F1
2017年 フォーミュラ1 第5戦 スペインGPのフリー走行が12日(金)、バルセロナのカタロニア・サーキットで行われた。

F1のヨーロッパラウンドの初戦となるスペインGPには、全チームがマシンにアップグレードを投入。中でもボディワークをあらゆるエリアに手を入れたメルセデスは初日から安定したパフォーマンスを発揮してリードを築いている。

一方でフェラーリの出足は鈍く、レッドブルがギャップを縮めそうな予感。中団勢も勢力図の変化が予想される。マクラーレン・ホンダは午前中にフェルナンド・アロンソのエンジンにトラブルが発生。パフォーマンス改善に至らず、信頼性で足踏み状態となっている。

メルセデス
ルイス・ハミルトン (1番手)
「1回目のプラクティスはとってもいい感じだったけど、2回目のプラクティスでトラックがかなり変化して滑りやすかったし、全員がかなり遅くなっていた。特に突風によってね。かなりチャレンジングだったけど、それでも楽しかった。チームはアップグレードに関して素晴らしい仕事をしたし、クルマは期待通りに機能している。僕にとってはソチよりもはるかに良いスタートだし、とても満足している。とにかく集中して仕事を続けていくだけだ。僕たちはナンバー1になりたいからね」

バルテリ・ボッタス (2番手)
「今日はクルマに新しいアップグレードパッケージが入ったので僕たちにとって重要な一日だった。僕たちの目標は新しいアップグレードがうまく機能しているかを評価することだったけど、いい感じだ。この段階で自分たちの位置を話すのはまだ早いけど、ここまではすべてがうまくいっていると思う。ポジティブなスタートを切れるのはいつだって嬉しいものだけど、重要なのは土曜日と日曜日だ。いつものように、僕たちはパフォーマンスでも見つけるために懸命に作業していく。今日は本当に楽しかったし、パッケージからもっと多くのパフォーマンスを引き出せることを期待している」

レッドブル
マックス・フェルスタッペン (5番手)
「フェラーリとのギャップを少しは縮められているみたいだし、そこはとてもポジティブな点だと思う。でも、メルセデスはいい感じのアップデートパッケージをもたらしているようだし、彼らはまだはるか前にいる。僕たちはまだ3番手チームだけど、変更によって正しい方向に進んでいるし、グリップが増加しているのがわかった。クルマのペースを改善するためにやらなければならないことはまだたくさんあるし、エンジンのパフォーマンスもあるので、僕たちはプッシュし続けていく。予想外に風が強くていくつか問題を引き起こしていた。ターン9でフルロックしてしまったし、リアが突風に捕まって、コース外に出てグラベルを通ってしまったけど、幸いあまりダメージはなかった。他の何人かも風にやられていたよね。このサーキットは常にタイヤにかなり厳しいし、通常、最終セクターはかなりトリッキーだけど、風は間違いなく助けにならなかった」

ダニエル・リカルド (6番手)
「今日はクルマの感触がかなりいい時もあったけど、まだ新しいパッケージに苦労した時もあった。午後にソフトタイヤでクルマが息を吹き返したのは良かったけど、硬い方のコンパウンドにはまだ改善の余地がある。前進していると思うし、フェラーリに対してはそれほど悪くないと思うけど、僕たちは明日ももっと多くをもたらせると確信している。今はこの新しいパッケージを引き続き評価していく必要があるし、クルマからもっと多くのタイムを引き出すために全てを微調整し続けていく必要がある。予測していたものとは一致していると思うし、明日は上位勢とのギャップを縮めることができているかもっと良くわかると思う」

フェラーリ
キミ・ライコネン (3番手)
「今日はかなり風が強くて滑りやすかった。そこはみんなも同じだったと思う。初日はトラックの状況を掴んで、そこから進むためのものだ。今日のプラクティスのラップタイムは多くを教えてはくれない。プログラムをこなして、様々なことにトライすることができた。冬季テストと比較して状況が異なるのはかなり普通のことだ。気温は上がっているし、路面状況も変化しているからね。他の金曜日と同じようにやらなければならない作業はあるし、明日どれくらい近づけるか見てみるつもりだ」

