F1 モナコグランプリ 2018年のF1世界選手権 フォーミュラ1
2018年のF1世界選手権 第6戦 モナコGPの決勝が5月27日(日)にモンテカルロ市街地コースで行われた。

優勝はレッドブル・レーシングのダニエル・リカルド。ポールポジションからスタートしたリカルドは、ERSが機能しなくなるトラブルに見舞われたが、後続を抑え切って初のポール・トゥ・ウィンでモナコ初優勝を果たした。

2位にはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、3位にはルイス・ハミルトン(メルセデス)と3強チームでワールドチャンピオンを争う3人が表彰台に上がった。

トロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーが7位入賞。第2戦バーレーン以来のポイントを獲得した。

優勝:ダニエル・リカルド (レッドブル)
「ワオ、まだ実感が湧いていない。完璧な週末だったけど、クレイジーなレースだった。本当に長い週末だった。このレースにむけてかなり興奮していたからね。自分自身をコントロールするのが難しかったし、今日、ライトが消えるのがとにかく待ち切れなかった。スタートはうまくいったし、最も厳しい部分はほぼ終わったので、とにかくこのレースを終えようと思っていた。そのあと、28周目にコーナーを立ち上がってときに、ほとんどパワーがないように感じた。それがMGU-Kの問題だと明らかになったときは目を閉じて泣きたかった。レースは終わったと思ったし、ここで勝つために何をすればいいか本当にわからなくなった。無線でエンジニアと話して、多くのことを変更したけど、問題は解決しなかった。でも、問題があるなかでも生き残って、セブを抑え続けなければならなかった。パワーはかなり少なかったけど、幸運なことに、タイトなトラックで僕たちには良いクルマがあったので、コーナーで十分にタイムを稼いで、ストレートで攻撃をかわすことができた。他のサーキットだったら、今日のように勝てなかったと思う。そんなに楽しいドライビングではなかったし、かなり疲れたけど、とっても嬉しい。やっと借りを返すことができたし、最高にスウィートな気分だ。簡単ではなかったけど、自分はここのウィナーだと言えるようになったわけだし、チームの250戦目で勝てたのは素晴らしいことだ」

2位:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「今日は前のクルマに近づいてどうにかしようと頑張ったけど、近づけばタイヤには役立たないのは明らかだった。いくつかのコーナーではあまりパワーは必要ではなかったし、ダニエルの方が僕たちよりも速かった。彼は常にギャップを広げることができていたし、僕は決してそこまでは行けなかった。彼はペースを維持することができていたし、彼がもし問題を抱えてしなかったら、僕たちはもっと酷いことになっていたもしれない。残念ながら、何か違うことをするチャンスはあまりなかった。タイヤを正しく機能させるのが難しかったと思う。バーチャルセーフティカーが入ったとき、マクラーレンがピットから出てきて、タイヤを温めることに苦労して多くの時間がかかってしまった。それが最大の問題だったと思うし、かなりのタイムが犠牲になった。リズムを取り戻すのに1周半くらいかかってしまったけど、それはあまりに遅すぎた。でも、まだ多くのレースが残っているし、僕たちは自分たちの問題を理解する必要があると思う。僕たちには良いクルマがある。でも、もっと良くできるはずだ」

3位:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「ダニエルを心から祝福する。彼のために本当に嬉しく思っている。彼は2年前の初めてのもなこGPで勝利にかなり近づいていたし、今、それを手に入れることができたのは彼にとっていいことだ。週末には満足している。僕たちは3番目に速いチームだったし、ほぼ2番目だった。チャンピオンシップ争いでセバスチャンに対して3ポイントしか失わなかったことをありがたく思う。僕たちはこれを受け止めて、前進していく。それほど難しいレースではなかったし、タイヤを長持ちさせるだけだった。あんなに長持ちするとは思わなかった。モナコ全体のスペクタクルほどレースがエキサイティングではなかったのは残念だ。特にプラクティス中から他のどこにもないような場所だし、予選は本当にエピックなトラックだけどね。カナダはもう少し僕たちのクルマに向いていることを願っている。でも、次もまた特にフェラーリとは接戦になるだろうね」

4位:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「今日のレースではほどんど何も起こらなかった。正直、かなり退屈なレースだった。このトラックではいったん全員がストップした後は、誰であろうと先頭にいる人がスピードを管理することになる。彼が1周4秒遅く走ったとしても、誰かが大きなミスをするかタイヤがなくなるかしない限り追い抜く方法はない。その結果、レース全体でお互いに追いついてしまう。タイヤの管理には何も問題はなかったし、実際かなりいい状態だった。最初のセットに少しグレイニングが出たけど、それ以外はOKだった。後ろのボッタスについては心配していなかった。僕たちにはスピードがあったし、前のクルマに近づくことも簡単だったけど、彼を抜く方法はなかった。常にベストを尽くしてはいたけど、自分たちのペースを生かせなかった。もちろん、4位に満足することなどできないけど、いつものように全てのレースから何かを学んでいきたい」

