エイドリアン・ニューウェイ 「ホンダF1エンジン統合に近い形で取り組める」

今季、レース現場に姿を見せたのは1戦のみだったにもかかわらず、ここにきて常駐に近い形へ変化。その理由は率直だ。ニューウェイ以前の体制で設計された今季マシンは期待外れであり、新時代に向けて彼の直接指揮が不可欠だという判断である。
「今年のクルマはみんなにとって失望だった。ドライブするのも、セットアップするのも難しかった」とニューウェイはアブダビでDAZNに語った。
来季、すべてが変わる。アストンマーティンはニューウェイが全面的に指揮した初のシャシーを投入し、ホンダのワークスPU、そしてチーム史上初となる自社製ギアボックスを搭載する。統合作業の規模があまりに大きいため、ニューウェイはアンディ・コーウェルに代わってチーム代表を兼務することになった。
「アンディは非常に寛大にその部分を任せてくれた。来年の複雑なパワーユニット、ホンダとアラムコと我々の統合を考えると、すべてが完璧に調整される必要があると気づいたんだ。細かい部分が抜け落ち始めることを彼は心配していた」とニューウェイは説明した。
パドック内には、“チーム運営”がニューウェイの技術的才能を妨げるのではという懸念もある。しかし本人はそれを一蹴する。
「主な違いはメディア対応と、いくつかの細かいことだけで、それ以外はほとんど変わらない」と述べている。

2026年プロジェクトに関しては、むしろ意欲を隠さない。「エンジン統合に非常に近い形で取り組める。それに、我々が長い間行ってこなかった“自社製ギアボックス”も必要で、完全な新部門を立ち上げることになる」と語った。
また、レッドブルを離れた際、当初はアストンマーティン行きを想定していたわけではないとも明かしている。
「レッドブルを去ったとき、次にどうなるかなんて全く分かっていなかった。これまでのキャリアを本当に楽しんできたし、このスポーツの一員でいられたことをとても幸運に思っている。もし仕事を続けるなら、情熱に従うべきだと思った。それを実行しただけだ」と66歳のニューウェイは語った。
そして2026年のもうひとつの武器であるフェルナンド・アロンソも、44歳で迎えた今季が個人的に“最高の一年のひとつ”だったと強調する。
「僕が言う必要はない。最後の判断を下すのはストップウォッチだ。結果としては最悪のシーズンのひとつだけど、個人的には最高のシーズンのひとつ。説明することは不可能だし、家で見ている人に理解してほしいとも思わない。そういうものなんだ」とスペインメディアに語った。
「このパドックでは、間違いなく僕が最も価値を感じ、最もリスペクトを得られた一年だったと思う」
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