ロン・デニスのマクラーレンF1での“恐怖政治”をクルサードが回顧
元マクラーレンのF1ドライバーであるデビッド・クルサードは、ロン・デニスがF1チームを運営していた際の有名な“恐怖政治”について語った。

ロン・デニスは1981年から2009年までマクラーレンF1のチームプリンシパルを務める、在任中、10回のドライバーズ選手権と7回のコンストラクターズ選手権制覇を監督して、史上最高のF1チームの1つとしての地位を固めた。

現在、マクラーレンF1が栄光の日々を取り戻そうとする中、デビッド・クルサードは、ロン・デニスがチームの再建とその方法の近代化に与えた影響について語った。

「彼には臨床的アプローチがあった」とデビッド・クルサードは Channel 4 に語った。

「彼がメカニックとしてキャリアを始めたとき、彼は汚れた手の人々が好きではなかった。マシンを準備する方法への全体的なアプローチは、古い油まみれのガレージ方式ではなく、より科学主導のビジョンだった」

「彼がそのトーンを整えたのは間違いない。彼はやる気のあるクルーが彼らのスキルをフルに発揮できるようにそこにいると期待していた」

「世界は変化したが、多くの点で彼は恐怖政治で支配したと言えるだろう」

「ガレージで誰かがポケットに手を入れているのを見た場合、彼は『ポケットに手を入れて立っていてもお金を払わない』と言っただろう。いつもそういうことがあった」

「彼は自分が期待していることについて明確なビジョンを持っており、非常に高い基準を持っていた。常に全員に対してイライラしていた」

ロン・デニスは、マクラーレンのスタッフに対しては苛立っていたかもしれないが、デビッド・クルサードにとって彼は素晴らしいチームボスだと考えていたと語る。

「いや、私は彼を怖がってはいなかった。彼は素晴らしいボスであり、ドライバーにとっては素晴らしい人物だった」とデビッド・クルサードは付け加えた。

「彼のドライバーに対するビジョンは、おそらくプロストやセナ、そして彼が初めてチームを運営した当時の偉人たちと一緒に目にしたものによって決定されたものだ。それをジムやマシンのテスト、開発でドライバーに望んでいた。または彼は人生を楽しむためにどこかのビーチに横になっていることを望んでいた」

「それで私は『かなりいい契約のように思う…それで給料も支払われる!』と思っていた」

その潔癖なロン・デニスのチームマネジメントにまったく合わないドライバーがいた。フェルナンド・アロンソだ。

マクラーレンの元コミュニケーション責任者であるマット・ビショップは「ロンがすべてにおいて非常に正確だ」と In The Pink に語った。

「彼は清潔さについて“OCD(強迫性障害)”であることを認めている」

「彼が何よりも嫌いなもののひとつは、ナイフとフォークなしでジューシーなフルーツを食べる人たちだ」

「ネクタリンやピーチ、プラムを食べる場合、ロンはそれをお皿に載せ、よく切れるナイフを用意し、フォークで安定させ、ナイフで小さくカットし、フォークでフルーツの小片を口の中に入れてほしいと思っている」

「フェルナンドは、私が今まで見た中で最も大きく熟した桃と一緒に到着したと思っている」

「彼は、そんなロンの隣に座って、彼のひげにすべての果汁を流し込み、ひげに果物の果肉の断片を残しながら音を立ててフルーツを食べた」

「ロンにとってそのようなことを見るのがどれほど辛いかを誰もが知っていたわけではないと思うが、フェルナンドは知っていたと思う。フェルナンドは何度もロンに対してそのようなことをした」

「しかし、それがフェルナンドだ。フェルナンドは素晴らしいドライバーだ。そして彼もオペレーターなんだ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / デビッド・クルサード / マクラーレンF1チーム