セバスチャン・ベッテル (4番手)
「今日のコンディションはかなりチャレンジングだったけど、僕たちは改善することができた。まだ多くをトラックに残していると思うし、最終的にそれを見い出せなかったので、完全には満足していない。同時にクルマは速いと感じているし、とにかく正しく理解していく必要がある。全体的な雰囲気はいい感じだけど、もちろん、今は今日起こったことに集中している。今日はみんななが苦労していたと思う。誰がより多くアップデートをもたらしたかはわからないけど、本当に重要なことは誰が最高のものをもたらしたかだと思う」

フォース・インディア
エステバン・オコン (12番手)
「かなり単調な金曜日だったし、特に問題もなく、プログラムをこなした。多くの走行距離を稼げたし、開発アイテムをテストすることができた。今の僕たちの焦点は明日の予選に備えて仕事に戻ることだ。今日のコンディションは理想的ではなかった。とても風が強かったし、タイヤはとても硬いので、グリップを見つけるのが難しかった。このトラックで最適に機能するのはソフトコンパウンドだし、他のコンパウンドを機能させるのはチャレンジになるだろう。今夜やらなければならない仕事はいくつかあるけど、残りの週末にむけてうまく準備できると確信している」

セルジオ・ペレス (14番手)
「グリップレベルが低くて、ハードタイヤを機能させるのがとても難しかった。ミディアムとソフトの方が予選とレースには向いているし、残りの週末でコース上でハートタイヤを見ることはあまりないと思う。今日集めたデータを理解するためにやらなければならないことはたくさんある。もちろん、様々なことをテストしているときにクルマをセットアップするのは大変だけど、すでに仕上げていくための良いベースはあると思う」

ウィリアムズ
フェリペ・マッサ (9番手)
「良いセッションだったと言える。ミディアムとハードタイヤを走らせるのはかなり大変だったし、特にオーバーヒートにちょっと苦労した。でも、他の多くもそれらのタイヤを機能させることに苦労していたので、それほど悪くはない。全体的にかなりポジティブな一日だった」

ランス・ストロール (17番手)
「全てをまとめて、全てを機能させるのがとにかく難しい一日だった。ミディアムをあまりうまく機能させることができなかったし、グリップを見つけてクルマを安定させるのが特に難しかった。コーナーでかなりミスをしやすかったし、タイヤの温度を失ってしまうとスナップしてミスしてしまう。今夜、レースでもっとうまく機能させられるように調べていかなければならない。ソフトタイヤでの1周目にミスをしてしまった。そのあと2周して、ようやくタイムを出せたけど、最後にはタイヤが終わっていた。まだプラクティスだし、世界の終わりではない」

マクラーレン・ホンダ
ストフェル・バンドーン (13番手)
「今日はこれまでで最もいい金曜日の1つだった。大きな問題もなくフリー走行を終えたのは、今シーズンで初めてだ。今日は大きなトラブルもなく走行プログラムを消化できたので、よかった。僕の方はすべてスムーズに進んだが、フェルナンドにとっては少し難しいセッションとなった。残念ながら彼はFP1で走行するチャンスを逃し、FP2でも多くの周回を重ねることはなかった。信頼性の問題は、今も僕たちが早急に解決しなければならない大きな問題の一つだ。今回のレースに向けて、アップデートをいくつか持ち込んだ。それぞれを判断することは難しいものの、今のところ、すべてがほぼ予想通りの効果を発揮している。今日の結果を正しく理解するために、今夜、膨大なデータを分析する。明日、更にセッティングを進め、マシンの実力をさらに引き出せるようにしたいと思っている」

フェルナンド・アロンソ (20番手)
「1回目のフリー走行では、エンジンの不具合によって全く走行できなかったので、当然のことながら、週末に向けて理想的なスタートを切ったとは言えない。ただ少なくとも、その代わりにトレーニングをすることができた。次の出番までに2時間あると聞いたので時間を有効に使うことにした。ここ数週間はインディへの挑戦のためにアメリカへの往復などがありトレーニングの時間がほとんど取れなかったが、身体を鍛えて100%準備しておきたかった。午後のセッションでは、いい走りを見せることことができなかった。これは新しいパワーユニットを搭載した際には、エンジンの調整を行う必要があるためだ。最初の数周は、出力が少し不安定だった。結局、時間がなくなったので、調整がまだ全部終わっていない状態で、新品のタイヤを装着した。セッション終了前には燃料を多く積んで、ほかのドライバーと同様の条件で走行した。そのときのラップタイムはおおむね予想通りであり、レースでの直接のライバルに近いタイムだった。明日すべてをまとめれば、多少は競争力のある位置につけられるはずだと考えている。ライバルチームに近づけるよう願っている」

