F1イギリスGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント
2020年のF1世界選手権 第4戦 F1イギリスGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。
レースは終盤に波乱の展開となった。2番手を走行していたバルテリ・ボッタス、5番手を走行していたカルロス・サインツの左フロントタイヤがパンクしてポイント圏内に脱落。最後はレースリーダーのルイス・ハミルトンも同じパンクが発生したが、なんとか3輪状態で走行を続け、トップのままチェッカーを受けた。
優勝:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「これまであんな経験をしたことはない。あの最終ラップはこれまでで最もチャレンジングなラップの1つだった。それまではすべてが比較的スムーズに進んでいた。タイヤのフィーリングは素晴らしく、マネジメントできていた。バルテリ(ボッタス)のタイヤがなくなったと聞いて自分のタイヤも見てみると何も問題なさそうだったけど、ペースを落とし始めたら突然ストレートで空気が抜けてしまった。口から心臓が飛び出そうだったし、とにかくマシンにダメージを与えない程度にスピードを維持しようとしていた。ボノが後ろとのタイム差を教えてくれていた。ある時点では30秒だったと思うけど、それから急速に差が縮まっていき、『ラップの最後まであとどれくらい?』と思っていた。でも、なんとかマシンをゴールラインに乗せることができた。あのファイナルラップは間違いなく忘れられないものになるだろう。無事に帰ってきて勝利できたのは本当にうれしい。観衆がいない中で表彰台に立つのは難しかったけど、家から僕たちを応援してくれたみんなが誇りに思ってくれたことを願っている」
2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「勝利の可能性があったから、ソフトタイヤに履き替えるためにピットインすべきではなかったと言われるのは分かる。後からこういうことを言うのは簡単だけど、僕は全く後悔していないし、ファステストラップを狙ってピットストップを行ったのは正しい決断だったと信じている。僕にもパンクの可能性はあったし、現代のF1でこのようなことが起こるのは非常に稀なので、僕たちの行動は正しかったと思う。今日メルセデスが勝利を手にしたのは僕たちより速かったからだし、ルイス(ハミルトン)がラッキーだったという人もいるけど、首位を走行中にパンクを喫するのは不運だし、ボッタスも同様だ。3位が最大の結果かと思われたレースで2位ということに満足しているし、ポイントも稼ぐことができた。メルセデスには一周あたり0.4~0.5秒離されていたけど、後方のマシンに対しては1秒ほど速いペースだったので、孤独なレースだった。エンジニアに無線で水分補給を忘れないように伝える余裕があったほどだ(笑)。ほかにできるのは羊を数えることくらいだった。来週はタイヤ選択が戦略に影響を及ぼすので、かなり違った展開になると思う。メルセデスとの差は冷静に捉えているけど、今日の僕たちのように、プッシュし続けていく」
3位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「難しい一日だったけど、良い一日だった。この結果にはとても満足している。少しラッキーだったことは分かっているけど、こういうことも起きることもあるし、そのチャンスを掴むためにはその場にいる必要がある。今週末の僕たちの仕事には満足しているし、チームのことをとても誇りに思っている。自分のパフォーマンス、特にタイヤマネジメントに関しても満足している。簡単ではなかった。僕たちはここでとてもアグレッシブなダウンフォースレベルを採用していたので、ストレートではかなりのスピードを出せるけど、コーナーでは苦労した。特にセーフティカーの後ろでタイヤを適切な温度にすることにかなり苦労した。でも、タイヤが適切なウインドウに入れば、状況はそれほどトリッキーではなかった。マシンのセットアップとバランスに関してはかなりよい仕事をしたと思うし、とても走りやすかった。今日はパッケージからすべてを引き出せたと思う。もちろん、あまりに長く4位争いをしたくはないけど、現時点では、それが僕たちのマシンの実力だ」
4位:ダニエル・リカルド(ルノー)
