F1ハンガリーGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント
2020年のF1世界選手権 第3戦 F1ハンガリーGPの決勝が7月19日(日)にブダペストのハンガロリンクで行われた。

優勝はメルセデスのルイス・ハミルトン。ポールポジションから抜群のスタートで抜け出したハミルトンは終始レースをコントロール。前戦に次ぐ完璧なレース運びでファステストラップも記録してグランドスラムを達成。通算86勝目を挙げた。

2位はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。スタートさえ危ぶまれたフェルスタッペンだったが、勝利に等しい2位表彰台となった。3位はメルセデスのバルテリ・ボッタス。スタートで7番手で順位を落としたボッタスだったが、ドライになってからは順位を上げ、最終スティントではフェルスタッペンよりも1~2秒速いペースで走ったが、最後は0.7秒届かなかった。

1位:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「信じられないようなレースだった。レースの大部分で単独走行だったけど、正直なところ、これまでのレースの中でも最も好きなレースの1つだった。とても違った種類のチャレンジがあったし、特に終盤にファステストラップを取るためにハードにプッシュした。ブラックリーのファクトリーとブリックスワースのHPPのみんなに本当におめでとうと言いたい。彼らは今年の開発や改善で素晴らしい仕事をしてくれているし、チームには驚かされ続けている。彼らと一緒に仕事をするのが大好きだし、このような週末に彼らのために仕事ができることをうれしく思う。今日はペースも良かったし、ピットストップも素晴らしかった。戦略も素晴らしく、とても長い間ミディアムを管理していたので、終盤はフレッシュタイヤを履いてエクストラポイントのためにファステストラップを狙う完璧なタイミングだった。コン週末はすべてがうまくはまっていたし、この調子を維持していく必要がある。シルバーストンが待ち遠しい。ファンからのエネルギーをもらえないのは寂しいけれど、ホームで見ているファンのためにパフォーマンスができればと思っている」

2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「今日の表彰台をメカニックたちに捧げる。今日は、スタートすらできずにレースが終わったかと思った。レコノサンスラップでブレーキをかけたところ、タイヤがロックしたので、ブレーキを緩めて再度かけ直そうとしたが、そのままウォールへ突っ込んでしまった。信じられない事態だったが、なんとか動き出してグリッドへ向かった。チームは決してあきらめず、メカニックのみんなが驚異的な速さでマシンを直してくれた。そんなことができるなんて周りの誰もが思わなかったはずけど、彼らはみんな冷静に対処していた。路面はまだ滑りやすかったが、好スタートを決めることができた。ターン1での動きはなかなか事前に想定することは難しいけど、イン側で渋滞が起きているのが見えたのと、アウト側はウエットでもグリップが高いことが分かっていたので、トライしてみたらうまくいった。もし7番手のままでとどまっていたら、かなり厳しいレースになったと思う。さらに、戦略も奏功したので、タイヤを持たせながら、できる限り安定したペースを刻み、周回遅れの処理に気を配った。メルセデス勢に割って入る2位表彰台という結果は、厳しい状況が続いていた昨日の時点では予想もしていなかった。僕らは、メルセデスとの差を詰めていきたいと思う。現時点で彼らは本当に強いので、打ち勝つのは容易いことではないが、決して挑戦を止めずに進んでいく」

3位:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
「厳しいレースだった。2番グリッドからスタートすれば、優勝を目指すものだけど、スタートに失敗して順位をいくつか落としてしまった。スタート信号ではなく、ダッシュボードの信号が消えたのに反応してしまった。マシンのアンチストールが作動し、スタートをやり直さなくてはならなかった。そこで順位を落とし、そのせいで最後までバトルを続け、レースがとても難しくなった。マックスにかなり接近したし、終盤にピットインすれば、タイヤ寿命が違ってくるので、間違いなく賭ける価値があると思った。でも、今日はそれがうまくいかなかった。それでも多くのポイントを獲得したし、今週末から多くのことを学んでシルバーストンに向かう」

4位:ランス・ストロール(レーシングポイント)
「4位に本当に満足している。良い結果だし、今日とこの週末ずっと素晴らしい仕事をしてくれたチームに感謝しなければならない。レースのスタートでのマックス(フェルスタッペン)とバトルや、変化していくコンディションの中で2番手を走れたことは楽しかった。実際には4番手で非常に孤独なレースになってしまったけど、チームにとってもチェコ(セルジオ・ペレス)にとっても多くのポイントを獲得できたことが最大の収穫だった。とても複雑なレースだったので今回のレースを振り返って、これからレースに向けて何ができるかを学んでいきたいと思っている。これまでに3レースがあったけど、すべてのレースで好調だった。今日はボッタスとの大きなバトルがあった。他にやりようがあったかもしれないので表彰台まであと少しだと思う。でも、終わってからは何とでも言える。それがレースだし、4位は喜ぶべきだと思う」

