シャルル・ルクレール F1メキシコGP2位「ターン1の1メートルごとが嫌だった」

決勝では2番グリッドからスタートしたルクレールは、オープニングラップのターン1で4台が並ぶ混戦の中、先頭争いに加わった。
最終的に首位をランド・ノリス(マクラーレン)に譲ったが、その後も堅実な走りを続け、終盤にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)との激しい2位争いを展開。ラスト数周ではバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、ルクレールはフェルスタッペンの猛追を振り切って2位フィニッシュを果たした。
「この週末には本当に満足している。アメリカではポジティブな週末だったけど、今回どうなるか分からなかった。再び表彰台に上がれたのは嬉しいサプライズだ。もう一度この素晴らしいポディウムに立てて本当にうれしい」とルクレールは語った。
中盤以降はミディアムタイヤでのマネジメントがカギとなったが、終盤のVSCが決定的な助けとなったという。
「終盤はタイヤが完全に終わっていたから、(VSCの導入には)正直ほっとした。マックスはソフトタイヤでどんどん迫ってきていたし、本当に厳しかった。最後はVSCに助けられたと思う」
混乱のターン1「1メートルごとに嫌だった」
レース後、ルクレールはスタート直後の混乱についても振り返った。
「ターン1の1メートルごとが嫌だったよ!」と笑いながら話し始めたルクレールは、こう続けた。
「スタート自体はあまり良くなかったけど、それが逆に良かったんだ。もし完璧なスタートを切っていたら、ランド(ノリス)は右側に戻ってこなかったと思う。だからスリップストリームに入れたのはラッキーだった。
でもその後はただの“乗客”だったね。ポジションを守るのに必死だった。ルイス(ハミルトン)は僕の外側にマックスがいることに気づいていなかったと思う。それで全員がギリギリの状態だったけど、僕やルイスのレースがここで終わらなくてよかった。本当にそう思ったよ」

連続表彰台で得た自信とフェラーリの現実
残り4戦となった2025年シーズンに向け、ルクレールは現在の勢いに手応えを感じている。
「この2週末は本当に良い仕事ができていると思う。クルマのポテンシャルをすべて引き出しているし、怒るようなことは何もない。開発競争では僕たちは他チームより早く来年のクルマに集中し始めたけど、今あるパッケージで素晴らしい仕事をしている」
ルクレールの安定感がフェラーリを支える
ルクレールはオースティンに続き、メキシコでも確実にポイントを重ねた。フェラーリは開発を早期に打ち切ったにもかかわらず、戦略とレースマネジメントでライバルを上回っており、メルセデスを抜いてランキング2位に浮上。
終盤戦では依然としてマクラーレンとレッドブルがタイトル争いの中心だが、ルクレールの冷静な走りがフェラーリの堅実な後半戦を象徴している。特にメキシコでは、タイヤ摩耗の厳しい環境下でノーミスのレースを遂行。彼のレースクラフトと安定したペースは、今季のフェラーリにおける最大の武器と言えるだろう。
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