マクラーレン ホンダ F1
マクラーレンとホンダの決現は現実的に起こり得ることなのだろう? メルセデスのF1エンジンへの変更は可能なのか? Sky Sport F1のテッド・クラヴィッツがその可能性について分析した。

「まず最初に起源を考えてみよう」とテッド・クラヴィッツは語る。「このストーリーは、1回目のウィンターテストの最後から2日目にスペインのプレスから始まったものであり、フェルナンド・アロンソ陣営から始まったかものかどうかを推測できるかもしれない。証拠はないにしろ、その時は最もらしく聞こえた」

「私はその晩にエリック・ブーリエに尋ねた。全面的に否定というよりも、もしろ彼は『そのような議論に加わるつもりはない』とだけ述べていた」

「だが、マクラーレンはホンダが2017年にむけて約束したパフォーマンス面の飛躍がなさそうだという証拠がわかるとすぐに、将来の他のエンジン供給を含め、あらゆるオプションを検討していかなければならなくなったと我々は考えている」

「マクラーレンが言い続けているのは『我々は再び勝つために変化を遂げている』『我々は再び勝たなければならない。そして、我々は再び勝つだろう』ということだ。そのような圧倒的な野心を念頭に置けば、ホンダと決別するという核爆弾のようなオプションは考えられなくもないだろう。かつてあったようにね」

「また、2013年にホンダと再タッグを組むという決定がロン・デニスとマーティン・ウィットマーシュによってなされたことも念頭に置くべきだ。新しいエグゼクティブディレクターのザク・ブラウンとマクラーレンの経営委員会はまだそのようなことを考えていないとしているが、ホンダを切る可能性はある」

「ホンダは長期的にF1にいると述べている。それは事実であり、マクラーレンと決別しても、他チームに供給することは可能だ。ウィリアムズやザウバーがホンダを獲得する可能性もある。その一方で、マクラーレンはメルセデスに戻る可能性もあり、ルノーと契約する可能性もある。フェラーリさえも囁かれている」

「ブラウンには冷酷なことだろうが、それがF1だ」

マクラーレンは今シーズンという早い時期にエンジンを変更する可能性はあるのだろうか?


「技術的には可能だが、実際に良いパフォーマンスを発揮できるクルマを得るには今からでも6ヵ月が必要だろう。結局、異なるパワーユニットや様々な内部的なものを装着するにはクルマの大部分を再設計しなければならない。あまりに早くそれをすれば、完成したパッケージが現在よりも速いかどうかは疑問の余地がある」

「それは可能だが、マクラーレンがそれを進めるのであれば、来年のプロジェクトを異なるエンジンで開始するというのが、より多くの可能性がある」

「しかし、もうひとつ他のことを考える必要がある。マクラーレンが決別を言い出した場合、ホンダの資金なしでやらなければならない。現在のマクラーレンのレース予算の大部分はホンダから来ているので、目下の情勢で財政的に決別する余裕があるのかどうかは疑問に思う。なので、我々はこのような全てをホンダへのカンフル剤としてみなければならないかもしれない」

メルセデスは再びマクラーレンに供給することに興味を持っているのだろうか?


「良い質問だ。メルセデスが現在は眠れる巨人ではあるものの、他の重鎮にF1をリードする彼らのパワーユニットを供給したい理由はあるのか?」

「マノーが1月に破綻して以来、メルセデスは3つ目のカスタマーチームに供給するキャパシティがあるのは確かだし、マクラーレンを再びカスタマーに加えることは、おかしな話ではあるが、技術的な挑戦だけと言えるだろう」

「メルセデスの責任者であるトト・ヴォルフは、マクラーレンへの供給を挑戦とみなし、シャシー部門が彼らを倒すことを望むだろう。彼らがそれを成し遂げれば、ブラックリーの全員はプロとして非常に満足できることだろう」

「メルセデスのカスタマーチームが、これまでワークスチームを倒すことができただろうかという議論がある。彼らはお互いの作業方法に関してそれほど深く関わっていない。それがロン・デニスがメルセデスと決別することを望んだ理由だ」

「彼はカスタマーチームがファクトリーチームを倒することは不可能だと考えていた。彼が正しければ、トト・ヴォルフはマクラーレンのシャシーがどれだけ良いものでも出し抜かれる心配はないだろう」

マクラーレンとホンダは決別に向かうのか? マクラーレンはエンジン供給元を変えるのだろうか?


「テスト初日にMCL32を走らせたときに発生したオイルタンクの故障についてエリック・ブーリエに質問したときのことを考え続けている」

「私はその種の問題はクルマをコース上で走らせなくとも、通常であればコンピューターシミュレーションで解決できるのではないかと聞いた。彼は『そうだね、もし、プロセスを変更しなければ、このような問題は起きないかもしれない』と言っていた。彼が何ついて言及しているのかはまだわからない。ホンダが作業方法を変更したことで、彼らのパワーユニットにあのような問題が入り込んだのだろうか?」

「マクラーレンは、パワーユニットに素早い変化をもたらすために新しいアイデアと資金を要求している。もう彼らは開幕4戦では何もすることはできない。事実上、マクラーレンはあらゆる見込みを切れ捨てなければならないだろう。だが、それはヨーロッパシーズンが開始する5月中旬までに解決するためにリソースと資金をコミットするというプレッシャーをホンダに与えている」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1