5位:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「今日はいいレースだったし、バトルを大いに楽しんだ。昨日、もし5位になれると聞かされたら、飛び上がっていたと思う。13番手スタートという状況は楽ではなかったが、スタートがよく、いいペースで進んでいけた。このサーキットでのオーバーテイクは簡単ではなく、思いきって仕掛けていかなければならなかった。そのためには限界まで攻めざるを得ないけど、今日はうまくいってバトルを楽しめたし、面白いショーが見せられたと思う。僕たちはトップを目指して戦っているし、今日はブレーキの感触もよかったので、こうしたオーバーテイクを決められてよかった。ただ、フェラーリ勢がトラフィックになり、そこでタイムをロスしたので、もっと上位に迫れたはずだ。今日のマシンは本当によくて、前が空いているときの僕たちは速くて、かなりの競争力があったと思う。昨日まで苦戦しただけに、今日の結果には満足しているし、チームにとっても貴重なポイントを獲得できたことに感謝しなければならない。予選よりもレースペースのほうがよかったことはちょっとしたサプライズだけど、それがなぜかをきちんと理解する必要がある。ただ、マシンがうまく機能したということは、ポジティブだ」

6位:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「オーストリアでの初戦に比べればパフォーマンスはよくなったけど、もう少し賭けに出て、4周目ではなく3周目にドライタイヤに履き替えていたら、レース序盤にもう少し良い結果が得られたかもしれない。自分がリリースされる前にピットレーンを走っていた他のマシンを先に行かせなければならなず、多くのタイムを失ってしまったからね。でも、結局は5位か6位が僕らにできる精一杯だったと思う。終盤はタイヤに苦戦した。もっと戦いを続けたかったけど、あれ以上、アレックス(アルボン)を抑え込むためにできることはなかった。今は自分たちが望む位置にいないけど、少なくとも今日はやれることをすべてやれたと思っている」

7位:セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
「スタートが残念だった。最初のフェーズでホイールスピンが多く、多くのポジションが犠牲になった。ハンガロリンクでリカバリーするのは常にトリッキーだけど、ベストを尽くしたし、いくつか良いバトルがあった。いくつか冒険もしたし、ドライで膨らんでウオールにヒットしなかったのはラッキーだった。クリーンエアに出たときはマシンのペースを示すことができたけど、1周目に失ったタイムが大きかった。重要なのはチームとして多くのポイントを獲得できたことだ。もうコンストラクターズ選手権3位の背後に迫っている」

8位:ダニエル・リカルド(ルノー)
「かなり忙しいレースだった。全体的に内容には満足している。やれることはすべてやったし、今日はそれを最大限に生かせたと思っている。スタートは良かったし、周りの全員がかなり早い段階でスリックに交換した。僕たちはミディアムで良いペースを示していたし、最後はほぼトップ6を捕らえていた。最終的に8位が僕たちに達成できる精一杯だったけどね。ここまで全てのレースで8位だ。悪くはないけど、最初の3戦よりもスピードはあると感じている。トップ6フィニッシュからそう遠くはないし、もっと多くのポイントがすぐそこにあることは分かっている」

9位:カルロス・サインツ(マクラーレン)
「全体的に厳しい一日だった。スタートにはとても満足しているし、1回目のピットストップまでに強力なポジションにいた。でも、リリースのときのトラフィックによっていくつもポジションを失ってしまったし、それが全体的に結果に大きく影響したと思う。なんとかポイント圏内まで反撃できたことには満足しているけど、間違いなく最高の日曜日ではなかった。僕たちはもう少し良い結果に値すると思っている。マシンのバランスを改善して、シルバーストンにもっと強くなって戻ることを楽しみにしている。最初のトリプルヘッダの間のチーム全体の努力に感謝している。プッシュしつづけよう!」

10位:ケビン・マグヌッセン(ハース)
「とてもうれしい。チームはレース開始前のフォーメーションラップでスリックタイヤを選択するという素晴らしい決断をした。ドライタイヤを履いて、簡単ではないコンディションの中で走らせてくれたのは信頼してくれていることだと思う。かなりリスクがあったけど、それが功を奏した。ピットレーンからスタートしたけど、ペースはあったし、数周後には3番手になっていた。これが最終的な順位にならないことは分かっていたけど、レース中にあれほど上位につけたことは驚きだった。できるだけ上位にとどまれるように頑張った。チームと一緒に、現実的な順位を考えて仕事をしていた。最終的には9位だった。それを死守して、フェラーリとの差を広げて、マクラーレンも引き離した。レースでのマシンの良さは素晴らしかった。予選では少し苦戦しているけど、チームが素晴らしい仕事をしてくれたことが証明できた」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1ハンガリーGP