「最後はクレイジーなレースだったけど、4位を獲得できてとてもクールな気分だ。スタートがうまくいって6番手まで順位を上げることができたし、ペースも悪くなかった。セーフティカーのリスタート時、カルロス(サインツ)に近づいたけど、十分に近づくことはできなかったし、そのせいでランド(ノリス)に仕掛けられて順位を失ってしまった。少しイライラしたけど、最終的にはその位置が戻ってきた。レースは本当に盛り上がったし、本当にいいことだ。僕たちは終盤でペースがあったし、ランド、それからトラブルを抱えていたカルロスをパスできた。シャルル(ルクレール)に近づいているのがわかったし、あと数周あれば表彰台を獲得できていたかもしれない! 来週もチャンスがある。カオスな状況に助けられた部分もあるけど、今日は間違いなくトップ6に入るクルマだったし、嬉しく思っている」
5位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「まずまずなレースだった。レースの1周目にハードにプッシュしすぎて少しミスをしてしまった。ロックアップしてポジションを失った。でも、残りのレースはかなり良かった。僕たちが周りのチームと比較してコース上で最速のマシンだったとは思わない。タイヤデグラデーションに苦しんでいたし、大部分で望んでいたよりもプッシュしなければならなかった。でも、それ以外は良い結果を争えていた。カルロスのパンクは不運だった。僕たちにこれ以上のことができたとは思わない」
6位:エステバン・オコン(ルノー)
「今日のチームリザルトにはとても満足している。とても楽しかったし、多くのオーバーテイク、多くの楽しいバトルをして、素晴らしい結果で締めくくることができた。今日はレースで僕たちのマシンがどれくらい速いかを示したと思う。今日は本当に素晴らしかったし、チームのパフォーマンスも強力だった。ブダペストから今回のレースの間のエンストンとヴィリーの全員のハードワークの賜物だ。多くの議論をしてきたし、それが今日は本当に成果を挙げた。日曜日をもっと楽にするには予選でさらに準備を上げる必要があることが証明された。来週ももっと良い結果を出す機会はある」
7位:ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「今日の7位は、僕たちにとって素晴らしい結果だ! 力強いレースができて、僕にとってはベストレースの一つと言えるかもしれない。この結果は予想以上で、ポイント獲得の可能性はあると思っていたけど、最初のセーフティカーのタイミングが不利に働いたことで、厳しい展開になりそうだった。その時点では12番手で、集団の中でバトルをしてした。タフな戦いだったが、楽しむことができて、ベッテル、ストロール、ジョビナッツィと素晴らしいバトルを繰り広げた。セバスチャンに近づくのに苦戦したけど、一撃でパスしなければならないと覚悟していた。フェラーリをアウトサイドからオーバーテイクするなんて、なかなかないので、心から楽しんだ! マシンの感触はよく、どこを改善すべきかも分かっているので、次戦ではさらなる前進ができることを願っている」
8位:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「8位は望んだ結果ではないけど、マシンにダメージを受けて、さらにペナルティーも科されてのものだ。ケビン(マグヌッセン)とのインシデントは、50/50だと思う。彼がミスをしてスペースを開けたので、僕はオーバーテイクを試みた。彼が僕のことを見ておらず、スペースを閉めてきたのに気付き後ろに下がろうとしたが、接触してしまった。コーナーの進入スピードの差が大きく、避けられなかった。今週末は課題が多かったが、ベストを尽くしたし、レースペースは十分あったので巻き返すことができた。シルバーストンは大好きなサーキットなので、来週またここでレースがあるのはうれしいし、今週学んだことをフリー走行から活用していけると思う」
9位:ランス・ストロール(レーシングポイント)
「僕たちは今シーズンのすべてのレースでポイントを獲得しているけど、9位でのフィニッシュにはがっかりしているし、どうしてそうなったのかを分析する必要がある。今日はマシンのバランスは良くなっていた。もっと競争力があると思っていたけど、レースでは順位を落としてしまった。今日は僕たちの日ではなかったし、来週末にむけて取り組み、もっと強くなって戻ってきて、マシンの実力を見せつける必要がある。今週末調子が良かったニコがレースに出られなかったのは残念だった」
10位:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「誰にも挑戦することができず、非常に難しいレースだった。後続の多くが僕よりも少し速かったし、今週末は多くの異なることを試したけど、このマシンでグリップを見つけることにかなり苦労していたし、抜かれてしまった。必要なペースがなかったし、現時点でかなり自信を失っている。マシンを感じることができていないし、プッシュしようとするたびにコントロールを失ってしまう。エンジニアと一緒にこの問題を調べていく必要がある」
カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1イギリスGP
レースは終盤に波乱の展開となった。2番手を走行していたバルテリ・ボッタス、5番手を走行していたカルロス・サインツの左フロントタイヤがパンクしてポイント圏内に脱落。最後はレースリーダーのルイス・ハミルトンも同じパンクが発生したが、なんとか3輪状態で走行を続け、トップのままチェッカーを受けた。
優勝:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「これまであんな経験をしたことはない。あの最終ラップはこれまでで最もチャレンジングなラップの1つだった。それまではすべてが比較的スムーズに進んでいた。タイヤのフィーリングは素晴らしく、マネジメントできていた。バルテリ(ボッタス)のタイヤがなくなったと聞いて自分のタイヤも見てみると何も問題なさそうだったけど、ペースを落とし始めたら突然ストレートで空気が抜けてしまった。口から心臓が飛び出そうだったし、とにかくマシンにダメージを与えない程度にスピードを維持しようとしていた。ボノが後ろとのタイム差を教えてくれていた。ある時点では30秒だったと思うけど、それから急速に差が縮まっていき、『ラップの最後まであとどれくらい?』と思っていた。でも、なんとかマシンをゴールラインに乗せることができた。あのファイナルラップは間違いなく忘れられないものになるだろう。無事に帰ってきて勝利できたのは本当にうれしい。観衆がいない中で表彰台に立つのは難しかったけど、家から僕たちを応援してくれたみんなが誇りに思ってくれたことを願っている」
2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「勝利の可能性があったから、ソフトタイヤに履き替えるためにピットインすべきではなかったと言われるのは分かる。後からこういうことを言うのは簡単だけど、僕は全く後悔していないし、ファステストラップを狙ってピットストップを行ったのは正しい決断だったと信じている。僕にもパンクの可能性はあったし、現代のF1でこのようなことが起こるのは非常に稀なので、僕たちの行動は正しかったと思う。今日メルセデスが勝利を手にしたのは僕たちより速かったからだし、ルイス(ハミルトン)がラッキーだったという人もいるけど、首位を走行中にパンクを喫するのは不運だし、ボッタスも同様だ。3位が最大の結果かと思われたレースで2位ということに満足しているし、ポイントも稼ぐことができた。メルセデスには一周あたり0.4~0.5秒離されていたけど、後方のマシンに対しては1秒ほど速いペースだったので、孤独なレースだった。エンジニアに無線で水分補給を忘れないように伝える余裕があったほどだ(笑)。ほかにできるのは羊を数えることくらいだった。来週はタイヤ選択が戦略に影響を及ぼすので、かなり違った展開になると思う。メルセデスとの差は冷静に捉えているけど、今日の僕たちのように、プッシュし続けていく」
3位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「難しい一日だったけど、良い一日だった。この結果にはとても満足している。少しラッキーだったことは分かっているけど、こういうことも起きることもあるし、そのチャンスを掴むためにはその場にいる必要がある。今週末の僕たちの仕事には満足しているし、チームのことをとても誇りに思っている。自分のパフォーマンス、特にタイヤマネジメントに関しても満足している。簡単ではなかった。僕たちはここでとてもアグレッシブなダウンフォースレベルを採用していたので、ストレートではかなりのスピードを出せるけど、コーナーでは苦労した。特にセーフティカーの後ろでタイヤを適切な温度にすることにかなり苦労した。でも、タイヤが適切なウインドウに入れば、状況はそれほどトリッキーではなかった。マシンのセットアップとバランスに関してはかなりよい仕事をしたと思うし、とても走りやすかった。今日はパッケージからすべてを引き出せたと思う。もちろん、あまりに長く4位争いをしたくはないけど、現時点では、それが僕たちのマシンの実力だ」
4位:ダニエル・リカルド(ルノー)
「最後はクレイジーなレースだったけど、4位を獲得できてとてもクールな気分だ。スタートがうまくいって6番手まで順位を上げることができたし、ペースも悪くなかった。セーフティカーのリスタート時、カルロス(サインツ)に近づいたけど、十分に近づくことはできなかったし、そのせいでランド(ノリス)に仕掛けられて順位を失ってしまった。少しイライラしたけど、最終的にはその位置が戻ってきた。レースは本当に盛り上がったし、本当にいいことだ。僕たちは終盤でペースがあったし、ランド、それからトラブルを抱えていたカルロスをパスできた。シャルル(ルクレール)に近づいているのがわかったし、あと数周あれば表彰台を獲得できていたかもしれない! 来週もチャンスがある。カオスな状況に助けられた部分もあるけど、今日は間違いなくトップ6に入るクルマだったし、嬉しく思っている」
