F1副レースディレクターのクレア・デュベルマンがFIA退任 サウジへ転身

デュベルマンは2024年初頭からF1の副レースディレクターとしてレースディレクションチームの一員を担ってきたが、FIAとの契約が2025年末で満了するのを機に更新を選ばず、新たなキャリアに踏み出す決断を下した。
移籍先はサウジアラビアの国家モータースポーツ連盟で、この組織はF1の一戦であるサウジアラビアGPの運営にも関与している。
2017年にFIAへ加入する以前、デュベルマンはヨーロッパF3選手権のマネージャーを務めており、その後FIAでF1のスポーティング運営に深く関わるようになった。2024年には副レースディレクターへ昇格し、F1で単独でレースディレクターを務めることが可能なライセンスを取得した初の女性となった点でも注目を集めた。ただし、在任中は正レースディレクターのルイ・マルケスが全戦に出席していたため、実際にレースディレクターとして指揮を執る機会は訪れなかった。

サウジアラビアの連盟でどのような役職に就くかは現時点では公表されていない。一方で、F1レースディレクションから離れることは確定している。デュベルマンは以前のインタビューで、レースコントロールで働くことへの強い喜びを語っていた。
「本当に素晴らしい仕事です。世界選手権の一員になるために、人生を通して努力してきました。F1のレースコントロールが最初の常勤ポストになるとは思っていませんでした。別の世界選手権を経てからチャンスが来るものだと考えていましたが、こうしてここで働けているのは夢がかなったようなものです。とても幸せです」
F1史において象徴的な役割を担ったデュベルマンの次なるステージが、サウジアラビアのモータースポーツ界にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目される。
カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)
