角田裕毅 F1サンパウロGPで露呈した「レッドブルが2026年に残せない理由」

角田裕毅の実験的フィードバックがフェルスタッペンの走りを崩し、結果的に両者が予選で姿を消すという異例の展開に。チームの判断ミス以上に、レッドブルが2026年に角田を残留させられない理由が浮き彫りになった週末となった。
フェルスタッペンと角田裕毅、19年ぶりのダブルQ1敗退
レッドブル・レーシングの2台がそろってQ1で姿を消すのは、実に2006年日本GP以来のことだった。フェルスタッペンは16番手、角田裕毅は19台中最下位。スプリントでクラッシュしたガブリエル・ボルトレトを除き、実質的に最後尾で終えている。
この結果により、フェルスタッペンはタイトル防衛の望みを絶たれ、チーム代表ヘルムート・マルコも「もう諦めるしかない」と語った。スプリントを制したランド・ノリスがチャンピオンシップリードをさらに広げる一方で、レッドブルは完全に迷走していた。
角田裕毅の“実験的セットアップ”が引き金に
英記者アダム・クーパーによると、角田裕毅はスプリントでピットレーンスタートを選び、「ソフト寄りかつ車高を高めた」実験的なセットアップをテストしていた。
「この方向性が一定の効果を見せたため、マックス・フェルスタッペンも同様のセッティングで予選と決勝に臨むことになった」とクーパーは伝えている。
しかし、その判断が裏目に出た。オランダ紙『De Telegraaf』によれば、フェルスタッペンは車の挙動に「まったく反応がない」と不満を訴え、予選後には「何も理解できない」「グリップがゼロだ」と語ったという。
“経験”が裏目に出た角田裕毅の週末
レッドブルは、従来のデータ主導型アプローチから、ドライバーのフィードバックをより重視する方向に舵を切っていた。ホルヘ・ピエロ記者は「レッドブルは最近、数字よりドライバーの感覚を信じるようになっている。だが今回はそれが完全に逆効果となった」と指摘する。
角田裕毅の助言がマシンの挙動悪化を招き、フェルスタッペンの不振につながったと見られている。結果的に、角田裕毅の経験値はチームの成果に結びつかず、「実績ある開発ドライバー」としての評価にも陰りが見え始めた。
ハジャーとローソンが勢い、角田裕毅に厳しい現実
アイザック・・ハジャーは予選で5番手につけ、リアム・ローソンも安定したパフォーマンスを続けている。対照的に角田裕毅は、フェルスタッペンとともに後方に沈み、週末を通じてグリップ不足と不安定な挙動に苦しんだ。
両チーム(レッドブルおよびレーシングブルズ)は、まだ2026年のラインアップを正式発表していない。しかし今回の結果を受け、角田裕毅がシートを維持する可能性は極めて低くなった。

2026年に向けた決定的メッセージ
サンパウロの週末は、フェルスタッペンのタイトル争いが終わっただけでなく、角田裕毅にとってもキャリアの転機となった。
レッドブルが重視するのは「経験」ではなく「確実な方向性」。そして、その信頼を失ったドライバーに未来はない。角田裕毅の助言が裏目に出た今回の週末は、2026年のレッドブル体制から彼の名が消える決定的なきっかけになるかもしれない。
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