F1
2017年 フォーミュラ1 第9戦 オーストリアGPの予選が8日(土)、シュピールベルクのレッドブル・リンクで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が自身2回目となるポールポジションを獲得した。

現地時間14時。心配された雨は降らず、気温29.8℃、路面温度47.7℃のドライコンディションで予選はスタートした。サーキットは雲に覆われ、路面温度はセッションが進むごとに下がっていった。

予選ではQ3終盤にロマン・グロージャン(ハース)がコース上でストップ。イエローフラッグが提示され、各ドライバーが最後のタイムアタックができないまま決着を迎えた。

ポールポジションを獲得したのはメルセデスのバルテリ・ボッタス。1分4秒251を記録して自身2度目となるポールポジションを獲得した。2番手には0.042秒差でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が続いた。

3番手タイムはルイス・ハミルトン(メルセデス)が記録したが、ハミルトンはギアボックス交換による5グリッド降格ペナルティが科せられ、決勝は8番手からのスタートとなる。そのためセルジオ・ペレスまでのグリッドが繰り上がり、2列目にはキミ・ライコネン(フェラーリ)とダニエル・リカルド(レッドブル)が並ぶ。

1番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)

「なんと特別な感覚だろう。僕にとってまだ2回目のポールだし、これからもっと取っていきたい。Q3では完璧ではなかったが、良いラップができた。今日はクルマに対して自信を持つことが重要だった。うまくセットアップできたし、キャリアで2度目のポールポジションを獲得できて本当に嬉しい。明日は後ろのことは考えずに自分のレースに集中していくつもりだけど、僕たちはフェラーリを過小評価してはいない。接戦になるだろうし、面白い戦いになるはずだ。ルイスが挽回できて、チームのために強力なポイントを獲得できるといいね。明日は天候も重要になるかもしれないけど、先頭からのスタートだし、雨が近寄らなくても不満はない。クルマの感触は素晴らしい。とりわけ燃料を積んだ状態ではね。勝つ準備はできている。それが唯一の目標だ。ロシア以降あまりに長い時間が経っている」

2番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)

「2回目の走行でボッタスを跳び越えられることを願っていたし、もっとうまくやれたとは思うけど、最終的に自分のラップには満足している。クルマはとても良かった。メルセデスはいつも予選で速いけど、今日は僕たちは拮抗していた。明日は大丈夫なはずだ。長いレースだし、多くのことが起こり得る。元も重要なことは予選でクルマが良かったことだ。自分たちのレースをして、楽しむつもりだ。厳しいだろうけど、何ができるか見てみよう」

3番手:ルイス・ハミルトン (メルセデス)

「僕にとってはフラストレーションの溜まる一日だった。今日は最速になるチャンスがあったけど、Q3の最終ラップで全てをまとめあげることができなかった。自分のQ3でのパフォーマンスには失望している。もっと良いラップができたら素晴らしかったけど、明らかにそうなる運命ではなかった。バルテリは素晴らしい仕事をしてポールを獲得した。週末の間、ギアボックス問題のことは気にはならなかったけど、予選後になって、自分がさらに後ろからスタートするんだと実感した。明日、前進していくのは厳しいと思う。2位まで挽回した2014年よりも集団はずっと接近している。でも、天候が影響するかもしれない。挽回するためにできるだけ頑張るつもりだし、可能な限り多くのポイントを狙いたい。僕たちにはまだ素晴らしいペースがあるし、ここでもクルマは素晴らしい。仕事をするためのクルマがあることはわかっている。明日全てがどう展開していくか見てみよう」

4番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)

「ここまで週末全体がかなりトリッキーだし、昨日も特定の理由によってあまり良い一日ではなかった。午前中、僕たちは基本的にゼロからスタートした。クルマのフィーリングは良くなっていたけど、昨日からリカバーするのは簡単ではなかった。予選セッションはトラフィックとイエローフラッグによってちょっと厄介だった。全体的にあまり満足はしていないけど、いかにトリッキーだったかを考えれば、3番手はそれほど悪くない。より悪い可能性もあった。今夜と明日の朝に異なるシナリオをいろいろと検討していく。1周目に何が起こるか、天候がどうなるかなど、他の要因にもよるけど、ベストなシナリオを選んでいきたい」

5番手:ダニエル・リカルド (レッドブル)

「ちょっとトリッキーだったね。今年、トラックはグリップが増しているし、それによってより厳しくなっているように思う。もっとプッシュできると感じるけど、コーナースピードをかなり維持しているので、簡単に限界を超えてしまう。僕たち全員が速く走るのが好なのは明らかだし、もっと多くを望んでしまうので、最終的に欲が出てミスをしてしまう。でも、それがエキサイティングにしていると思う。もちろん、最後のラップを完了できていたら素晴らしかっただろうけど、最終的にトップ5に入れたことに満足しているし、ルイスのペナルティによって僕たちは4番手に昇格する。全体的にかなり良いセッションだったし、比較的満足している。明日は正午にちょっと雨が降ることになりそうだし、ストレートには行かない面白いレースになるはずだ。ルイスも順位を上げようとしてくるだろうし、エキサイティングなレースになるだろう」

