角田裕毅 レッドブルF1残留に望み メキース「まだ時間を与えたい」

報道では、アイザック・ハジャーが角田裕毅に代わって来季マックス・フェルスタッペンのチームメイトに昇格すると予想されている。
一方、姉妹チームのレーシングブルズでは、F2で活躍するアービッド・リンドブラッドが有力候補とされ、角田はリアム・ローソンと残留をかけて争う構図だと見られている。
「角田裕毅を含む全員にできる限りの時間を与えたい」メキースはメキシコGPの週末にSky Sports F1の取材に応じ、「角田はオースティンで非常に良いレースをした」と評価。ヘルムート・マルコが「メキシコ後に決定する」と述べていたタイムラインを修正し、「焦る必要はない」と強調した。
「我々は角田と他のすべてのドライバーにできる限りの時間を与えたい。以前はメキシコのあとに決めると言ったかもしれないが、実際のところ急ぐ理由はない」とメキースはF1メキシコGPの週末、Sky Sports F1に対して次のように語った。
「角田はオースティンで非常に良いレースをした。だからこそ、時間をかけて、準備ができたときに発表する。焦る必要はない」
この発言は、以前ヘルムート・マルコが「メキシコGP後に決定する」としていたタイムラインを事実上修正するものとなった。

マルコも慎重姿勢を示す「いくつかの答えは得たが」
マルコはメキシコでのフリー走行後にSky Sports F1の取材を受け、次のようにコメントしている。
「いくつかの答えは得たが、ドライバーラインアップがどうなるかはまだ言えない。少し待ってから決めるつもりだ。この週末のレース後に少なくとも何らかのコメントは出すと思う」
さらにマルコは、FP1で6番手タイムを記録した18歳のリンドブラッドを称賛した。
「アービッドにとっては非常に難しい状況だった。『絶対にミスするな、マシンを壊すな』と言われた中で走ったが、それでも最速のルーキーになった。技術的なフィードバックも素晴らしく、我々は非常に満足している」
レーシングブルズ代表アラン・パーメインも「決定はまだ先」
レーシングブルズのアラン・パーメイン代表も、ドライバー決定の遅れを示唆している。
「確かにメキシコのあとだとは言えるが、それがブラジルやラスベガスのあとになるのかはわからない。あまり字義通りに受け取らないでほしい」
「ドライバー候補は5人いる。マックスが我々のマシンに乗ることは確かにないが、まだ見極めている段階だ。両チームともコンストラクターズ争いが非常に接戦なので、来年の話をしないことが安定につながっている」
分析:角田の奮闘とリンドブラッドの台頭で揺れる評価軸
レッドブル内では角田裕毅の将来をめぐって評価が分かれている。オースティンでの入賞と堅実なパフォーマンスがメキースの発言に影響したのは明らかで、チームは直近の数戦を精査した上で最終判断を下す構えだ。
一方、リンドブラッドのメキシコでの走りはマルコの高評価を得ており、2026年の昇格候補として一気に浮上した。レーシングブルズ側ではローソンと角田の直接比較が進められ、双方にとって今季残り3戦が決定的な意味を持つ。
レッドブルのドライバー選定は単なる速さだけでなく、チーム間のバランス、スポンサー関係、将来のF1育成計画全体に影響を与える。メキースの「急がない」という姿勢は、政治的配慮と冷静な分析の両面を反映しているといえる。
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