2016年 F1マシン:すでに2.5秒のスピードアップ
2016年のF1オーストラリGPでルイス・ハミルトンが記録したポールポジションタイムは、昨年の同レースで彼がポールポジションを獲得した時のものより2.5秒速かった。
ルイス・ハミルトンの印象的なラップタイムは、F1の新予選ルールの失敗によって隠れてしまったが、現行レギュレーションで3年目を迎えたF1チームの開発スピードの速さが示されている。
このパフォーマンスゲインをもたらした理由には、ピレリがスーパーソフトをメルボルンに持ってきたことも関係している。昨年はソフトとミディアムという配分だった。
だが、それだけで2.5秒のタイムアップをすべて説明できるわけではない。
ルイス・ハミルトンの今年のポールタイムは1分23秒837。昨年は1分26秒327で、セバスチャン・ベッテルが2011年にレッドブルで記録したアルバート・パークの予選ラップレコードは1分23秒529となっている。
2016年のルイス・ハミルトンのラップタイムは、V10全盛期でF1のラップタイムが頂点だったといわれる2004年にミハエル・シューマッハが出したポールタイムより0.5秒以上速い。
「あの頃のタイムに近かったとエンジニアに教えてもらったけど、そんなに速いなんて気づかなかった」とルイス・ハミルトンは予選後に語った。
「かなり驚いている。でも、いい兆候だし、クールだと思う。クルマは去年と比較して全ての部分で良くなっている。去年も十分良かったけど、全てがそれ以上になっている」
また、このパフォーマンスゲインは、F1が2017年にマシンとタイヤを変えることによって目指している5秒のタイム改善という目標に疑問を投げかけることとなった。同じレギュレーション下での1年の通常開発で2.5秒も伸びるとしたら、2017年に2015年マシンを基準に5秒の改善というのはそこまで大きなステップといえるのだろうか?
「去年と比べてそこまで伸びるなんてすごいね」とオーストラリアで予選2番手になったニコ・ロズベルグは述べた。
「来年は5秒を目指しているという話なので、もう半分まで来たということだよね! 凄いことだよ」
「タイヤは少し未知数だし、それによって変わるものだ。ピレリのタイヤはどれくらい速くなったの? ウルトラソフトは1秒速くなるといわれているけど、他のタイヤも構造的に速くなっているのかもしれない。僕は詳しくないけどね。どういうことかはわからないけど、速くなるのはいいことだ」
しかし、レースのラップタイムを見ると2004年に比べてペースは大幅に遅くなっている。ミハエル・シューマッハが記録したレースの公式ラップレコードは1分24秒125。これに対して日曜日にレッドブルのダニエル・リカルドが記録したファステストタイムは1分28秒997となっている。
2004年は給油が認められており、マシンはレースを通して今よりもはるかに軽い状態で走行していた。その上、燃料が少なくなるスティントの終盤にはさらにタイムが上がった。
現代のF1ではタイヤデグラデーションがあるために、コース上に長くいればいるほどラップタイムは遅くなる傾向がある。
それでも、冬の間の進歩は明らかだ。2015年のレースの最速ラップは1分30秒945であり、2016年のダニエル・リカルドのラップより2秒近く遅かった。
カテゴリー: F1 / F1マシン
ルイス・ハミルトンの印象的なラップタイムは、F1の新予選ルールの失敗によって隠れてしまったが、現行レギュレーションで3年目を迎えたF1チームの開発スピードの速さが示されている。
このパフォーマンスゲインをもたらした理由には、ピレリがスーパーソフトをメルボルンに持ってきたことも関係している。昨年はソフトとミディアムという配分だった。
だが、それだけで2.5秒のタイムアップをすべて説明できるわけではない。
ルイス・ハミルトンの今年のポールタイムは1分23秒837。昨年は1分26秒327で、セバスチャン・ベッテルが2011年にレッドブルで記録したアルバート・パークの予選ラップレコードは1分23秒529となっている。
2016年のルイス・ハミルトンのラップタイムは、V10全盛期でF1のラップタイムが頂点だったといわれる2004年にミハエル・シューマッハが出したポールタイムより0.5秒以上速い。
「あの頃のタイムに近かったとエンジニアに教えてもらったけど、そんなに速いなんて気づかなかった」とルイス・ハミルトンは予選後に語った。
「かなり驚いている。でも、いい兆候だし、クールだと思う。クルマは去年と比較して全ての部分で良くなっている。去年も十分良かったけど、全てがそれ以上になっている」
また、このパフォーマンスゲインは、F1が2017年にマシンとタイヤを変えることによって目指している5秒のタイム改善という目標に疑問を投げかけることとなった。同じレギュレーション下での1年の通常開発で2.5秒も伸びるとしたら、2017年に2015年マシンを基準に5秒の改善というのはそこまで大きなステップといえるのだろうか?
「去年と比べてそこまで伸びるなんてすごいね」とオーストラリアで予選2番手になったニコ・ロズベルグは述べた。
「来年は5秒を目指しているという話なので、もう半分まで来たということだよね! 凄いことだよ」
「タイヤは少し未知数だし、それによって変わるものだ。ピレリのタイヤはどれくらい速くなったの? ウルトラソフトは1秒速くなるといわれているけど、他のタイヤも構造的に速くなっているのかもしれない。僕は詳しくないけどね。どういうことかはわからないけど、速くなるのはいいことだ」
しかし、レースのラップタイムを見ると2004年に比べてペースは大幅に遅くなっている。ミハエル・シューマッハが記録したレースの公式ラップレコードは1分24秒125。これに対して日曜日にレッドブルのダニエル・リカルドが記録したファステストタイムは1分28秒997となっている。
2004年は給油が認められており、マシンはレースを通して今よりもはるかに軽い状態で走行していた。その上、燃料が少なくなるスティントの終盤にはさらにタイムが上がった。
現代のF1ではタイヤデグラデーションがあるために、コース上に長くいればいるほどラップタイムは遅くなる傾向がある。
それでも、冬の間の進歩は明らかだ。2015年のレースの最速ラップは1分30秒945であり、2016年のダニエル・リカルドのラップより2秒近く遅かった。
カテゴリー: F1 / F1マシン