5位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「まずまずなレースだった。レースの1周目にハードにプッシュしすぎて少しミスをしてしまった。ロックアップしてポジションを失った。でも、残りのレースはかなり良かった。僕たちが周りのチームと比較してコース上で最速のマシンだったとは思わない。タイヤデグラデーションに苦しんでいたし、大部分で望んでいたよりもプッシュしなければならなかった。でも、それ以外は良い結果を争えていた。カルロスのパンクは不運だった。僕たちにこれ以上のことができたとは思わない」
6位:エステバン・オコン(ルノー)
「今日のチームリザルトにはとても満足している。とても楽しかったし、多くのオーバーテイク、多くの楽しいバトルをして、素晴らしい結果で締めくくることができた。今日はレースで僕たちのマシンがどれくらい速いかを示したと思う。今日は本当に素晴らしかったし、チームのパフォーマンスも強力だった。ブダペストから今回のレースの間のエンストンとヴィリーの全員のハードワークの賜物だ。多くの議論をしてきたし、それが今日は本当に成果を挙げた。日曜日をもっと楽にするには予選でさらに準備を上げる必要があることが証明された。来週ももっと良い結果を出す機会はある」
7位:ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「今日の7位は、僕たちにとって素晴らしい結果だ! 力強いレースができて、僕にとってはベストレースの一つと言えるかもしれない。この結果は予想以上で、ポイント獲得の可能性はあると思っていたけど、最初のセーフティカーのタイミングが不利に働いたことで、厳しい展開になりそうだった。その時点では12番手で、集団の中でバトルをしてした。タフな戦いだったが、楽しむことができて、ベッテル、ストロール、ジョビナッツィと素晴らしいバトルを繰り広げた。セバスチャンに近づくのに苦戦したけど、一撃でパスしなければならないと覚悟していた。フェラーリをアウトサイドからオーバーテイクするなんて、なかなかないので、心から楽しんだ! マシンの感触はよく、どこを改善すべきかも分かっているので、次戦ではさらなる前進ができることを願っている」
8位:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「8位は望んだ結果ではないけど、マシンにダメージを受けて、さらにペナルティーも科されてのものだ。ケビン(マグヌッセン)とのインシデントは、50/50だと思う。彼がミスをしてスペースを開けたので、僕はオーバーテイクを試みた。彼が僕のことを見ておらず、スペースを閉めてきたのに気付き後ろに下がろうとしたが、接触してしまった。コーナーの進入スピードの差が大きく、避けられなかった。今週末は課題が多かったが、ベストを尽くしたし、レースペースは十分あったので巻き返すことができた。シルバーストンは大好きなサーキットなので、来週またここでレースがあるのはうれしいし、今週学んだことをフリー走行から活用していけると思う」
9位:ランス・ストロール(レーシングポイント)
「僕たちは今シーズンのすべてのレースでポイントを獲得しているけど、9位でのフィニッシュにはがっかりしているし、どうしてそうなったのかを分析する必要がある。今日はマシンのバランスは良くなっていた。もっと競争力があると思っていたけど、レースでは順位を落としてしまった。今日は僕たちの日ではなかったし、来週末にむけて取り組み、もっと強くなって戻ってきて、マシンの実力を見せつける必要がある。今週末調子が良かったニコがレースに出られなかったのは残念だった」
10位:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「誰にも挑戦することができず、非常に難しいレースだった。後続の多くが僕よりも少し速かったし、今週末は多くの異なることを試したけど、このマシンでグリップを見つけることにかなり苦労していたし、抜かれてしまった。必要なペースがなかったし、現時点でかなり自信を失っている。マシンを感じることができていないし、プッシュしようとするたびにコントロールを失ってしまう。エンジニアと一緒にこの問題を調べていく必要がある」
カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1イギリスGP