F1
2017年 フォーミュラ1 第2戦 中国GPの決勝レースが9日(日)、上海インターナショナル・サーキットで行われた。

優勝はメルセデスのルイス・ハミルトン。ポールポジションから素晴らしいスタートを切ったハミルトンはレースをコントロール。路面がウェットからドライへと変化する難しいコンディションのなか、タイヤ交換や序盤のセーフティカーによる混乱を物ともせず、後続を突き放すレース展開でチェッカー。今季初優勝を成し遂げた。

2位にはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、3位には16番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。

ドライバーズ選手権ではセバスチャン・ベッテルとルイス・ハミルトンが同点首位。コンストラクターズ選手権ではメルセデスがフェラーリを1ポイント上回って首位に浮上した。

優勝:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「ポールラップのおかげで素晴らしいポジションにつけたし、スタートはとにかく素晴らしかった。今は自分のスタートに本当に満足できたし、これを続けていきたいね! レース中は本当にトリッキーなコンディションの中で落ち着きを保つ必要があった。セーフティカー中にピットストップした後は、スピードが低くてタイヤがすごく冷たかったので、とてもミスしやすい状況だったし、とにかくミスしないで済んでことに感謝している。ラスト20周ではセブと僕がファステストラップを連発していた。それこそレースだ。今後、セーフティカーが出なくて、ギャップがないときが来るだろう。それにとても興奮している。とても僅差だったし、セバスチャンに匹敵するのが難しいときもあった。素晴らしいな週末だったし、僕たちを今日の位置につけるためにチームが注いできた努力に心から感謝している。このような週末を過ごせたときにはとても圧倒される。僕は鎖のひとつの輪にすぎないし、何百人もの人たちが僕をここで表彰台の頂点に上らせてくれた。全員、特に本拠地にいる人たちに心から感謝している。彼らがお祝いしていて、このスピリットとファイトを感じてくれているっといいね」

2位:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「今日の結果に僕たちは満足できると思う。とても楽しかったし、エンターテイニングなレースだった。スタートのコンディションはトリッキーだった。あのような瞬間は何が起きるか決してわからないし、ちょっとコンサバティブ過ぎたかもしれない。路面が急激に乾いていたので、僕たちはタイヤ交換することを選び、スリックのアドバンテージを生かそうとした。でも、その直後にセーフティカーが入ってしまい、運に見放された。最終結果にどれだけ影響したかはわからないけど、そこからフィニッシュまではまだ長い道のりだったし、影響はあったと思う。そこからは自力でポジションを上げていかなければならなかったし、リカルドとは緊迫したホイール・トゥ・ホイールのバトルがあった。単純にDRSを開けるのではなく、犠牲を払ってポジションを上げるオーバーテイクは好きだね。でも、その時にはルイスとのギャップは広がっていたし、彼を捕えるために必要なペースをエンジニアに聞きながら、彼にプレッシャーをかけるためにプッシュを続けた。今日の僕たちはペース的には互角だったと思う。彼の方が速いこともあれば、僕の方が速いこともあった。バーレーンでもメルセデスと戦えたら、いいニュースだ。僕たちはまだ改善できる」

3位:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「とてもスペシャルなレースだった。朝起きたときは表彰台に上がれるなんて思ってもみなかった。1周目はとても良かったし、9台を抜けたのはとてもポジティブだと思う。出来るだけ早くにクルマの抜くのにコンディションが本当に助けになった。乾いたら、抜くのが厳しくなるのはわかっていたからね。ウェットでのドライビングをいつも楽しんでいるし、序盤の楽しいコンディションを最大限に生かすことができた。最初の11周で7番手まで順位を上げたと思うけど、それが力強いフィニッシュへと繋がった。昨日の予選であまり走れなかったし、今日は気温がずっと低かったので、レース後半のクルマのバランスがどうるかちょっとわからなかった。かなりアンダーステアが出ていたけど、なんとか3位を守ることができた。レースの最終ステージでは別のクルマが2秒以内にいたことで、そのバランス問題と組み合わさって、運転するのが本当に難しかった。ブルーフラッグが出ていたけど、抜くことが出来なかった。そこは検討する必要があると思う。最後のダニエルとのバトルは厳しかった。僕のクルマは防御するには楽ではなかったからね。持ちこたえることができて嬉しいし、観ている人やチームにとっても素晴らしいレースだった。ドライでの純粋なペースはまだ表彰台には少し遅いと思うけど、今日の全てのことを考えれば、僕たちは間違いなくMAXEDに引き出したね」

4位:ダニエル・リカルド (レッドブル)
「複雑な気分だ。もちろん、表彰台を逃したのは残念だ。今日はかなり近かったからね。でも、チームとして3位と4位でフィニッシュできたのは良い結果だ。第1スティントでフロントタイヤを生かしていくのに苦労して多くのタイムを失ったし、それでほぼ表彰台圏内から外れてしまった。1回目のピットストップ後はバランスよくて、スピードもあったので、タイムを取り戻して、上位勢とのギャップを縮めることができた。レース終盤はマックスがタイヤに苦しんでいるのがわかったけど、彼に近づいてすぐに僕もタイヤに苦しみ始めた。チームは僕たちにレースをさせてくれたけど、DRSゾーンに入っても納得のいく仕掛けができるまでは近づけなかった。試みたけど、ヘアピンへの進入のインサイドのラインはまだかなり滑りやすかったし、正直、決して仕掛けられるまで近づくことはできなかった。今年のクルマではDRSの効果がはるかに少ないのはかなり顕著だし、それも助けにならなかった」

