F1スーパーライセンス資格がなかったフェルスタッペンが王者の現状
コルトン・ハータの騒動をきっかけにF1スーパーライセンスポイント制度を見直す声が特にアメリカ方面から挙がっている。そもそも、このシステムは現在のF1ワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンが運転免許もない17歳でF1デビューを果たしたことが1のきっかけであった。

2016年以降、ドライバーがF1でレースするためのF1スーパーライセンスを取得するには、過去3年間で該当するカテゴリーでスーパーライセンスポイントを40ポイントを獲得しなければならないという規定が定められた。

これは、マックス・フェルスタッペンが17歳でトロ・ロッソと契約を結んだことを受け、FIA(国際自動車連盟)がF1に到達する若く経験の浅いドラバーを取り締まるため、また、実力は不足しているが大きなスポンサーを持ったドライバーがF1グリッドを占めることを避けるためのものであった。

F1スーパーライセンスポイント制度は、レッドブルが、コルトン・ハータをアルファタウリF1に乗せようという試み脚光を浴びることになった。インディカーで7勝を挙げているコルトン・ハータだが、F1スーパーライセンスポイントは32ポイントしか取得できていない。新型コロナウイルスによる不可抗力を認めるという特例を適用するべきかという意見とともに、インディカーのランカーに付与されるポイントが適切なのかという議論をもたらした。

アメリカ人で、インディカーにもチームとして参戦しているマクラーレンのザク・ブラウンは、F1スーパーライセンスシステムに疑問を呈し、FIA に現在の規則の見直しを行うよう求めている。

「コルトンやパト(オワード)のような実力の持ち主、あるいは『インディカー』フィールドの半分がF1の能力を持っている。コルトンのように多くのインディカーレースで優勝した人がスーパーライセンスの資格を持たないのであれば、スーパーライセンスシステムを見直す必要があると思う」とコメント。

また、ザク・ブラウンは、キミ・ライコネンやマックス フェルスタッペンなどのF1ワールドチャンピオンがデビューしたときには、F1スーパー ライセンスの資格がなかったと主張する。

マックス・フェルスタッペンが2015年にトロロッソからF1デビューした際、現在のF1スーパーライセンスポイント制度では15ポイントしか獲得できなかったことになる。また、ライコネンが2001年にザウバーで初めてF1グリッドに登場したときは、18ポイント前後だったはずだ。ライコネンは仮ライセンスで開幕戦に出場している。

「マックス・フェルスタッペンがスーパーライセンスを取得する資格があったとは思わない。キミ・ライコネンがスーパーライセンスを取得する資格があったとは思わない」とザク・ブラウンは付け加えた。

「振り返ってみると、今日の環境ではスーパーライセンスを取得できなかっったワールドチャンピオンが何人かいる」

最終的にレッドブルは、コルトン・ハータにF1スーパーライセンスが発給されないことを受けて、アルファタウリF1での起用を諦めた。

コルトン・ハータが将来的にマクラーレンF1チームで走る可能性があるかと質問されたザク・ブラウンは「コルトンを除外するつもりはない。だが、アルファタウリを支援するのではなく、マクラーレンにとって最善の利益になるだろう」と語った。

F1グリッドに並んだ最後のアメリカ人F1ドライバーであるアレクサンダー・ロッシは、過去にお金でF1シートを買うペイドライバーが蔓延したことが現在の状況を生んだと批判する。

2015 年シーズンにマノーで5回のレースに出場し、過去3シーズンにわたってアンドレッティ・オートスポーツでコルトン・ハータのチームメイトだったアレクサンダー・ロッシは、コルト・ハータには「F1にいる才能と能力がある」とソーシャルメディアに書いた。

アレクサンダー・ロッシは、金銭がドライバーとのF1契約の主な動機とならないようにするF1スーパーライセンスポイント制度の前提を支持する一方で、それが必要だったことは残念だと述べ、「貪欲か必要性かを問わず、過去の決定」が不必要なものを生み出したと述べた。

アレクサンダー・ロッシは、F1スーパーライセンスシステムに関する「このやり取りにうんざりしている」と述べた。

「その全体的な前提は、人々がF1への道を購入するのを止め、才能が動機となる要因になることを許すことだた。それは素晴らしいことだ」と語った。

「僕たちは皆、コルトンがF1にいる才能と能力を持っていることに同意している。それは素晴らしいことでもあるし、彼にオファーがあれば、彼はその機会を得るべきだ」

「モータースポーツは、金が才能を上回る世界で最も知名度の高いスポーツであり続けている」

「残念なことであり、僕の意見では、根本的な問題は、スポーツの要素がビジネス面の後回しになることが多かったことだ。特定のチームが財政的支援のみに基づいてドライバーを採用するのを止めるために、適切な方法を講じる必要があった」

「欲によるものであろうと必然的なものであろうと、最終的にこれらの過去の決定が、コルトンがキャリアパスを変更してF1でレースをしたいかどうかについて自分で決定する機会を奪った。ライセンスのポイントではなくね」

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カテゴリー: F1 / マックス・フェルスタッペン / レッドブル・レーシング