F1オーストリアGP 決勝:ランド・ノリスが今季3勝目 角田裕毅は最下位

ノリスはポールポジションからターン1でリードを守ったが、すぐにチャンピオンシップリーダーであるピアストリの激しいプレッシャーにさらされた。ピアストリは何度も仕掛け、一時は力強く前に出たが、すぐに順位は逆転された。
ターン4のブレーキングでは、ピアストリがロックアップしてノリスにほぼ追突しかける非常に際どい場面があった。オーストラリア人のピアストリは、スタート時のタイヤスティントをやや長く引っ張ることで、その後のレースでアドバンテージを築こうとした。
ピアストリは第2、第3スティントのいくつかの局面でタイムシートを賑わせたが、ノリスには首位を維持するだけのわずかな余力が残されており、トップを守ってチェッカーフラッグを受けた。これで今季3勝目、5月のモナコGP以来となる優勝となった。
フェラーリ勢はチーム代表のフレデリック・バスール不在のなか、強化型マシンで静かながらも堅実なレース運びを見せ、シャルル・ルクレールが3位、ルイス・ハミルトンが4位に入った。
チーム代表のフレデリック・バスールが「個人的理由」でレース前に帰国して不在だったフェラーリは、アップグレードを施したマシンで静かではあったが実りあるレースを展開し、シャルル・ルクレールが3位表彰台、ルイス・ハミルトンが4位という結果を収めた。
メルセデスではジョージ・ラッセルが唯一の完走者として5位に入った。ルーキーのチームメイト、アンドレア・キミ・アントネッリは、スタート直後のターン3でマックス・フェルスタッペンにブレーキングで接触し、両者ともレースから脱落した。
リアム・ローソンはトップ6グリッドからのスタートを活かしてそのまま6位フィニッシュ。7位にはアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、そしてキック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトが8位に入り、2度の世界王者との壮絶なバトルを制して初のF1ポイントを獲得した。
最後方からの力強い追い上げを見せたニコ・ヒュルケンベルグが9位に入り、3戦連続のポイント獲得を果たすとともに、ザウバーにとって今季初のダブル入賞となった。エステバン・オコンはハースにポイントをもたらす10位でフィニッシュした。
オリバー・ベアマンはチームメイトのオコンに次ぐ11位。もう一台のレーシングブルズであるアイザック・ハジャーが12位、バランスの問題に苦しんだピエール・ガスリーはポイント圏から後退し13位で終えた。
続いてランス・ストロールは、プラクティスでの印象的なペースを予選や決勝には繋げられなかった。フランコ・コラピント(アルピーヌ)と角田裕毅(レッドブル)は完走した最後の2台となった。
コラピントは、終盤にピアストリにラップされる際に接触しかける場面があり、このインシデントで5秒加算のペナルティを受けたが、順位には影響しなかった。
角田裕毅もまた、レース序盤にコラピントをスピンさせたとして10秒ペナルティを受けた。
フェルスタッペンとアントネッリに加え、ウィリアムズのアレックス・アルボンとカルロス・サインツJr.もリタイアした。後者はグリッド上でマシンが停止し、スタートできなかった。

2025年F1 オーストリアGP 決勝 順位・結果
1.ランド・ノリス(マクラーレン)2.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
3.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
4.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
5.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
6.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
7.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
8.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
9.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
10.エステバン・オコン(ハース)
11.オリバー・ベアマン(ハース)
12.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
13.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
14.ランス・ストロール(アストンマーティン)
15.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
16.角田裕毅(レッドブル)
DNF.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
DNF.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
DNF.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
DNS.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
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