シャルル・ルクレール F1スペインGPで逆転表彰台「セーフティカーが勝機」
2025年F1スペインGP終盤に起きたドラマのもう一人の主役は、ジョージ・ラッセルと接触したマックス・フェルスタッペンを逆転して3位表彰台を手にしたフェラーリのシャルル・ルクレールだった。

セーフティカーによって隊列が圧縮され、ルクレールはフェルスタッペンの直後に位置。レッドブルのフェルスタッペンは新品のハードタイヤを履いていたが、必要なグリップを得るまでに時間を要し、最終コーナー出口で大きなオーバーステアを喫してコース上に何とか留まる形となった。

このミスによりルクレールは並びかけ、前に出ることに成功したが、その際に両者のマシンは軽く接触。無線でフェルスタッペンは「今のはぶつけられた。ペナルティだ」と激怒していた。

ルクレールはそのまま3位を守り切り、レース終盤のラッセルとの接触でフェルスタッペンに10秒加算ペナルティが科されたこともあり、結果的にモナコに続く2戦連続の表彰台を獲得した。

「セーフティカーが僕たちを助けてくれた」とルクレールは振り返った。「マックスはハードタイヤしか残っていなくて、あれは彼にとって厳しい状況だった。そこをうまく突くことができた」

シャルル・ルクレール スクーデリア・フェラーリフェルスタッペンは過去12か月でペナルティポイントを11点累積し、出場停止まであと1点

接触については、「特に大きな問題はなかったと思っている。マックスが最終コーナーでミスして、僕がサイド・バイ・サイドになった。彼は僕をダーティーサイドに押しやろうとしていて、それは自分も同じ状況ならやっていたと思う。普通のことだ」と説明。

「その後、僕の方がスピードで優位に立ったので、スリップストリームを少し使おうとした。最初の動きで僕は少し動いたけど、2回目の動きで彼は譲らなかった。それで接触したけど、それもレースの一部。大きな問題とは思っていない」と冷静に語った。

ルクレールにとってこの3位は嬉しいサプライズだった。モナコで惜しくもポールと勝利を逃した後、今回のバルセロナではフェラーリの競争力にはあまり期待していなかったという。

シャルル・ルクレール スペイングランプリ2025年F1スペインGP:セーフティカー明けのリスタートでルクレールがフェルスタッペンを逆転

その低めの期待から、予選では2回目のアタックを見送って新品タイヤを温存する戦略を選択。7番手スタートとなったが、それが功を奏した。

「うまくいくかは分からなかったけど、最終的にはうまくいった。通常のレースなら4位が妥当だったと思うけど、セーフティカーで運が味方して表彰台に届いた。本当に嬉しい」

「レース終盤にエンジニアから、マックスが新品のハードで行くと聞いたとき、彼らには選択肢がなかったのだと思う。でもハードがどれだけ厳しいかは分かっていたから、リスタートでうまくいけばチャンスはあると思った。そして実際にチャンスはあった。スリップストリームを取ろうとして、それがうまく噛み合ったんだ」と語った。

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カテゴリー: F1 / シャルル・ルクレール / スクーデリア・フェラーリ / F1スペインGP