5位:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「あまり力強いレースではなかった。フレッシュなタイヤではクルマの感触が良かったけど、フロントがとても早く失われていくように思えたし、苦労していた。このような場所ではそれはとてもトリッキーだし、ラップタイムを大きく落としてしまう。それでも、もっと良い結果が出せたはずだと感じている。もう少し早くタイヤを交換できたかもしれないけれど、レース後に語るのはいつだって簡単なことだ。これからデータを調べて、理解していくつもりだ。この結果は決して理想的ではないけど、これが今日得られたものだ。来週はもっとうまくやれることを願っている」

6位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「今日はとても落胆している。良いスタートを切ったけど、そこからはうまくいかなかった。ピットストップで少しタイムロスしたけど、僕のミスで失ったものとは比べものにならない。セーフティカーの後ろでタイヤに熱を入れるためにあらゆることを試していたけど、アグレッシブになりすぎてマシンのコントロールを失ってしまった。完全に僕のミスだ。チームに対して、そして、僕たちが失ったポイントに本当に申し訳なく思う。スピンした後はタイヤを機能させるために何周かかかったけど、最終気にペースはもんだなかった。第2スティントもソフトタイヤにしたのは正しい選択だったと思う。今日のマシンは良かった。勝てるマシンなのは間違いない。でも、前にいるマシンに近づいていくうちに周回数が尽きてしまったし、失った時間を十分に取り戻すことができなかった。今夜バーレーンに発つし、次のレースがすぐなのは嬉しい。ミスを取り消すことはできないし、忘れて、次回それを補うためにやれる限りのことをしていく。だから、自分自身で鏡で見て、もっと強くなって戻ってくる」

7位:カルロス・サインツ (トロ・ロッソ)
「ワォ! なんというレースだ。表現する言葉が見つからないよ! グリッド上でスリックでレースをしたいと言ったのは僕だし、全員が僕が完全に頭がおかしくなったと思っただろうね! 今は面白い瞬間のように聞こえるけど、全員がブランケットを外したとき、僕のエンジニアにスーパーソフトタイヤは僕たちだけだと言われて、自分の決定を疑ったよ・・・レースをスタートするためにグリッドにいて、今日のような厳しい決断をしたときは、大きな責任を負っているし、チームのための良い結果を駄目にしたかもしれないとわかるとね・・・でも、『自分を信じろ、正しいことをした』と言い聞かせたよ! スタートと最初の4つのコーナーがとてもトリッキーになりそうなのはわかっていた。実際にそうなったけどね! でも、ターン6以降は路面が完全に乾いていたし、自信を感じていた。間違いなくギャンブルが成果を挙げたね! でも、今日の結果はこの決断によるものだけではない。僕たちがダンプ状態で示したペースもある。セーフティカー後、前にいるフェラーリ、レッドブル、メルセデスのペースと互角なことがわかったし、本当に興奮したよ! とにかく信じられないレースだったし、今日はクルマをかなり快適に感じていた。最後に7位でラインを通過できたのは素晴らしい結果だ。週末全体をチームに感謝したい。僕たち全員がとても満足できる結果だ!」

8位:ケビン・マグヌッセン (ハース)
「良いレースだった。走っていて楽しかったね。レース中ずっとクルマを楽しんでいた。スタートが良くなったので、そこから挽回して、プッシュできたのは本当に嬉しかった。今日はクルマがいい感じだった。クルマを正しいウィンドウに入れるためにチームと一緒に取り組んで、鍵を握ると考えていたフロントタイヤを労わることができた。チームが本当にうまく管理してくれたレースだった。インターミディエイトの後にスーパーソフトを履くとうのは良い戦略だった。追い抜きという点では戦わなければならなかった。簡単ではないけど、グリップがあるので、異なるラインを取って、新たなやり方で近づくことができる。ポイントを争っているときはますます楽しい。チームのために嬉しく思うし、今後のレースも楽しみだ」

9位:セルジオ・ペレス (フォース・インディア)
「面白いレースでポイントを獲得できて素晴らしい気分だ。レースのスタートは簡単ではなかった。スタートはあまり良くなかったし、ターン1までに5~6順位を落としてしまったからね。クラッチを繋げたらすぐにホイールがスピンしてしまった。1周目にいくつか順位を取り戻したけど、ターン1でストロールとの接触があり、パンクしてしまった。彼はインサイドに僕がいるのを見ていなかったと思う。まったくスペースを与えていなかったからね。僕たちは正しいタイミングでドライタイヤに変更できたと思うし、スーパーソフトという選択は正しい決断だった。すぐに良いリズムを掴めたし、マッサとクビアトをオーバーテイクできたからね。いつも戦略を振り勝って、もっとうまくやれた部分を見てしまうけど、僕たちはクルマのペースに相応しい位置でフィニッシュできたと思う。チーム全体にとってまた素晴らしい結果だし、12戦連続でのポイント獲得というのは特別な業績だ」

10位:エステバン・オコン (フォース・インディア)
「トップ10でレースをフィニッシュできたのは良いリカバリーだと思うけど、もう少し上位も可能だったと感じている。僕たちは正しい戦略を採用したし、正しいタイヤでレースをスタートしたと思うけど、2周目にチームと考え違いがあって、タイヤが用意されていないのにピットレースに入ってしまった。入るつもりはなかったし、それで少なくとも15秒は犠牲になった。全員がピットに飛び込んだ序盤のラップの混乱の結果だった。あのようにタイムを失ってしまったのは残念だけど、1ポイントを獲得できたし、それはポジティブだ。今日はクルマの感触がかなり良かったし、10位フィニッシュは僕たちが日曜日にうまく改善できたことを示している。来週はバーレーンでのレースだし、メルボルンや上海とは違ってよく知っているトラックだし、過去に成功を収めている場所だ。2015年にGP3でポールポジションを獲得しているので、あの場所には良い思い出がある。あそこでレースをするのが楽しみだし、思い出を加えたい」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1中国GP