F1デビュー決定のアービッド・リンドブラッドがF2アブダビのスプリントで勝利
アービッド・リンドブラッドが2026年にレーシングブルズへ昇格するという大ニュースの後、アブダビのスプリントレースでポール・トゥ・ウィンを達成し、今季3勝目を飾った。

レースは終盤までジョシュア・デュルクセンとの接戦となったが、最終的にリンドブラッドがDRS圏外への逃げ切りと冷静な再加速で主導権を維持し、力強い勝利を手にした。

順位争いは全域で激しい展開となり、ニコラ・ツォロフが初のF2表彰台を獲得。ディノ・ベガノビッチ、オリバー・ゲーテ、ジャック・クロフォードらも躍動し、シリーズ最終盤らしい見応えあるスプリントとなった。

スタートで波乱、リンドブラッドは首位キープ
スタート直後、7番手のセバスチャン・モントーヤがまさかのストールで最後尾に後退する波乱の幕開けとなった。一方、リバースグリッドのポールシッターであるリンドブラッドは盤石のスタートを決め、ジョシュア・デュルクセンが続き、ニコラ・ツォロフが5番手から3番手へジャンプアップした。

すでにF2王者のレオナルド・フォルナローリはやや出遅れて8番手から11番手へ後退。その後方ではディノ・ベガノビッチが序盤から積極的に攻め、モントーヤをかわした勢いでARTのビクター・マルタンスを抜き、トップ5圏内に浮上した。

VSC後にリンドブラッドが主導権、デュルクセンは追撃続く
6周目時点でデュルクセンは依然DRS圏内にとどまり、リンドブラッドはギャップを築けず苦しい展開。だが8周目、ファン・アメルスフォールト・レーシングのジョン・ベネットがエンジントラブルでストップし、VSCが導入される。

再開直後にデュルクセンが痛恨のミスで1.5秒差まで後退。ここからリンドブラッドはようやくDRS圏外へ抜け出し、レース中盤では2秒以上のリードを確保した。

中団では激しいバトルが続き、6番手争いではマルタンスがアレックス・ダンの攻撃を辛くも抑え込む展開となった。

クロフォードがポイント圏内へ、ミニは激しい縁石で失速
14周目、ジャック・クロフォードがガブリエレ・ミニをターン7でオーバーテイクし8番手に浮上。ミニは取り返しに動いたがターン9で縁石へ乗り上げ、マシンが跳ねてしまい逆転のチャンスを失う。その後クロフォードはダンも攻略し、着実にポイントを積み上げていった。

終盤の二度目のVSC、再び接近戦へ
オリバー・ゲーテとの4番手争いを制したベガノビッチは、勢いそのままにツォロフの3番手を追撃。だが上位勢は大きな順位変動はなく、残り2周でデブリ回収のため2度目のVSCが発動される。

再開後、デュルクセンは一時1.4秒差まで広げられたものの、最終盤に再びDRS圏内へ戻り、リンドブラッドに迫る。しかし追撃はわずかに届かず、リンドブラッドがスタートからフィニッシュまで首位を守り切った。

リンドブラッドが完勝、ツォロフは初表彰台
リンドブラッドが圧巻の逃げ切りで今季3勝目を記録し、2026年レーシングブルズ昇格にふさわしい存在感を示した。2位デュルクセンは終盤まで粘り強く食らいつき、リード争いを演出。
ツォロフは先週のF2デビュー戦カタールでの悪夢を払拭し、わずか2戦目で見事初表彰台を獲得した。

4位ベガノビッチ、5位ゲーテ、6位クロフォード、7位マルタンス、8位ダンまでがポイント獲得となった。

アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

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カテゴリー: F1 / アービッド・リンドブラッド / FIA F2 / ビザ・キャッシュアップRB