2025年F1 イギリスGP 予選:11番手以下 ドライバーコメント

Q3進出を逃した11番手以下では、カルロス・サインツJr.が安定した走りを見せ、好調な週末を継続。角田裕毅はパワーユニットの不調でタイムを伸ばし切れず12番手に終わったが、内容面では確かな進歩を示した。
一方、レーシングブルズ、ウィリアムズ、ザウバー勢はいずれも予選で伸び悩み。特にフランコ・コラピントはQ1終盤のクラッシュで赤旗を出し、最後尾からのスタートに。明日の決勝では、変わりやすい天候を味方につけられるかがカギとなりそうだ。
11番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
「今日はこれ以上の結果は難しかったと思う。Q3まではあとほんのわずかだったけど、今週末は一貫して10番手から14番手あたりの位置にいたし、今のポジションは今の実力を正確に表していると思う。今回はセットアップの実験的な要素も多く、予選に向けた理想的な準備ができていたわけではなかったけど、最終的なラップはとてもクリーンに走れた。明日のレースペースには自信があるし、ポイント獲得に向けて最善を尽くす。母国でのファンからの応援もすごく力になっているので、いいレースを届けたい」
12番手:角田裕毅(レッドブル)
「プッシュラップの入りは普通のローンチだったけど、その時点でパワーが少し抜けていて、ターン3まで本来得られるはずのエネルギーがなかった。コンマ1秒ぐらい失っていたと思うし、他の場所でも本来感じるはずのブースト感がなかった。データでも明らかにロスが見えていて、特にターン3への加速は目立っていた。こういう大事なときにこのトラブルが出るのは本当に悔しい。週末の準備には自信があったし、クルマの調子も良かったからこそ、フラストレーションが大きい。あのトラブルがなければQ3には行けたと思うし、実際すごく良い流れでプッシュできていた。今週末は一歩進めた感触もあるから、余計に悔しい。とにかく普通の予選がしたいというのが正直な気持ち。目標はポイントだし、これまでの週よりも良いポジションからのスタートになるから、チャンスはあると思っている。セットアップや週末を通しての変更にも満足しているし、FP2のロングランでは手応えがあった。明日のレースでは何をすべきかも見えているので、前向きな気持ちで臨むよ」
13番手:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
「正直がっかりな予選だった。週末を通してクルマは好調だったし、予選の序盤も良いスタートが切れたけど、他チームがさらにタイムを見つけていく中で、僕たちは限界に早く達してしまった感じがある。かなりギリギリのところまで攻めていたけど、そこからさらにタイムを削ることができなかった。シングルラップでは少し苦戦しているので、明日を見据えるとロングランは厳しいかもしれない。それでも、長いレースだし、ポイント獲得を目指して全力を尽くすつもりだ」
14番手:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
「今日の内容は振り返る必要があると思う。フランコのクラッシュ後に新しいタイヤを履いたけど、赤旗が出そうなタイミングでコースに出てしまって、結局そのセットを無駄にしてしまった。Q2の最初のアタックは中古タイヤだったけど意外と良くて、2回目のランが本命だったけど、そこがうまくいかなかった。週末を通してペースは良かったから余計に悔しい。クルマはQ3に行けるだけの力があったと思う。僕自身Q2の内容には満足していないし、自分たちを難しい状況に追い込んでしまっている。ウィリアムズとしては常に改善を目指しているし、こういう日こそ課題がはっきりする」
15番手:エステバン・オコン(ハース)
「相変わらず接戦だったし、残念ながらアウトラップにいくつか問題があって、最後のアタックがクリーンにできなかった。明日の天候がどうなるか次第だけど、もしデグラデーション(摩耗)が高ければチャンスが広がるはずだ。とはいえ、ここまでの2戦と比べると今回は少し厳しい状況だけど、確実に良い方向には向かっていると思う。明日は全力を尽くす」

16番手:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
「Q1敗退は本当に悔しい。週末を通してクルマは速かっただけに、こういう結果は特につらい。気温が下がった影響でタイヤの温度が上がらず、ラップの入りからグリップがなくて、最後まで改善されなかった。予選を台無しにしてしまったような感覚がある。こういう敏感なタイヤの特性は今に始まったことではないけど、もっと対応できたはず。今のポジションからだと、戦略を変えていく必要がある。ここは天気が読めないから何が起きても不思議じゃない。トップ10フィニッシュを目指して全力で臨むつもりだ」
17番手:ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
「ここまでの週末は厳しい展開だった。初日のセッションからずっと全体的なペースとバランスで苦しんでいて、強風の影響もあってさらに難しくなった。このクルマは風に弱い特性があるけど、それはどのチームも同じだ。オーストリアではすごく強かったのに、今回はサーキットとの相性が良くなかった。練習走行では何度かスピンもしてしまい、アップグレードされたフロアを壊してしまった。それで予選では旧仕様を使うことになったけど、この接戦のミッドフィールドではそれが響いたと思う。それでも、自分としてはすべてを出し切ったつもりだ。ミスやスピンは理想ではないけど、限界を攻めれば起こることだし、自信を失ったわけではない。チームには修復作業をしてもらって本当に感謝している。予選では最初のラップから全開で攻めたし、さっきクラッシュした同じコーナーでもしっかり踏み込めた。明日は何があってもチャンスを逃さず、全力でポジションを上げていきたい」
18番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)
「今日は全体的に難しい一日で、予選も厳しかった。昨日はクルマのセットアップに満足していたんだけど、今日はバランスもペースも見つからなかった。先週と同じような感じで、金曜は競争力があるように見えて、燃料を減らして予選モードになると急に苦戦する。正直その原因がはっきりしないので、もっと分析が必要だ。明日は後方からのスタートになるから厳しい一日になるけど、何ができるか見ていきたい」
19番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
「ここまで本当に厳しい週末で、ペースが足りないのは明らかだった。風が強くなってからはセクター1が特に難しくなって、思うようにラップをまとめられなかった。雨が近づいていた影響もあってコンディションは不安定だったが、それはみんな同じ。でも僕たちは特に影響を受けていたように感じた。最近は競争力のある週末が続いていたけど、このサーキットは僕たちのクルマの弱点を浮き彫りにした。明日は天候が変わる可能性もあるし、そこに活路を見出したい」
20番手:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
「全体的に悔しい形で一日を終えることになってしまった。Q1の最後のランでスピンしてバリアに軽く当たってしまい、ピットに戻ろうとしたけど結局ダメでコース上に止まるしかなかった。コンディションは今週ずっと難しくて、特に最終コーナーの出口で失ってしまった。足りない部分を埋めようと攻めた結果だけど、リアを失ってしまった。チームにとっても申し訳ないし、明日は気持ちを切り替えて前を向くしかない。雨が降れば展開が大きく変わる可能性もあるから、チャンスが来たら絶対にものにしたい。それにしても、今日のピエールのパフォーマンスは見事だったと思う。チームの努力が報われて良かった」
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