を定めた。

a.写真または画像を点群、曲線、表面に変換するソフトウェアと組み合わせて使用する、もしくは写真や画像からCADジオメトリをオーバーレイまたは抽出すること

b.ステレオ写真測量、3Dカメラ、または任意の3D立体視技術の使用

c.あらゆる形態の接触もしくは非接触表面スキャン

d.リバースエンジニアリングプロセスを容易にするために表面上にポイントまたはカーブを投影する手法

異なるマシンのコンポーネント間のリステッドパーツに大きな類似点がある場合、FIAはその問題を調査する権利を持ち、F1チームは設計が独立して行われたことを証明することを求められる。

「この類似性がリバースエンジニアリングの結果なのか、合法的な独立した作業の結果なのかを判断するのはFIAの役割だ」と規則には記されている。

F1チームは、ルールに準拠し、コンポーネント自体を最初から設計したことを証明するためのデータと情報を提供するように求められる。

レーシング・ポイントの2020年の設計は規制に違反と判断されたが、来年も使用することができる。

FIAはコンポーネントがリバースエンジニアリングされたかどうかを判断するためのカットオフポイントを設定。2019年または2020年のF1世界選手権の最初のイベントで使用されたリストテッドパーツは、リバースエンジニアリングではなくチームによって設計されたものとして分類されると書かれており、したがって、レーシング・ポイントを来シーズンに変更する必要はない。

ただし、その期間以降に使用される新しいパーツは、新しい制限に準拠する必要がある。

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カテゴリー: F1 / F1マシン / FIA