キャデラックF1 カナダGPでアストンマーティン超え狙う “シンデレラ”脱却へ前進
キャデラックF1は、2026年シーズン序盤の苦戦から着実に前進を見せている。F1マイアミGPではセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスのピットストップが上位水準のタイムを記録し、チーム運営面での成長を印象づけた。

スペイン『MARCA』は、キャデラックが次戦F1カナダGPを“転機”として捉えていると報道。2026年シーズン開幕時には“グリッドのシンデレラ”とも呼ばれた新興チームだが、今ではアストンマーティンを射程圏に捉えつつあるという。

高速コーナーを苦手とするマシン特性に対し、低速主体のモントリオールは相性が良いと分析している。

キャデラックF1が示した“運営力”の進化
2026年のキャデラックF1は、開幕当初こそ最後尾争いに埋もれていた。しかし、マイアミGPではチームの成熟を感じさせる場面が見られた。

セルジオ・ペレスのタイヤ交換は2.73秒、バルテリ・ボッタスは2.96秒を記録。いずれもグランプリ全体で上位に入るタイムであり、マクラーレンのランド・ノリスが記録した最速2.43秒との差を大きく縮めている。

グレアム・ロードンは、チームの改善を次のように語った。

「今回のピットストップは本当に完璧だった。我々はいくつかの場面で大きな前進を果たせた」

開幕当初は“学習期間”と見られていたキャデラックだが、徐々に“最後尾のシンデレラ”という立場から脱却し始めている。

アストンマーティンとの差を縮める開発前進
キャデラックにとってさらに大きいのは、開発面での前進だ。

ロードンは、現在のアップデートについて「狙い通りに機能している」と説明。風洞データと実車挙動の相関が改善されたことを明かしている。

「アップデートは我々の期待通りに機能している。ほぼ継続的に新パーツを投入していく予定だ」

F1では、シミュレーション上の性能向上が実際のサーキットで再現されない“相関問題”が大きな壁となるケースが多い。フェラーリF1も現在その問題に苦しんでいると報じられている一方、キャデラックは改善傾向を見せており、中団グループだけでなくアストンマーティンとの差を縮める材料になりつつある。

カナダグランプリ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

弱点は高速コーナー
一方で、マシンの課題も明確になっている。

ボッタスは現在の弱点について次のように説明した。

「僕たちの最大の問題は高速コーナーと中速コーナーだ」

現在のキャデラックはローダウンフォース区間やストップ&ゴー型サーキットでは比較的競争力を発揮できる一方、高速域では依然としてダウンフォース不足に苦しんでいる。

そのため、鈴鹿やシルバーストンのような高速サーキットよりも、低速主体の市街地系レイアウトの方がマシン特性に合っているとみられる。

F1カナダGPは“シンデレラ脱却”の試金石
その意味で、次戦F1カナダGPはキャデラックにとって大きな好機となる。

ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、低速シケインと強いブレーキングが連続する典型的な“ストップ&ゴー”サーキットであり、高速コーナー依存度は比較的低い。

ボッタスもモントリオールでの前進に期待を示している。

「カナダではもっと近づけることを期待している。ラップは短いし、タイム差も小さくなるはずだ」

2026年F1グリッド最後尾の“シンデレラ”としてスタートしたキャデラックだが、カナダGPではアストンマーティンを脅かす存在へ変貌できるかもしれない。

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カテゴリー: F1 / キャデラックF1チーム / F1カナダGP