6番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)

「予選を予測することは決してできないものだけど、今日はまずまずだった。もう少しクルマのバランスが良くなることを望んではいたけど、全体的にはそれほど悪くなかった。ターン3では多くのラインを試したけど、ずっとリアのコントロールを失っていた。最後の走行ではタイムを短縮していたけど、グロージャンがコース上でストップしたことでストレートでDRSを使えなかった。あのストレートでDRSがなければ、余裕で2.5秒は失う。次のコーナーの立ち上がりでもう少し稼ごうとしたけど、ターン7でスロットルを開けるのがちょっと早すぎたかもしれない。リアのコントロールを失ってしまった。明日メルセデスとフェラーリと戦えるスピードはまだないと思うけど、僕たちが見てきたように、レースでは多くのことが起こるし、何でも可能だ。少し複雑なコンディションになって、良い戦略があれば、僕たちに有利に働くかもしれない。グランドスタンドの至る所にたくさんのオレンジが見えるのは本当に嬉しいし、みんなのために良いショーを見せたい」

7番手:ロマン・グロージャン (ハース)

「ケビンと僕は週末ずっと速かった。僕たち二人ともクルマにかなり満足していた。残念ながら、ケビンはQ1でサスペンションに問題が発生してしまったけど、それがなければ、彼は僕たちと一緒に上位にいたと思う。Q1とQ2の間に僕たちはいくらかパフォーマンスを見つけることができた。クルマには十分にグルップがあった。最後はクルマの電気接続が失われただけだと思う。それ以上に深刻ではないことを願っている。明日は長いレースだ。ブレーキ、エンジン、そして、身体的に厳しいレースになるだろう。でも、タイヤがうまく機能していると感じられるのはメルボルンに次いで今年で2回目だし、楽しんでクルマを限界までプッシュできている」

8番手:セルジオ・ペレス (フォース・インディア)

「今日のパフォーマンスには満足している。セッションまでの状況がいかに難しかったかを考えれば、ベストの予選のひとつだったと思う。僕は2回目のプラクティスで17番手、午前中の最終プラクティスでは18番手だったからね。なので、予選で8番手を得られたことは僕たちがクルマを“メガ”なステップで改善させたことを示している。チーム全体の大きな努力の成果だ。セッションの最後にイエローフラッグが出たのはちょっと不運だった。タイムを改善するチャンスがあったからね。今回のレースを本当に楽しみにしているし、僕たちはレースコンディションではさらに強いと思う。天候に気を配っている必要があるけど、ウエットでもドライでも明日は素晴らしいレースができると思う」

9番手:エステバン・オコン (フォース・インディア)

「セッション中に起こった全てのことを考えれば、9番手には完全には満足していないけど、それでも良いスターティングポジションだ。Q3での最速ラップはユーズドタイヤで出したものだし、イエローフラッグによってフレッシュなタイヤでのアタックを終えることができなかった。もう少し上位にいられたと感じているけど、レースではこういうこともある。可能なときにチャンスを掴まなければならない。もっとうまくやれた部分があったか見直してみる必要があるけど、それでも週末についてのフィーリングはポジティブなままだ。僕たちは昨日から大きく改善したし、クルマのフィーリングはプラクティスよりもずっと良くなっている。このトラックを楽しんでいるし、オーバーテイクが可能な場所なので、明日は多くのポイントをもたらせることを願っている」

10番手:<カルロス・サインツ (トロ・ロッソ)

「良い予選だったよ! 週末が始まる前から僕たちにとってこのトラックがかなりトリッキーになりそうなのはわかっていたけど、僕たちはFP3で本当に良いセットアップを見つけてクルマに本当に自信を感じられるようになった。予選セッションがスタートしてすぐに非常に競争力のあるラップタイムを記録できたし、10番手は明日のレースをスタートするには良い位置だ。Q3の最後にイエローフラッグが出たのはちょっと残念だ。新しいタイヤでタイムを出すことができなかったからね。Q3のラップタイムはユーズドタイヤで出したものだし、フォース・インディア勢とグロージャンとわずかコンマ1秒差だった。改善するチャンスがなかったのは残念けど、トリッキーな週末のスタートを考えれば、今日の結果には満足できるし、明日のレースを楽しみにしている。僕たちにはポイントを獲得する良いチャンスがあるし、このチャンスを最大限に生かす必要があるね!」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1オーストリアGP