アウディ F1参戦に向けアディダスと契約か 赤×黒のカラーリング案も浮上

『Bild-Zeitung(ビルト)』および『SportBusiness』によると、アウディは2026年のF1参戦に向けてアディダスと「最終段階の交渉」を行っており、契約はすでに締結済み、もしくは数週間以内に発表される見通しだという。これにより、アディダスの象徴である三本線のロゴがアウディのチームウェアに採用されることになる。
すでにアディダスは2025年からメルセデスF1のアパレルパートナーとしてプーマの後任となっており、今回の動きでF1グリッド全体の20%をドイツのスポーツブランドが占める形になる。
アウディにとって、これはここ数カ月でBPおよびCastrolとの燃料・潤滑油パートナーシップに続く大型契約。アウディはこのパートナーシップにより、F1における商業展開を加速させている。
ビルト紙によれば、アディダスがアウディにもたらすスポンサー資金は約2,500万ユーロとされており、これはメルセデスが受け取る3,000万ユーロをやや下回る。
また、2026年に完全なアウディワークス体制へ移行する現在のザウバーには、すでにニコ・ヒュルケンベルグが加入しており、“ドイツ人ドライバーがドイツ製マシンに乗り、ドイツブランドのウェアを着る”という完全な“オール・ジャーマン体制”が構築されつつある。
チーム体制にも大きな変化が進行中で、前フェラーリ代表のマッティア・ビノットがアウディによるザウバー買収プロジェクトを指揮する立場に就任。2025年半ばには、現レッドブルのスポーティングディレクターであるジョナサン・ウィートリーがアウディのチーム代表に就任する予定となっている。
さらにパドック内では、アウディのF1マシンが「赤と黒」を基調とするカラーリングになるとの噂が広がっており、これもドイツのプレミアムブランドとしてのイメージ構築を意識したものとみられている。
なお、アウディは現時点でタイトルスポンサーを設定せず、「Audi」というブランド名そのものをグローバルに押し出す戦略を取っている。この点では、Oracle Red Bull Racing、Scuderia Ferrari HP、Aston Martin Aramcoといった他のF1チームとは一線を画している。
アディダスのCEOであるビョルン・グルデンは以前、ビルト紙の取材に対し「F1は巨大なビジネスであり、特に米国での3レース開催がブランド露出を飛躍的に高めた。2026年には多くの技術スポンサー契約が満了するため、我々も複数のチームと交渉を進めている」と語っており、その“答え合わせ”の一端がいま明らかになろうとしている。
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