角田裕毅「僕のミス」 F1オーストリアGPの不甲斐なさをレッドブルに謝罪

レース中盤の31周目、角田裕毅はターン4で13番手争いを展開していたフランコ・コラピントに対しイン側からオーバーテイクを試みたが、接触が発生。
角田裕毅はフロントウイングを破損してピットインを余儀なくされ、コラピントはスピンを喫しながらもレースを続行した。
「フランコとの接触は僕のミスでした。あの状況であの動きは正直よくなかったと思います。完全に僕の判断ミスです」と角田裕毅はコメント。
「チームには本当に申し訳ない気持ちです。こういう形で終わってしまったこともそうですし、それ以上にペース自体もかなり悪かったです。週末を通して苦しい展開が続いていて、自分でも非常に悔しいです」
第3戦からリアム・ローソンに代わってレッドブルに昇格して以降、角田裕毅はトップチームとしてのプレッシャーの中で奮闘を続けているが、成績面では浮上のきっかけをつかめずにいる。今回のオーストリアGPでは予選18番手、決勝は16位と厳しいリザルトに終わった。
「正直なところ、自分が何を間違えているのか全然分かりません。自分が目指すべきレベルと今の自分とのギャップがすごく大きいので、その原因を探ろうと努力はしてるんですけど、それでも見つけるのが難しいです」
「データを見ても、エンジニアたちにとってもマックスとのドライビングスタイルの違いを分析するのはすごく難しいみたいです。だからと言ってあきらめるつもりはないですけど、やっぱり簡単にはいきません」
「もしかしたら違う視点から考えないといけないのかもしれません。でも今のところは原因が分からないので、とにかく何としてでも見つけないといけません。自分のドライビングにどこか決定的な問題があるのかもしれないし、マシンとの適合の仕方に原因があるのかもしれません」

さらに、現在使用しているレッドブルRB21のフィーリングについても、角田裕毅は自身の苦悩を正直に語っている。
「マシンの感触自体は決して悪くないです。むしろ最初の数周は本当に素晴らしくて、自信を持って走れる感覚もありました。でも問題はそこからで、周回を重ねるたびにタイヤがどんどん“溶けていく”ような感覚になるんです」
「何をしてもタイヤが持たなくて、毎周ごとにグリップが確実に減っていくのを感じます。コーナーひとつひとつでクルマの挙動が変わってしまって、どう合わせてもリズムが崩れるんです」
「今回は複数回のピットストップを試すという戦略も取りましたけど、それも結果にはつながりませんでした。いろいろ手は尽くしてるつもりなんですが、それでも抜本的な改善にはなっていない。だから、根本的な原因を見つけるのは本当に簡単なことじゃないと痛感しています」
レッドブル本隊というトップチームでの期待と責任を背負いながら、苦戦を続ける角田裕毅。彼がこの状況をどのように乗り越え、再び結果につなげることができるのか、今後のレースでの挽回に注目が集まる。
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