アウディF1 マイアミGP前に体制再編 レーシングディレクター新設へ

今回の動きは、3月下旬にチーム代表ジョナサン・ウィートリーが「個人的理由」で突然離脱したことが背景にある。その後、アウディF1プロジェクト責任者のマッティア・ビノットが暫定的に役割を兼務してきたが、レース週末の運営を中心に負担が増大していた。
レーシングディレクター新設の狙い
ビノットは日本GPの週末において、特にレース現場でのサポート強化の必要性を認めており、これを受けてアウディは新たにレーシングディレクター職を設ける方針を固めた。
この役職はチームのレース運営全体を統括し、週末のオペレーション調整やメディア対応にも関与する重要ポジションとなる見込みだ。
当初は外部からの招聘も検討されたが、最終的には内部昇格での対応に傾いたとみられる。
アラン・マクニッシュ起用が有力
関係者によると、有力候補として浮上しているのがアラン・マクニッシュだ。ル・マン24時間レースを3度制した実績を持つ同氏は、かつてアウディのフォーミュラEチーム代表を務め、現在はドライバー育成プログラム責任者を担っている。
長年にわたるアウディとの関係性に加え、経営陣との信頼関係の強さも評価されており、内部からの昇格として最適な人材と見られている。
なお、スポーティングディレクターのイニャキ・ルエダも候補に挙がっていた。ビノットとフェラーリ時代からの関係があり、戦略部門の責任者として長年共に働いてきた経歴がある。
ただし現時点でアウディは「憶測にはコメントしない」としており、正式発表はまだ行われていない。

続く体制変動とその影響
今回の再編は、アウディのF1参戦計画における一連のリーダーシップ変動の延長線上にある。
2022年F1ベルギーGPでの参戦発表以降、プロジェクトはアンドレアス・ザイドルとオリバー・ホフマンが主導していたが、2024年夏に両名が離脱。その後ビノットがCEOとして加入し、さらにウィートリーがチーム代表に就任したものの、1年足らずで退任する事態となった。
こうした頻繁な体制変更により、チームの安定性には懐疑的な見方も広がっていた。
トラック上の評価は改善傾向
一方で、実際のパフォーマンスは当初の懸念をある程度払拭している。
ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトというラインナップで臨むアウディは、開幕からの3戦で競争力の一端を示しており、現時点でコンストラクターズランキングは8位ながら、内容的にはポイント以上の手応えを得ているとみられる。
今回の組織再編は、こうしたパフォーマンスを安定して結果につなげるための体制強化とも言える。特にレース現場の意思決定とオペレーションの精度向上が、今後の成績に直結する重要な要素となりそうだ。
カテゴリー: F1 / アウディ
