アービッド・リンドブラッドのF1デビューに警鐘 ベアマン「厳しい導入になる」

アービッド・リンドブラッドは2026年シーズンにレーシングブルズからF1グリッドに加わり、リアム・ローソンとコンビを組む。来季のF1では唯一のルーキーとなる。
リンドブラッドは数年にわたりレッドブルF1プログラムの一員として活動してきたドライバーであり、これまでにチームとのさまざまなセッションにも参加してきた。
F1昇格はF2でわずか1シーズンを戦った後の決断となった。そのF2では浮き沈みのあるシーズンを過ごし、最終的にドライバーズランキング6位で終えている。
ベアマンは18歳の才能を高く評価し、F1へのステップアップに十分対応できると強調した。
「間違いなくチャレンジングになるだろうが、彼は本当に才能あるドライバーだと思う」とベアマンはRacingNews365を含むメディアに語った。
「彼がF3に参戦していた時、僕はPREMAでF2を戦っていたが、彼はシーズンを通して非常に良い仕事をしていた。今季のF2も素晴らしいシーズンだった」
「F1でレースをするために必要なものを持っているのは間違いない。ただし、厳しい導入になるだろう」
リンドブラッドのF1デビューは、大規模なレギュレーション改定と同時期に行われる。F1は新規則のもとで事実上の“白紙状態”からスタートすることになる。
ベアマンは、この状況が来季唯一のルーキーとなるリンドブラッドにとって、多少の救いになる可能性があると示唆した。
「どちらかといえば、新レギュレーションは全員にとって少しイコライザーになる。誰にとっても学ばなければならないことが非常に多いからだ」と述べた。
「今年F1に入った僕たちルーキーは、すでに成熟しきったレギュレーションサイクルの中に飛び込んだ。ほかのドライバーたちはその規則に関して豊富な経験を持っていて、僕たちはそこからのスタートだった」
「F1のどの時代に参戦するにも、メリットとデメリットはある。彼としては、ほかにもルーキーがいるグリッドのほうが良かったかもしれない」
「それでも、F1にいないよりは、唯一のルーキーであるほうがいいに決まっている」
レギュレーション刷新と“唯一のルーキー”という立場
ベアマンの言葉からは、リンドブラッドのF1昇格が評価に値する一方で、環境面では決して楽ではないことが浮かび上がる。新レギュレーションは経験値の差を相対的に縮める要素となるが、同時に学習量は全員にとって膨大だ。その中で唯一のルーキーとして比較の対象になりやすい立場に置かれることは、精神的にも技術的にも大きな試練となる。それでも、F1のシートを得た事実そのものが最大の前進であることを、ベアマンは強調している。
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