トロ・ロッソ
カルロス・サインツ (10番手)
「かなりトリッキーなバルセロナ初日だった。路面コンディションはちょっとサプライズだったと思う。冬季テストと比較してだいぶ遅かったからね。風も強かったし、それによって状況はさらに複雑になった。正しいバランスを見るけるのは簡単ではなかったけど、全体的にそれなりな方向で一日を終えられたと思う。いくらか改善できたしね。ポジティブな気持ちで明日にアプローチできる」

ダニール・クビアト (18番手)
「現在、クルマはハンドリングにかなり問題がある... 忍耐強く、一晩かけてクルマをもっと自分に合わせられるように頑張っていく必要がある... 今は僕のドライビングスタイルにとって正しいウインドウには入っていない」

ハース
ロマン・グロージャン (11番手)
「楽な一日ではなかった。多くのことに対処していた。ここではタイヤを機能させることに少し苦しんでいると思うし、少なくともチアヤを苦労させるのに苦労している。僕たちだけではないと思うけどね。多くのクルマがコースを外れていた。なので、タイヤを正しく機能させることが鍵になってくると思う。それがでいれば、多くのラップタイムを稼げると思う。午後はより多くの作業に集中したし、他に利用できるツールがないかを確認できたので、明日はすべてをまとめられると思う」

ケビン・マグヌッセン (16番手)
「午前中はいい感じだったし、クルマに関して良いデータを取ることができた。FP2はあまり有益が学習はできなかった。トラックはとても違っていたし、クルマは予想通りに機能しなかった。そこを調査して、土曜日にむけて改善できることを願っている。午前中に満足できて、午後は駄目だった理由がはまだはっきりわかっていない。午後は風が強かったけど、それは全員にとって同じことだしね。競争力がなかったように見えるし、それを理解する必要がある。僕たちがいるべき位置に戻れることを願っている」

ルノー
ニコ・ヒュルケンベルグ (7番手)
「僕たちにとって堅実な金曜日だった。通常のプログラムを完了できたし、クルマに問題もなかった。通常通り、明日の予選にむけて改善するために取り組んでいるエリアがあるし、もう少しペースを加えられるのはわかっている。今日はグリップを見つけることに本当に苦しんでいたので、相対的にそれなりのペースを示せたことは驚きだった。明日とレースでもこれを続けることができれば、それなりの週末になるはずだ」

ジョリオン・パーマー (8番手)
「午前中は参加しなかったので、午後にクルマに戻れて嬉しかったよ。クルマの感触はソフトタイヤを使っているときの方が良かった。ミディアムではバランスがそれほど良くなかったからね。トラブルフリーで力強い周回数を稼げたので生産的なセッションだった。エンジニアと一緒に取り組まなければならないエリアはいくつかあるけど、全体的に堅実な午後だった」

ザウバー
マーカス・エリクソン (16番手)
「ポジティブな一日だった。今日はいくつか新しいパーツが導入されたけど、期待通りに機能してくれた。さらにクルマをもう構想的にするために異なるセットアップもテストした。ミディアムとハードタイヤでの走行はむしろ難しい感じがしたけど、ソフトタイヤでは改善できた。特にFP2ではね。明日にむけてポジティブなことだ。もっと多くのステップを果たせるようにプッシュし続ける必要がある」

パスカル・ウェーレイン (19番手)
「典型的な金曜プラクティスセッションだった。クルマから価値あるデータを収集することができた。新しいパーツに関しては特にね。今日はクルマにいくつか問題も発生していたので、まだ予測はしづらい。まだそのようなことが起こった理由を完全に理解する必要がある。でも、明日にむけてクルマを改善できると楽観的に感じている」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1スペインGP