マクラーレン・ホンダ F1
スペイン・バルセロナでの第2回公式テスト 2日目は、フェルナンド・アロンソが走行。マクラーレン・ホンダ にとっては一進一退を繰り返す一日となったが、実りある時間を過ごすことができた。

信頼性の問題によって走行距離を伸ばすことはできなかったものの、チームはテストプログラムを進め、午前中は空力の調整に、午後はハンドリングとセットアップの確認に時間を費やした。

セットアップ変更に時間をかけたため、走行はショートランが中心となった。この日予定されていた ESS(Energy Storage System、バッテリーパックを指す)やフロア部の変更に時間を要することが分かっていたが、その作業中に水漏れが発見されたため、同時にその解決にも取り組んだ。

チームは、セットアップやシステムの確認を行い、午後の走行でできる限り多くの成果を挙げるべく、マシンを徹底的にチェックしたが、これによって予定よりもガレージでの作業時間は長くなった。

アロンソは午後4 時ごろにコースへ戻り、この日はトータル46周を走行。チームはメルボルンに向けてマシンとパワーユニットの挙動に関する多くの有用なデータを集めることができた。

フェルナンド・アロンソ
「走行距離を伸ばせればいいとは思いますが、マシンについての理解を深めるためにはさまざまなセットアップを試すことが重要で、10ラップずつ12回走っても、3ラップずつ12回で一日の走行距離が40〜50周にとどまったとしても、得られる情報は同じものです。現在抱えている問題に対してチームは工夫を凝らし、こうしたショートランで有用な情報収集を行っています。私たちは正しい方向に進んでいると思いますが、さまざまな面で進化していくことが必要です。現時点では、まだレースディスタンスを走り切る準備は万全でなく、開幕戦までは残り2週間しかありません。我々は進化していきますし、しなければなりません。チームの力強い対応を期待しています。この新たなチャレンジに向けて私自身は準備ができていますし、全力でドライブしています。マシンはコーナリングがよく、いいシャシーだと思います。あと必要なのはパワーだけです。この点を改善できれば競争力を手に入れられると思います。我々はビッグチームですし、方向性は正しいので、自信は失っていません。自分たちにはこの状況を改善する力があると信じています」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレター)
「リザルト上は、うまくいったようには見えないかもしれませんが、実際は多くの情報を得ることができました。今日は、今後のさらなる変更に向けて空力の相関関係を見極めるために、セットアップ変更に時間を割いてショートランを繰り返す予定でした。走行時間は短くなりましたが、方向性を確認するために必要な情報が得られて、メルボルンに向けた準備を進めることができました。午後はもっと早く走行を再開したかったのですが、わずかな水漏れの兆候があり、それを解決するために、予定よりも時間がかかってしまいました。ただ、こうしたこともテストの一部であり、早くコースに戻そうとして問題が起きれば、結局はガレージでの作業時間が増えてしまう結果になりかねません。まだまだやるべきことは多くあり、それに取り組む時間は残り2日間しかありませんが、プログラムは順調に進んでいます。テストの終了までの期間を実りあるものとして、マシンのパフォーマンスを引き出すことに集中し、ホンダとも連携してオーストラリアに向けた開発を進めていきます」

長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)
「今日は一定の前進を得ることができました。予定のテストプログラムを完了し、大きな問題は出ませんでした。それによって今日のテストで使用した新たなスペックのパワーユニットの性能を理解するために必要なデータを集めることができました。もちろん、まだまだやるべきことはたくさんありますが、今日の走行で正しい方向へ進むことができたと思います。残り2日間のテストで重要なデータをより多く収集し、メルボルンに向けて態勢を整えるべくレースの準備を進めていきます」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1