アービッド・リンドブラッド レッドブルF1とムジェロで旧型車テスト実施
アービッド・リンドブラッドがイタリアのムジェロ・サーキットで、レッドブルの2019年型マシンRB15を駆り2日間の旧型車テスト(TPC)に臨んだ。ピレリのタイヤ開発を担当していたフェラーリやハースと同じコースを走行し、雨に見舞われながらも貴重な走行距離を重ねた。

リンドブラッドは来季のレーシングブルズ昇格候補として注目されており、今回のテストもその準備の一環と位置づけられる。

ヘルムート・マルコが将来の有力株と高く評価する若手は、ルーキー枠でのフリー走行出走やシーズン中のプログラムを通じて、着実にF1ステップアップへの道を歩んでいる。

イタリアのムジェロ・サーキットは、この金曜日(26日)に激しい活動の舞台となった。 ピレリによるF1用タイヤテストがシャルル・ルクレールと周冠宇によって行われたほか、ロマン・グロージャンが世界選手権のマシンに再び乗り込んで復帰を果たした。そして、若きイギリス人ドライバーのアービッド・リンドブラッドも現場に姿を見せ、レッドブルのRB19を操縦し、自身の将来に向けた準備を進めた。

レッドブルのチーム編成に関して、来季のドライバーラインナップ決定に向けて重要な時期を迎えていることは周知の事実だ。アイザック・ハジャーはわずか1年で昇格する見込みが強まっており、その結果レーシングブルズに空席が生まれることになる。

その空席は、おそらくオーストリアのジュニアチーム出身の若手、すなわちリンドブラッドに与えられる可能性が高い。彼は現在F2に参戦しており、ヘルムート・マルコから将来の大きな才能として強力に後押しされている。同時に、このシナリオでは角田裕毅とリアム・ローソンがファエンツァのチームのもう一つのシートを争うことになる。

そのため、レッドブルはリンドブラッドがF1マシンに慣れることができるよう包括的な旧型車テスト(TPC)のプログラムを裏で用意してきた。最初のセッションは年初にイモラで行われ、レーシングブルズの2023年型マシンAT04を使用。以後もシーズンを通して複数回のセッションが続けられてきた。

それはF1マシンをドライブするリンドブラッドの力量を評価する機会であると同時に、レーシングブルズやレッドブルでフリー走行1回目(FP1)に割り当てられるルーキー枠への準備でもあった。彼は実際、スーパーライセンスに関して特例を認められ、シルバーストンの週末には角田の代わりにRB21に搭乗して公式セッションに参加した。

アービッド・リンドブラッド レッドブル F1

その間にもプログラムは進展し、今週木曜と金曜にはムジェロでさらに2日間のテストを完了。2019年型のレッドブルをドライブし、ピレリのタイヤ開発セッションに臨むフェラーリやハースとともにトスカーナのサーキットを走行した。

今回の走行は、シミュレーターですでに習熟しているマシンシステムを学ぶよりも、むしろムジェロのような高速サーキットで走行距離を重ねる貴重な機会となった。高速コーナーが続くこのトラックでは、身体的な耐久力だけでなく、ダウンフォースを信頼して走る能力が要求される。これはルーキーにとって最も難しい側面のひとつである。

ただし、不運にも木曜・金曜の両日とも雨に見舞われ、ドライでの走行機会は限られた。それでもウェットコンディションでの経験を積むことで、若きイギリス人タレントの成長の道に新たな一歩を刻む貴重な機会となった。

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カテゴリー: F1 / アービッド・リンドブラッド / レッドブル・レーシング