2022年 F1アメリカGP 決勝:タイヤ戦略解説
2022年F1第19戦アメリカGp 決勝でのタイヤ戦略をF1公式タイヤサプライヤーのピレリが解説した。

P Zeroイエロー・ミディアムタイヤでスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが、第1コーナーでトップに立った。20名中の16名がミディアムタイヤでスタートした。フェルスタッペンがP Zeroホワイト・ハードタイヤへ交換後、ハミルトンも同様のピットストップを行い、フェルスタッペンが再びトップに立った。

2回のセーフティカー後のリスタートでもトップの座を維持したまま、フェルスタッペンは2回目のピットストップを行い、残り20周のファイナルスティントへ向けて再度ミディアムタイヤへ交換した。このピットストップでのトラブルで時間を要したことで、フェルスタッペンはハードタイヤへ交換したハミルトンの後塵を拝することとなった。

フェルスタッペンは、完璧なタイヤマネジメントで猛追後、最終的にはハミルトンに4 秒差をつけて優勝し、2022年のコンストラクターズタイトルをレッドブルにもたらした。

BEST OF THE REST:THE ALTERNATIVE STRATEGY
ハードタイヤでスタートしたドライバー中の最上位は、13番グリッドからスタートしたハースのケビン・マグヌッセンだった。マグヌッセンはただひとり1ストップ戦略を採り、ミディアムタイヤで38周のファイナルスティントを走行してポイント圏内でフィニッシュした。メルセデスのジョージ・ラッセルは唯一の3ストッパーだった。ラッセルは、残り2周時点でP Zeroレッド・ソフトタイヤへ交換し、ファステストラップポイントを獲得した。

アメリカGPアメリカグランプリ

WHAT TO LOOK OUT FOR NEXT
今週末、オースティンからの連戦となるメキシコグランプリが開催される。FP2では、2023年型タイヤテストが行われる予定。サーキット・オブ・ジ・アメリカズにおいて、硬めのコンパウンドによる大量のテストデータが収集されたことを受けて、メキシコでは軟かめのコンパウンドのテストに焦点が当てられる。

マリオ・イゾラ(モータースポーツディレクター)
「マックス・フェルスタッペンが優勝し、彼の所属するレッドブルのコンストラクターズタイトルが決定しました。レッドブルを祝福するとともに、亡くなられたディートリッヒ・マテシッツ氏のご冥福を心よりお祈りいたします。今日の緊迫したレースでは、気温の上昇に加えて2回のセーフティカー導入がタイヤのデグラデーション抑制に繋がりました。戦略が鍵となるなか、ハミルトンがフェルスタッペンに対してアンダーカットを挑み、両者間で息をのむような闘いが繰り広げられました。また、それ以前には、フェルスタッペンとフェラーリのシャルル・ルクレールによる見応えのあるファイトも見られました。ハミルトンとフェルスタッペンは、異なるコンパウンドを装着してファイナルスティントを走行しました。今週末44万人に達した大観衆は、両ドライバーのスリリングな闘いをフィニッシュまで見守りました。我々のタイヤは、両ドライバーによる最大限のプッシュに応えていました」

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カテゴリー: F1 / F1アメリカGP / ピレリ