5位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「これがモナコだ。多くのことが起こることもあれば、今日のように何も起こらずにあまり波乱のないレースになることもある。第2スティントでスーパーソフトタイヤを選択したのは正しかったと思うし、ウルトラソフトよりもうまく機能していたと感じている。第1スティントはタイヤのドロップオフにとって難しかったけど、第2スティントは本当にいい感じだったし、前のクルマにプレッシャーをかけることができた。前のクルマよりもペースはあったけど、どうすることもできなかった。ペースに差があってもオーバーテイクは不可能だった。難しい週末になるかもしれないことはわかっていたし、そういう展開になったけど、僕たちはなんとかダメージを最小限に抑えることができた。予選5番手によって楽な展開にはならなかったし、今日のクルマで何か違ったことができたとも思わない。モントリオールは僕たちのクルマがもっとポイントを獲れる場所なはずだし、カナダではもっと良い結果を出せることを期待している」

6位:エステバン・オコン (フォース・インディア)
「今日は素晴らしい結果を残せた。本当に満足しているし、とても楽しかった。僕たちのペースは印象的だったし、チームは戦略面で素晴らしい仕事をしてくれた。僕たちはタイヤをよく理解していたし、レース中は僕たちがコース上で最速のクルマだったときもあった。最後の数周はボッタスとライコネンを1秒のところまで捉えていたし、彼らの真後ろで終えた。数戦は期待外れなレースだったので、この素晴らしい結果を出して多くのポイントを獲得することができてとても嬉しい。このような週末をもっと多く過ごせることを期待している」

7位:ピエール・ガスリー (トロロッソ・ホンダ)
「初めてのモナコでのレースは、僕にとってキャリア2度目のポイント獲得となり、すばらしいレースになった! 10番手からのスタートで厳しいレースになると予想していたけど、マシンは驚くほど速かった! 序盤はタイヤに気をつけながら走ったけど、マシンの調子がとてもよかったので、周囲にライバルがいない状況では猛プッシュすることができた。モナコではオーバーテイクが難しいことが分かっていたので、タイヤ交換後に他車より前でピットアウトした後は、背後のヒュルケンベルグを懸命に抑えて走った。レース終盤はタイヤの磨耗も激しかったので、ミスをしないように集中し、気をつけて走行した。簡単なレースではなかったけど、7位を獲得することができ、素直にとてもうれしいよ!」

8位:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)
「今日はポジティブな気分だ。カルロスとは異なる戦略を実行する可能性があり、それがうまくいった。昨日のそれほど成功とは言えない予選からうまくリカバーできたと思うし、8位はこの状況で達成できるベストな結果だったと思う。第1スティントはとても成功だった。グレイニングが多かったので中盤はとても難しかったけど、タイヤが復活して、何周かとても速いラップを刻めたし、それが僕をレースに引き戻してくれた。それがモナコというものだ。クレイジーなレースになったり、今日のようなレースになることもあるけど、僕たちはチャンスを最大限に生かした」

9位:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「ダメージリミテーションになることはわかっていたけど、それでも今日は本当に楽しめた。他のクルマとレースをすることができたし、スタートからフィニッシュまでかなり競争力があった。もちろん、内心ではまだ失望している。プラクティスでミスをすることがなければ、はるかに良い結果を残せていたはずだからね。でも、その一方でレースを最大限に生かすことができた。楽しかったよ。特にここモナコは、通常、レースではクルージングをするだけだし、クルマを追い抜いて、全てのラップで戦うなんて滅多にないことだからね。クルマはハンドリングがよかったし、戦略もはまって、ポイント圏内でフィニッシュすることができたので、全てのことを考慮すれば良い仕事ができた一日だと思う。僕はキャリアを通して学んできたし、後からああすればよかったと言うのは簡単なことだけど、常に自分と向き合っていかなければならない。今週、僕はミスをしたけど、ダニエルは素晴らしい仕事をして、レースでの勝利ととてもスペシャルな時間を迎えた。彼を心から祝福している」

10位:カルロス・サインツ (ルノー)
「僕にとってはとても難しいレースだった。16周目にタイヤを交換して、そのあとはウルトラソフトで60周走らなければならなかった。酷いグレイニングが出ていたので理想的ではなかった。やれることはあまりなかった。他の戦略のクルマの方がはるかに速かった。来週までに落ち着いて全てを調べて、モントリオールでは強くなって戻ってきたい」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1モナコGP