フェラーリ
フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリが、キミ・ライコネンの起用、フェルナンド・アロンソとの共存、そしてチームを離れるフェリペ・マッサについて語った。

「変化をもたらすときには常に改善が目的だ。我々はそれをキミのような非常に経験豊かで優秀で決然としたドライバーをマラネロに戻すことによって成し遂げようとしている」とステファノ・ドメニカリはコメント。

「数年間、我々はあらゆるエリアのプログラムを一新することに取り組んできた。建物、組織、作業方法。そして今、我々は将来のフェラーリの構造にもうひとつのブロックを積み上げた。これまでで初めて、我々は2人のワールドチャンピオンをドライバーペアに起用する。それ自体すでに重要なことだ。彼らは常に勝利を目指すタイプであり、我々のライバルから価値あるポイントを奪うことで互いを助けることができる。そうは言っても、我々に競争力のあるクルマがなければ、たとえスーパーマンであってもことは重々承知している。日々の我々のプライオリティは常に同じだ。すなわち、我々のドライバーに常に1番上を争えるクルマを与えることだ」

フェルナンド・アロンソとキミ・ライコネンのペアを“ドリームチーム”と称する者がいる一方で、同じ鶏小屋に二羽の雄鶏を住まわせてもうまくいかないと考える者もいる。

「チームの運営方法は何も変わらない。世界が始まったときから、我々のドライバーは常に平等の条件でスタートしてきた。常にそうであり、ずっとそうだ。シーズンが進み、1人のドライバーがポイント表に基づきもう一人を助けられるような状況になった場合はそうすることが論理的で正しい。過去にもそれはあったことだし、今後も起こるだろう。フェラーリを走らせた全てのドライバーが示してきたようにね。ファンジオとコリンズのときにも起こったし、より最近ではサロとアーバインだ。サロは、F1で唯一の勝つチャンスをチームメイトを助けるために譲った。ライコネンがフェリペに助けられたようにね。そしてフェリペとフェルナンドにもあった」

「ドリームチームに関しては、私には目を開けたまま夢を見る習慣はないし、そうすることは私の活力ではない。唯一言えることは、フェルナンドとキミのコンビは、才能、競争的な精神、そしてマシン開発を前進させる能力という点で今日のF1で最高のコンビだということだ」

「“鶏”の質問に関してだが、それは強いフォワードが多いのでライバルチームを恐れているフットボールファンを思い出させる。フットボールファンは、彼らがボールのために互いに戦うことを望んでいる。キミの選択がどういうわけかアンチ・アロンソの選択だと考えている方に対しても私はその不安を鎮めることができる。フェラーリの全員が第一にチームの利益をわかっており、そのあとにのみ個人の利益がある。フェルナンドはこのチームにとって重要な遺産であり、彼は長い間そうなるだろう。彼はグループを強化させる選択に満足している最初の人物だと確信している。彼は知的であり、強いチームだけがアドバンテージを得られると理解できないわけがない」

一般的に、キミ・ライコネンは、コミニュケーションとマシン開発能力が懸念だと考えられている。

「そう言った決まり文句はなくならないね! 我々は2007年から2009年まで3年間キミと働いてきたし、決して問題などなかった。誰もが自分独自のやり方を持っているのは確かだし、フィンランド人がイタリア語でジョークを言ったり、道化を演じることは想像できないだろう! 正直、フェルナンドの表現力豊かで情熱的なラテン気質とキミのような人物のクールなスタイルの組み合わせは、若者を含めた多くにとって魅力的なようだね。我々のパートナーもそれに同意している。技術面に関しても、我々はキミが今回のように技術的なフレームワークが大幅に変更になる重要な時期にどれくらい貢献できるか知っているし、それだけでなく、キミが過去2年間にわたってそのエリアをどれくらい進歩させてきたかを知るジェームズ・アリソンからの直接の情報もある」

一方で、フェリペ・マッサのフェラーリとの12年間は今シーズン末で終わりを迎えることになる。

「夏の始まりに我々は状況を評価するためにミーティングを持った。私は契約を更新することがテーブルの上のオプションのひとつだと繰り返したし、それが最もありそうでさえあったかもしれない。その後、彼にとって、そしてチームにとって難しいレースが続き、最終的に我々は変化をもたらすことが両者にとって最高の選択だと理解した。フェリペにとっても、12年間過ごしていた、そしてある意味ではすっと彼の家である場所を外から見てみるときだったと思う」

「ご存知のように、私はフェリペがまだ子供だったときにマラネロに到着するのを見たし、成人としてここを出ていく彼を見る。我々は一緒に素晴らしい瞬間やドラマチックな時期を乗り越えてきた。それは我々の個人の関係に特別なものものを作った。もちろん、最大の失望は彼がワールドチャンピオンになるのを見れなかったことだ。2008年にはほぼそれを手にしていた。あの日、そして全部の年月のなかで、彼には信じられないような出来事もあった。彼がインテルラゴスの表彰台で話してくれた言葉は競技の品位における教訓であり、また昨晩私と話している間に示した成熟もずっと私の心に残っていくだろう。長年、我々のチームで彼と働けたことを誇りに思っているし、彼はマラネロの環境の外で素晴らしい事を達成する方法を知っていると確信している」

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