アレクサンダー・アルボン フェルスタッペン独走も「F1は退屈じゃない」
マックス・フェルスタッペンが集団の先頭に君臨することはF1の単調なイメージを描くかもしれないが、アレックス・アルボンはそうではないと懇願し、レッドブル・チャージャーの優位性の影の下にはこのスポーツ史上最も「タイトなグリッド」の一つが横たわっていると主張した。

2023年、22戦中19勝を挙げ、3度目のワールドタイトルを獲得したフェルスタッペンは、昨年11月のアブダビGPに続いてバーレーンGPを制した。

レッドブルが設計した圧倒的なマシン『RB20』を手にしたフェルスタッペンは、サヒールでもジェッダでも週末を通じて圧倒的な強さを発揮した。

シーズン開幕を前に、F1ファンはレッドブルのライバルたちがオフシーズンのうちに差を縮めてくれることを切望し、フェラーリ、マクラーレン、メルセデスがそれを成し遂げたと楽観視していた。

しかし、その後、それは幻想であることが判明し、ソーシャルメディア上では「退屈」な開幕2戦の中で、すでにフェルスタッペンにタイトルを手渡すよう要求した。

アルボンはこのようなコメントを嘆き、独走するリーダーを差し引いても、現在のフィールドはかつてない競争力を誇り、これまでにないほどタイトなミッドフィールドバトルが展開されていると主張する。

「マックスについてのコメントや、シーズンが退屈だというコメントを見るのは、ある意味少し残念だ。少なくとも僕の観点からは、まったくそんなことはないからだ」とウィリアムズのドライバーは公式F1チャンネルに語った。

「彼を方程式から外せば、F1史上最高のグリッド、最高のフィールド、最もタイトなグリッドがある。マックスを含めたとしても、F1で最もタイトなグリッドだ」

アルボンにとって、トップ集団の後ろでのスクラップ争いはF1の真骨頂であり、コース上での寸分の狂いも許されない戦いである。そこではほんの小さなミスさえも惨事を引き起こす可能性がある。

「難しいことだけどね。やっぱりみんなリーダーに集中する。でも、後方でのレースはとても激しい。バーレーンではレース中にピットインが2周遅れてしまい、順位を6つ落とし、11番手から15位でフィニッシュした。だからタイトなんだ」

アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ・レーシング

アルボンは、ウィリアムズのFW46は先代よりも確実に進歩していると語るが、ライバルたちもペースを維持している。

「ある意味で、昨年よりコンマ6、7、8秒向上している」とアルボンは語った。

「大きなジャンプだ。レースペースは、さらに大きな進歩を遂げた。でも、周りを見渡せば、同じポジションを争っているのは同じ人たちなんだ」。

それでもアルボンは、チームが2023年のデザインに埋め込まれていた大きな弱点、つまり風に対する敏感さを解決したと指摘した。

「僕はいつも、風はむしろバランスアンプだと感じている」とアルボンは説明する。「フロントロッキングやアンダーステアが発生するコーナーがあったとして、風はそれを悪化させるだけだ」

「同じ理由で、もしあちこちにオーバーステアがあれば、風はそれを悪化させるだけだ。だからクルマがバラバラになるんだ。ある意味で、クルマの問題を浮き彫りにしているんだ」

「FW45は多くの問題を抱えていた。風が後ろから吹いてきたときは悪夢のようだったけど、今年は大きなステップを踏むことができた」

「ただひとつ言えるのは、みんなステップを踏んでいるということ。ミッドフィールドは非常にフラストレーションがたまる。トップチームは一歩前進し、ミッドフィールドの下位チームはさらに大きな一歩を踏み出した」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / アレクサンダー・アルボン / ウィリアムズ・レーシング