角田裕毅 F1シート危機…アストンマーティンとホンダ提携が最後の望み?
角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、2025年シーズン残り8戦で結果を残せなければシート喪失の危機に立たされている。苦戦が続くなか、2026年からホンダとパートナーシップを結ぶアストンマーティンが“最後の望み”となる可能性が浮上している。

レッドブルとホンダの関係が終わりを迎えるなか、その渦中にいる角田裕毅こそが新たな提携の恩恵を受ける存在になるかもしれない。シーズン半ばの昇格以降、直近10戦でわずか1度の入賞と苦戦が続き、立場は不安定だ。

新人アイザック・ハジャーの台頭もあり、角田裕毅はレッドブルからの離脱がほぼ既定路線となりつつある。さらに、F2の有望株アービッド・リンドブラッドが2026年にレーシングブルズへ昇格すると見られており、残る8戦は角田裕毅とリアム・ローソンによるシート争いの様相を呈している。

ローソンが復調の兆しを見せる一方で、フェルスタッペンの横で結果を残せない角田裕毅には逆風が吹く。ただし、ホンダの存在が状況を変える可能性もある。昇格時にはレッドブルがホンダからパワーユニット割引を受けたとされるなど、角田裕毅は一貫してホンダの支援を受けてきた。

その延長線上で、2026年からホンダと提携するアストンマーティンが角田裕毅に手を差し伸べるのではないかという見方もある。資金力に不安のないチームではあるが、9年目を迎えるランス・ストロールが安定感を欠くなか、角田裕毅は有力な補強候補となり得る。

しかしホンダ・レーシングの渡辺康治社長は、角田裕毅はホンダに依存すべきではないと強調する。
「彼自身が行動を起こす必要があると思います。もう5年目で、能力もあり、F1の世界も理解しています」

「我々ができることはもうあまり残っていません。ドライバーは永遠にホンダに依存することはできません。このキャリア段階にいる彼は、自分で考える必要があります」

角田裕毅 ホンダ F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

選択肢は限られる
角田裕毅に残された選択肢は多くない。アストンマーティンでいきなりレギュラーを獲得するのは難しく、当初はリザーブ要員となる可能性が高い。フェルナンド・アロンソは2026年のニューウェイ設計マシンに期待して現役続行を誓っており、ランス・ストロールを父ローレンスが外すことも考えにくい。

新規参入のキャデラックはすでにシートが埋まっており、現実的な選択肢は低迷するアルピーヌだ。同チームは2026年に向けてピエール・ガスリーのパートナーを模索しており、フランコ・コラピントやF2ドライバーのポール・アロンと並び、角田裕毅も候補に名を連ねる。ガスリーとの良好な関係が追い風になる可能性もある。

残り8戦、角田裕毅は自らの力で去就を切り開けるか。それともホンダ提携がF1キャリアを繋ぐ“最後の望み”となるのか、正念場が続く。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / ホンダF1 / アストンマーティンF1チーム